#032「おかしな茶会」
@生徒会室
レモン「それじゃあ、いまの続きを、藍ちゃんから」
アイ「カラスと書き物机の共通点は、わかるかね?」
コンペイ「カァカァ、カラスは、何故鳴くの?」
コウタ「キラキラ、光る、カラスさん」
チャコ「カラスと書き物机に、共通点なんてあるかしら?」
レモン「ここで、灰二くんが懐中時計を見ながら慌てて入ってくる」
ハイジ「遅刻だ、遅刻」
アイ「これはこれは、ウサギくん。何も慌てることは無い。お茶をどうぞ」
レモン「ここで藍ちゃんは、灰二くんの時計を取り上げる」
アイ「おや? こいつは発条が壊れてるよ。壊れた時計には、水銀を」
コンペイ「砂糖は何杯?」
コウタ「バターとジャムも、忘れずに」
チャコ「あら。そんなことしたら、故障してしまうわ」
レモン「ここで灰二くんは、藍ちゃんから時計を取り返して走り去る」
ハイジ「やれやれ、散々だよ。バイバイ、さよなら、ごきげんよう」
レモン「茶子ちゃんは、灰二くんの後を追い駆ける」
チャコ「待って、ウサギさん。置いて行かないで」
レモン「はい、オッケー。一旦、休憩にしましょう」
*
@総合スーパー
ソラ「火野くんのバイクは、真っ赤だから遠目でも目立つね」
コウタ「名前が紅太だから赤にしろって、バイク屋の類似品に言われたんだ」
ソラ「類似品?」
コウタ「店のオジサン。チョビ髭で、オーバーオールを着てるから、どっかの配管工に似てるんだ」
ソラ「そこは、赤じゃなくて緑なんだね」
コウタ「何も、ヘルメットまで赤で揃える必要は無いだろうと思うけどな。――ところで、地井。さっき、製菓コーナーで何を買ってたんだ?」
ソラ「赤と緑の食用色素と、粉末ゼラチンと、グラニュー糖だよ、火野くん。今度、ゼリーとアンゼリカを作ろうと思って」
コウタ「ホォ。アンゼリカって、何だ?」
ソラ「平たく言えば、蕗の甘露煮だね。この前にドレンチェリーを作ったから、それと、胡桃かアーモンドか、もしくはレーズンと一緒にパウンドケーキを焼こうと思って」
コウタ「ドレンチェリーってのは、桜桃か?」
ソラ「そうそう。サクランボの砂糖漬けだよ」
コウタ「フゥン。まぁ、クラスで出す店のメニューは、地井に任せれば大丈夫そうだな。でも、張り切り過ぎないようにしろよ。――はい、ヘルメット」
ソラ「ありがとう。――もう、あの一件で懲りたよ。予算に限りがあるから、あんまり凝ったことは出来ないけどね。家と違って、売り値を、なるべく安く抑えなきゃいけないし」
コウタ「そうだな。文化祭は、薄利多売だ。――あとは、手芸用品だけか?」
ソラ「そう、だね。ウン。リストに残ってるは、生徒会の寸劇用の買出しだけだね」
コウタ「よし。秋晴れが続いてるうちに、さっさと済ませてしまおう。――乗れたか? しっかり掴まっとけよ」




