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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
終曲(フィナーレ)
47/47

#046「それから十二年」

@地井家

月島「堅苦しい挨拶はこの辺にして、久々に、旧交を温めることにいたしましょう。それでは、グラスの準備はよろしいですか? 乾杯っ」

  *

コンペイ「マスター、オードブル追加」

ソラ「ハァイ。空いてるお皿は、お下げしますね」

アイ「コン。一人で食べ過ぎだ。また、食あたりになりたいのか?」

チャコ「まぁまぁ。大目みてあげましょうよ」

スイト「たまのハレの日だもんね」

レモン「ヤァヤァ、そこの、お二組。盛り上がってるかしら? アッハッハ」

トウヤ「オイ、金。既婚者を邪魔するなよ。どんだけ飲んだか知らないが、すっかり出来上がってるんだからな。ホラ、しっかり立て。――紫苑、手伝ってくれ」

シオン「あいよ。ウワァ。スンゴイ、酒臭い」

  *

地井祖母「あまり食が進んでないようですけど、別の料理をお持ちしましょうか?」

ハイジ「いいえ、お気遣いなく」

コウタ「山盛りに持ってこられても、すぐには平らげられないって」

ゲンスケ「向こうに居る馬鹿みたいに、早食いじゃないからな」

  *

スイト「そういえば、二人には、このハガキは届いてる?」

コンペイ「結婚しました。堀切透アンド梓。――堀切なんて同級生、居たっけ?」

アイ「そっちじゃない。わたしたちと繋がりがあるのは、新婦のほうだ。神園さんを覚えてないのか?」

チャコ「わたしは、新郎くんと同級生でしたけどね」

スイト「新聞部の部長をしてて、小柄な女の子が居たでしょう?」

コンペイ「あぁ、あの引っ掻き回し魔か」

アイ「どういう覚えかたをしてるんだか」

チャコ「思い出せたようですね」

  *

トウヤ「いま、何の話をしてるんだ?」

ハイジ「思春期に一度思い描いた夢は、何年経っても忘れられないものだねって話だよ」

コウタ「それより、金は?」

シオン「奥の部屋に寝かせてもらってる。いま、地井のお婆さんが面倒を見てる」

ゲンスケ「酔っ払い二号だな。酒癖の悪い奴は、これだから困る」

トウヤ「あれ? 誰か他に、酔い潰れた人間が居るのか?」

ハイジ「というより、酔った状態でバッタリ遭遇したと言ったほうが正しいね」

コウタ「あんな場所で鉢合わせするとは、思わなかったもんな」

シオン「誰なんだよ、ソイツ?」

ゲンスケ「我が不肖の弟子だ。庚午中央駅のホームのベンチに置いてきたから、今頃は、駅員に保護されてるだろう」

  *

月島「さて、皆さん。宴も酣でございますが、この辺で中締めにしたいと思います。それでは、お手を拝借。一丁締めでまいります。ヨォオッ」

♪パンッという拍手の音。


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