2月14日編2
「うん、こんな所かなぁ〜!」
翔は自分の部屋で鏡を見つめ、自分の服装を確認する。
翔の髪の毛の手入れをしながら尋伊は、ニコッと微笑んだ。
翔はウイッグを付けて、髪の毛が長くなり普段より女性らしさが増した様に見えた。
服装も普段の露出の多い服装では無く、気持ち程度だが派手さを控えた雰囲気になった。
青色のワンピース姿で薄くメイクをさせられ、翔は再び頭を垂れて大きく溜息をついた。
「あー…ブラックは負けるし、こんな格好はさせられるし今日は最悪だ…」
「でも、翔ちゃん本当に綺麗だよ〜!」
翔の横に身を乗り出して、尋伊は幸せそうに微笑んでいる。
「コンコン」
そこに翔の部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「翔、もう準備は済んだかな?」
声の主は隼人だった。
「うん、尋伊が手伝ってくれて何とかね…」
部屋の外に出ると、隼人と春日が既にスーツ姿で翔の仕度が終わるのを待っていた。
「うん、何時もと雰囲気が違って凄く綺麗だね」
隼人はニコリと笑いながら、そんな言葉を普通に発した。
(はぁ?隼人…良くもそんな台詞をあっさりと…!)
春日は隼人の対応に、驚愕しながらも平静を装った。
そして翔と目があったが思わず恥ずかしさで、視線を横に反らしてしまった。
「こんなカッコさせられて、化粧させられて…行きたくもないパーティーに連れて行かれるんだから…嬉しくないわ…」
相変わらず、今回のパーティーに行く事は納得が出来ていないようで、この期に及んでまだ、渋い顔をしていた。
「そもそも、親父の会社のパーティーに何でアタシ等が行かされるんだ…」
「まぁ、それは翔と僕のウチの事情もあるから仕方が無いよ」
「それより、3人共そろそろ下に行った方がいいんじゃないかな?おじさんが待ってるよ〜!」
3人揃ったのを見て、尋伊がそう言葉を発した。




