#021「東奔西走」
@本館一階
シズク「ごめんね。昼休みなのに手伝ってもらっちゃって」
ソラ「ううん。僕が勝手に言い出したことだから。一人で三十冊も辞書を運ぶのは大変でしょう?」
シズク「ありがとう。――全部籠に入れた状態で、野田先生の机の上に置いておけば良いのよね?」
ソラ「どういたしまして。――置ければ、の話だけどね。置けなくても、椅子や床の上に置けば良いけどさ」
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@中館一階
ソラ「(さて。早く生徒会室に行って、昼食にしようっと。朝は食べ損なったから、お腹ペコペコだ。)おや?」
シオリ「ウゥム」
ソラ「ごきげんよう。どうかしたの? 体調不良かな?」
シオリ「ごきげんよう。いえ、その。右足を捻ったみたいで」
ソラ「捻挫か。肩を貸してあげるから、保健室に行こうか」
シオリ「えっ。いや、そこまでしなくても」
ソラ「あとで腫れたら大変だから。念のため、看てもらったほうが良いよ。さぁ、掴まって」
シオリ「すみません。お借りします」
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@生徒会室
ソラ「(洲崎先生から、衛生の消耗品リストを頼まれちゃった。月島先生に確認の印鑑をもらわないと。)ごきげんよう」
ハイジ「ごきげんよう」
レモン「ごきげんよう」
ソラ「あれ? 月島先生は?」
トウヤ「ごきげんよう。今日は、まだ見てないぞ。準備室にいるんじゃないか?」
ソラ「そうだね。(今度は、北館か。)行ってみるよ」
ハイジ・レモン「「行ってらっしゃい」」
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@音楽準備室
月島「たしかに見ましたよっと。悪いけど、昼休みは生徒会室に寄れないと思うから、地井くんのほうで、文書庫にファイリングしておいてもらえるかな? はい、鍵」
ソラ「はい、わかりました。お預かりします」
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@中館二階
チャコ「衛生は、空色のファイルですよ。わたしが綴じておきましょうか?」
ソラ「いいや、僕がするから。ごめんね、食事中に」
サクラ「お構いなく。そういえば、さっき、わたしのクラスの詩織ちゃんを保健室に連れて行ってましたよね? わたしも、声を掛けようかと思っていたところだったんですけど。どこか、具合が悪いのかしら?」
ソラ「軽い捻挫だって。大したことないみたいだから、授業までには戻ってくるんじゃないかな」
サクラ「そう。それを聞いて、ひと安心です。――食べ終わったら様子を見に行こっか、茶子ちゃん」
チャコ「そうね、桜ちゃん」
ソラ「それは良いね。きっと喜ぶよ。それじゃあ」
チャコ・サクラ「「ごきげんよう」」
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@音楽室
ゲンスケ「月島の奴なら、さっき校長に連れて行かれたところだ」
ソラ「そんなぁ。鍵を返さなきゃいけないのに」
ソラ、ゲンスケをジッと見つめる。
ゲンスケ「……わかった。戻ってきたら、俺が渡してやる。鍵を寄越せ」
ソラ「ありがとう。助かるよ。(これで、やっと生徒会室に戻れる)」




