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組曲「生徒会」  作者: 若松ユウ
第四楽章 烈火の諧謔曲(スケルツォ)
18/47

#017「独占欲」

@生徒会室

月島「土橋くんの童顔、金くんの巨乳、それに天王寺くんの美脚が揃えば無敵だね」

コンペイ「いやいや。藍ちゃんは、あのクールな無表情とペッタンコな胸があってこそ」

アイ、入室

アイ「誰が貧乳だ。――木場くん側の弁論内容です、月島先生」

アイ、ファイルの角でコンペイの頭を叩き、それを月島に渡す。

月島「ありがとう」

コンペイ「痛いなぁ、もぅ」

アイ「悪いね、海原くん。手が滑った」

月島「猥談の一つや二つ、大目に見てあげなよ」

コンペイ「そうだ、そうだ。良いこと言うぜ、銀司さん」

アイ「一回捕まってください、セクハラ同盟。ゴートゥージェイル。チャンスカード無しで、土地と鉄道と公共会社も没収です」

月島「散々だな。そこまでされたら、破産確定だよ」

アイ「だって、未成年の異性に精神的苦痛を負わせたんですよ? これくらいの罰則がないと」

コンペイ「何だよ。藍ちゃんは、木場の甘いマスク、火野の長身、宍戸のハスキーボイスなら最強だと思わないのか?」

月島「顔が木場くんで、身体が火野くんで、声が宍戸くんか。キーゼルバッハが決壊しそうだね」

トウヤ、入室

トウヤ「宍戸を連れてこなくて正解だった。――はい、月島先生」

月島「火野くんサイドの弁明だね。ありがとう。宍戸くんは、今、火野くんと一緒なのかな?」

トウヤ「そうです。火野の言い分を聞いて、宥めてます」

コンペイ「日立もそうだけど、宍戸もお兄ちゃんだもんな。喧嘩の仲裁には慣れてそうだ」

アイ「安易に家族構成と相関関係を見出すのは良くないと思う。統計学上の有意差は少ないだろうし。まぁ、まったく傾向が無いわけでもなかろうが」

トウヤ「俺は双子の兄、水沢は三兄弟の間っ子、金は三姉妹の間っ子。木場には姉がいて、土橋には兄がいて、宍戸家は大家族で」

月島「火野くんは祖父と同居、地井くんは祖母と同居。ついでに言うと、星見くんと神園くんは核家族」

コンペイ「それで、俺と藍ちゃんは」

アイ「海原くん。それ以上は言わないように」

コンペイ「あぁ、そうだな。いけない、いけない」

ゲンスケ、入室。

トウヤ「おっ、宍戸。火野は、もう大丈夫なのか?」

ゲンスケ「あぁ、もう平気だ。不貞寝で誤魔化してたみたいだけど、相当な怒りが溜まってたようだ。でも、今回の衝突で、割合にスッキリしたらしい。一度、話し始めたら最後、堰を切ったように、のべつ幕なしに話し続けるものだから、少し驚いた。後半は、中学時代の思い出話だったけどな」

コンペイ「ひょっとして、話し相手が欲しかったのかな?」

アイ「そうかもしれないな。地井くんは同じクラスだし、人当たりが良いから話しやすいけど」

トウヤ「そう、いつもいつも相手させる訳にはいかないからな」

月島「そこへ木場くんがやってきて、地井くんと仲良くしてるところを見せられたら、不満や鬱憤が溜まるのも仕方ないね。いささか、子供っぽい感情ではあるけれども。――ねぇ、宍戸くん。私からのお願いなんだけど」

ゲンスケ「ちょくちょく、火野の話し相手になってやれって言うんだろう?」

月島「その通りなんだけど、駄目かな?」

ゲンスケ「乗りかかった船だ。気は進まないが、いまさら引き返せない」

月島「ありがとう」

トウヤ「何だかんだで、面倒見が良いよな、宍戸」

コンペイ「人間嫌いのフリをして、本当は寂しがり屋だったりして」

アイ「違いないな」

ゲンスケ「おい、そこの三人。全部、丸聞こえだからな」

月島「火野くんは、これで一段落したとして、あとは、木場くんだね」

トウヤ「あぁ、そっちなら問題ありませんよ。放課後、アルバイト先で木場と会いますから。そのときに話してみます」

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