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姉特製弁当

今日、日間種類別ランキング5位にランクインしてました!

とても嬉しい限りです。

これを原動力にもっと頑張っていきたいです!

「武田が風になるところは見たことが無かったから止めに来たけど良かった?」


耳打ちされてからしていた挙動不審な態度が収まり、俺に聞いてくる桐島さん。俺に応えれる事と言えば...


「助かったよ。武田の事は一応知ってたんだけど、あそこまで怒ってる理由も分からないから。ところで、桐島さんと武田って同じ中学だったの?」


「まぁ、そうだけど。一応住んでる場所も近かったから保育園の時から知ってる仲よ」


なるほどな。にしても武田が怒ってた理由が分からん。テニスの試合で試合した覚えもあるが、その時も特に変な事してないしな。

俺が少し前の事を思い出していて桐島さんが俺に何か話しかけようとした時。


キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン


チャイムがなり、俺の意識が戻される。俺に話しかけようとしていた桐島さんも自分の席に座る事にしたようだ。てか、席隣だがから喋る事は出来るのだが、別にそこまで急ぐ要件でもないしな。

先生も来た事だし、1時間目から頑張りますかね。




現在は昼休みにちょうど入ったところだが、簡潔に言うとちょくちょく武田が視線をこっちに向けてくる。まぁ、別に害あるわけでもないから放置してるんだけどね。

そんな事を考えながら1人で座っていると桐島さんが声を掛けてきた。


「和樹くん、良かったら一緒に食べない?」


「あ、うん。別にいいよ」


元々1人で食べる予定だったが、誘われたのに断る事は出来ないので一緒に食べる事にした。

さてとお弁当はーー......

バックに入れて俺の手による弁当を探すのが止まる。その光景に疑問を思ったのか桐島さんが訪ねてくる。


「どうしたの?固まったりして」


「......ない」


「へぇ?」


「弁当が.....ない」


俺は力尽きたように席に崩れるように座る。ヤバい、お腹すいた。隣で桐島さんが「少し分けようか?」と言っている。ありがたいが断らせて貰おう。

俺が今日の昼は我慢しようかなと考えてた時にその人物はやってきた。


「このクラスに和樹っていますかー?...あ!居た居た」


その声を聞いた瞬間に俺はなんで居るんだと思いながらもその声の方に顔を向けると...間違いなくいた。


「なんで居るの姉さん」


姉さんの方を向いていたクラスメイトが固まったのがわかった。理由はなんとなく予想はつくが、東雲という名字から察する事も難しくないと思うんだけど。


「なんでって、せっかく届けに来てあげたのに」


そう言いながら姉さんは左手を胸の高さまで上げる。その手には見覚えのある包みがあった。あれは!


「まさか、俺の弁当?」


「そうだよ、感謝してよね」


「そうだな、ありがとう姉さん」


お礼を言って姉さんのところまで歩いて行き、弁当を渡して貰う。


「じゃあ私は戻るね。あ、そうそう約束忘れないでよね?」


そう言って姉さんは自分の教室に戻っていった。てか、絶対最後の言いたいからここに来たのだろう。全く約束を破る気はないのに、心配症な姉さんである。

さて、 席に着き弁当を早く食べたいが、教室で開けるとやな予感しかしない。特に姉さんが持ってきたと言う点からしても。仕方ないか


「ごめん、桐島さん。用事で来たから少し行ってくる」


「あ...」


桐島さんには悪いが、俺はその場を後にした。行くのは屋上でいいかな。




俺はあの弁当を教室で開かなくて良かったと心から思っている。丁寧にご飯のところに"I ♡ かずき"になるように海苔をセットしていた。しかもハートに至っては鮭フレークを使うという徹底ぶりに思わずため息を吐いてしまった。

それから授業を受け、現在放課後の校門前で姉さんを待ってるのだが...


「なかなか来ないな、姉さん」


待つ事10分程度が過ぎたが来ない。生徒会の仕事でもあるのか?まぁ、約束だから待つけど。

結局姉さんが来たのはそれから10分後だった。


「結構遅かったね、姉さん」


「ごめんね和樹、少し生徒会の仕事をしてたの」


「別に怒ってもないからそこまで気にしなくていいよ」


「それならいいけど....そうだ!そこの自販機でジュース奢ってあげる」


「本当に?やったね」


こうして普通に帰るのはやっぱりいいものだよな。ただ、少し体を俺に寄せ過ぎではないだろうか?そんな感じで話しながら帰っていると話の流れは今日あった部活の勧誘の事なんかになっていく。


「にしても、あの勧誘は凄かったな」


「本当そうなのよね。私も去年は少し大変だったわ。断るのが。....ところで和樹」


「なに?」


「何か部活入ったりするの?例えばテニス部とか」


「ッ!」


姉さんがそう言った瞬間、俺は思わず立ち止まってしまった。一歩先を行っていた姉さんも思わず振り向く。


「あ、いや、その...」


「わかってるよ、姉さん。別にこの肘だって俺が行動したからなったわけだし。だから気にしなくていいよ」


「......うん」


まだ少し姉さんがあの事を引っ張っているのか...

あの手でいくか。


「でも、部活入る予定ないからな〜。暇になるけど、姉さんは何かいい暇つぶしと言うか時間潰せるのない?」


「え、あぁ、うん。読書とかどう?ちょうど先輩の副会長も本好きだからオススメとか聞けるし」


「なるほど、それはいいね姉さん」


「そうだね」


姉さんの表情が少し戻ったから後は平気かな。

それから、俺の姉さんは他愛のない会話をしながら帰った。



流石に2日連続で姉さんがお風呂に突撃して来なくて助かった。が風呂から上がったら母さんにマッサージをしてくれと言われ体力的な意味で疲れてしまった。

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