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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
第一楽章 私怨の狂詩曲(ラプソディー)
3/47

#002「匿名で」

@生徒会室

ソラ「ご破算で願いましては、二百十六円也、百八円也、ひと千とんで八十円也、三百二十四円也、七百五十六円也、四百三十二円也、六百四十八円也、九百七十二円也、五百四十円也、八百六十四円では?」

コウタ「五千九百四十円」

ソラ「ご名答。それにしても、ものの見事に、買い物先が百円ショップばかりだ」

コウタ「便利だし、そこそこ品揃えが良い」

スイト「今回は、入力ミスしなかったみたいだね。それじゃあ、書記さん」

チャコ「はい。あとでファイリングしておきます。文書庫の鍵は、月島先生がお持ちですよね?」

スイト「たぶん、そうだと思うよ。いつぞやのように、煙草と一緒に捨ててなければ」

ソラ「手厳しいね、木場くん」

コウタ「嫌味だな。自分がノーミスだからって、偉そうに」

スイト「ムニャムニャとしか聞こえなかったなぁ。何か言ったかい、会計さん?」

チャコ「お、遅いですね、橙哉先輩。――寝入り端に何を言ってるんですか、紅太先輩」

トウヤ「遅くなったな。いやぁ、担任の話が、なかなか終わらなくて」

ソラ「紐無し巾着らしいね。アダ名通りだ」

スイト「締まりがないし、だらしない」

チャコ「起きてくださいよ、先輩」

コウタ「本日の営業は終了しました」

トウヤ「まだ蛍の光を流すには早いぞ、火野。――水沢と金は昨日一緒だったし、天王寺と海原には昼休みに話したから、これで全員だな」

  *

スイト「たしかに。天王寺さんの言う通り、この場合は、被害者から事情聴取して被疑者を割り出すのが、一番手っ取り早そうだ」

トウヤ「木場も同意見か。それなら、やっぱりこれが正攻法なんだな」

チャコ「そうなると、広く情報提供を呼び掛けないといけませんね」

ソラ「何か知ってる人には、昼休みか放課後に、ここへ来てもらうことにしようよ」

コウタ「それが良い」

スイト「ウーン。呼び掛け自体は、放送と掲示で良いと思うんだけど、直接ここへ来るのが躊躇われる人のために、目安箱への投函でも良いことにしたほうが良いね。それから箱は、一時的に本館の掲示板横に移動させよう」

トウヤ「目安箱か。日頃は、大して活用されてないからな。盲点だった」

チャコ「一年生だと、なかなか名乗り出る勇気が無いでしょうからね」

ソラ「すぐ隣の教室は、土橋さんのクラスなのにね」

コウタ「いいな、近くて」

スイト「箱は、言い出しっぺの僕が移動させておくから、会長さんには、放送をお願いしても良いかな?」

トウヤ「おぅ。任せてくれ」

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