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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
第五楽章 優柔不断の協奏曲(コンチェルト)
22/47

#021「東奔西走」

@本館一階

シズク「ごめんね。昼休みなのに手伝ってもらっちゃって」

ソラ「ううん。僕が勝手に言い出したことだから。一人で三十冊も辞書を運ぶのは大変でしょう?」

シズク「ありがとう。――全部籠に入れた状態で、野田先生の机の上に置いておけば良いのよね?」

ソラ「どういたしまして。――置ければ、の話だけどね。置けなくても、椅子や床の上に置けば良いけどさ」

  *

@中館一階

ソラ「(さて。早く生徒会室に行って、昼食にしようっと。朝は食べ損なったから、お腹ペコペコだ。)おや?」

シオリ「ウゥム」

ソラ「ごきげんよう。どうかしたの? 体調不良かな?」

シオリ「ごきげんよう。いえ、その。右足を捻ったみたいで」

ソラ「捻挫か。肩を貸してあげるから、保健室に行こうか」

シオリ「えっ。いや、そこまでしなくても」

ソラ「あとで腫れたら大変だから。念のため、看てもらったほうが良いよ。さぁ、掴まって」

シオリ「すみません。お借りします」

  *

@生徒会室

ソラ「(洲崎先生から、衛生の消耗品リストを頼まれちゃった。月島先生に確認の印鑑をもらわないと。)ごきげんよう」

ハイジ「ごきげんよう」

レモン「ごきげんよう」

ソラ「あれ? 月島先生は?」

トウヤ「ごきげんよう。今日は、まだ見てないぞ。準備室にいるんじゃないか?」

ソラ「そうだね。(今度は、北館か。)行ってみるよ」

ハイジ・レモン「「行ってらっしゃい」」

  *

@音楽準備室

月島「たしかに見ましたよっと。悪いけど、昼休みは生徒会室に寄れないと思うから、地井くんのほうで、文書庫にファイリングしておいてもらえるかな? はい、鍵」

ソラ「はい、わかりました。お預かりします」

  *

@中館二階

チャコ「衛生は、空色のファイルですよ。わたしが綴じておきましょうか?」

ソラ「いいや、僕がするから。ごめんね、食事中に」

サクラ「お構いなく。そういえば、さっき、わたしのクラスの詩織ちゃんを保健室に連れて行ってましたよね? わたしも、声を掛けようかと思っていたところだったんですけど。どこか、具合が悪いのかしら?」

ソラ「軽い捻挫だって。大したことないみたいだから、授業までには戻ってくるんじゃないかな」

サクラ「そう。それを聞いて、ひと安心です。――食べ終わったら様子を見に行こっか、茶子ちゃん」

チャコ「そうね、桜ちゃん」

ソラ「それは良いね。きっと喜ぶよ。それじゃあ」

チャコ・サクラ「「ごきげんよう」」

  *

@音楽室

ゲンスケ「月島の奴なら、さっき校長に連れて行かれたところだ」

ソラ「そんなぁ。鍵を返さなきゃいけないのに」

ソラ、ゲンスケをジッと見つめる。

ゲンスケ「……わかった。戻ってきたら、俺が渡してやる。鍵を寄越せ」

ソラ「ありがとう。助かるよ。(これで、やっと生徒会室に戻れる)」


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