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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
第七楽章 思慕の夢想曲(トロイメライ)
30/47

#029「兎を追って」

@生徒会室

アイ「他に希望は? ――はい、若竹くん」

ツカサ「わが演劇部は、クラブの本分に則り、ステージで観客に興奮と感動をお届けしたい」

アイ「ステージ、演劇、若竹。――はい、市庭先輩」

ヒビキ「軽音楽部は、赤レンガで生バンド演奏ってことで、よろしく」

アイ「生徒昇降口前、演奏、市庭。――天文部は、何を?」

ノゾミ「実験室で、プラネタリウム展示を」

アイ「北館だから、集客は望めないかもしれないことを念頭に置くように。実験室、展示、常盤。――あと、一年生二人は、何を?」

タクミ「模擬店を出そうかと」

アイ「料理部らしいね。正面通路、模擬店、産所。――美術部は?」

トオル「本館と中館を繋ぐ渡り廊下を、ギャラリーに変えようと」

アイ「なるほど。渡り廊下、展示、堀切。――それでは、一通り希望を聞き終わったので、今日の文化祭事前会議は、これで終わりとします。解散」

  *

アイ「これが、各クラスの催し物をまとめた一覧表」

トウヤ「ありがとう。――二年は、一組が喫茶、二組が研究発表、三組が創作ダンス、四組が書道パフォーマンス、五組がお化け屋敷、六組が合唱なんだな」

コンペイ「俺、幽霊役なんだ。墓の影からヌッと出てきて、ウラメシヤァって驚かす係」

チャコ「一組の喫茶店は、ソラ先輩の発案ですか?」

ソラ「ううん。クラスの女子数人から。この前、土橋さんたちが来店したとき、金さんがケーキの写真をエスエヌエスにアップロードしてたでしょう? それを見たクラス女子たちや、その友人たちが、挙って店に来るようになってね。盛況なのは良いんだけど、お婆ちゃんが張り切りすぎて、そのうち倒れるんじゃないかと心配で」

スイト「フゥン。お婆ちゃん想いなんだね」

アイ「六組の伴奏は、やはり宍戸くんなのか?」

トウヤ「あぁ、そうだ。本人は嫌そうな顔をしてたけどな。――さて。あとは、開祭冒頭にやる生徒会の寸劇についてだけど、水沢と金が遅れてるな」

スイト「ホームルームが長引いてるのかもしれない。僕が来るとき、まだ三組は終わってなかったから」

コンペイ「河童大先生のアリガタイ訓示だな」

ソラ「体育の最後にお馴染みだよね」

チャコ「紅太先輩、そろそろ起きてください」

コウタ「ん? あれ? 水沢たちは?」

ハイジ、レモン、入室。

レモン「ごめんなさいね、遅くなっちゃって。あぁ、長い説教だった」

トウヤ「おつかれ。クラスで何かあったのか?」

ハイジ「掃除中に、雑巾でガラスを割った人間が居たものだから」

スイト「そういえば、後ろのドアの窓に、ダンボールが貼ってあったね」

コンペイ「何で雑巾でガラスが割れるんだ? 箒なら解るけど」

アイ「おおかた、ボール状に丸めて、野球の真似でもしてたんだろう」

ハイジ「その通り。キャッチアンドリリースの末に、パリーンといった訳」

チャコ「それは、先生が怒るのも無理ないですね。誰も怪我をしなかったのですか?」

レモン「幸い、みんな掠り傷程度で済んだみたい。それで、右脳で説教を話半分に聞き流しながら、左脳で寸劇について考えたんだけど」

コウタ「器用なことをするんだな。イルカみたいだ」

レモン「定番すぎて、ちょっとベタかもしれないんだけど『不思議の国のアリス』のパロディーはどうかと思うの」


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