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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
第一楽章 私怨の狂詩曲(ラプソディー)
4/47

#003「お逃げなさい」

@生徒会室

トウヤ「集まった情報を整理すると、どうやら俺のクラスの宍戸がクロのようだな」

アイ「先入観を持つのは良くない。もっと多角的に検証しなければ」

コンペイ「でもさ。被害は二年生に集中してるし、犯行は昼休みで、放課後には元通りなんだろう? だったら、犯人も同じ学年である可能性が高いぜ」

トウヤ「宍戸には、素行が良いとは言えないところもある。それに、アリバイが無い」

アイ「状況証拠だけで判断するのは危険だ。それこそ、誤認で冤罪を着せることになる」

コンペイ「決定打が無いもんな。シロじゃないけど、クロでもないかも。間を取って、パンダにしようか」

トウヤ「グレーで良いだろう。まぁ、もう少々時間をかける必要がありそうだな」

アイ「グリズリーについても、別途調査したほうが良いかもしれないな」

コンペイ「ジ、アザデイ。アイメッタ、ベア。アウティンザ、ウッズ。ア、ウェイアウッゼア」

  *

@南館三階

ソラ「土橋さんによると、宍戸くんは中央出身らしいんだけど、面識はある?」

コウタ「居たような、居なかったような」

ソラ「頼りないな」

コウタ「そもそも俺は、尾行に賛成してない」

ソラ「寝てたから、異議なしと看做されたんだよ。起きて反対しないほうが悪い」

コウタ「沈黙は賛成とみなすのか。でも、誰が?」

ソラ「水沢くんと金さん。ステルス機能を役立てろ、だってさ」

コウタ「いつの間に、そんな機能が追加されたんだ?」

ソラ「存在感が薄いってだけだよ。きっと、あの二人の中では、居るんだか居ないんだか分からない人間なんだよ」

コウタ「頼りないな」

ソラ「生徒会は、良くも悪くも、キャラクターが濃いメンバーが集まってるから、仕方ないよ。――あっ、移動するみたい」

コウタ「……サイレント・マジョリティ、ノイジー・マイノリティ、ポリティカル・コレクトネス」

  *

@生徒会室

チャコ「それで、見失ってしまったんですか」

ソラ「そうなんだ。昼休みで、一階はどこもごった返してたから」

スイト「言い訳だね」

コウタ「他人に追跡を押し付けた癖に」

スイト「僕の提案では無いよ」

コウタ「だが、止めなかった」

チャコ「まぁ、まぁ」

ソラ「でも、これで捜査は振り出しだよね」

コウタ「しかも、同じ手は使えない」

スイト「何となく勘付かれちゃっただろうからねぇ」

チャコ「弱りましたね」

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