2月14日
「行けっ!そこで必殺回し蹴り!2連発!!」
結城家のリビングでは、今日は学校が休みだったのもあり翔、春日、隼人、尋伊の四人が揃って思い思いの時間を過ごしていた。
翔は何時もの様に、テレビで格闘技を見て腹のそこから叫んだ。
隼人は「古代語録」と言う古代の言葉の翻訳書を読んでいて、尋伊もその本を覗き込む。
「おい…」
そしてその中でひとり、頭を垂れて溜息をつく春日。
「お前ら、今日は親父の知り合いのイベントがあるから夕方には準備しとけって、言われてたろ…」
その言葉にいち早く反応したのは、尋伊。しかし困った様な顔をして首を横に振った。
「ごめんね…私、そういう所怖くて行けないんだ」
尋伊の言葉に、春日はすかさずフォローをする。
「尋伊は仕方無いとして…問題なのは、翔!隼人!お前ら2人だっ!早く出掛ける準備をしろ!」
春日はマイペース過ぎる二人に、僅かに苛立ちを見せた。
そこに。「バタン!」と扉の開く音。
「ただいま!皆、これから出掛ける支度は済んでるかな?」
翔と春日の父親、駆がそこにやって来て4人の姿を確認する。
「えっ、まだ準備してなかったの?もう出掛ける時間になるよ」
駆の言葉が耳に入っているのか、翔はソファから立ち上がりながら視線だけテレビに向けている。
「あぁ〜…ブラックアイX…そこで、そう来るか〜!」
翔は応援していたレスラーが負けてしまい、ぐぁ〜っと叫びながらソファに倒れ込んだ。
「あぁ、ブラックアイが…!」
その様子に、駆も反応し思わず情けない悲鳴を上げた。
「親父まで、何言ってるんだよ…」
「「フローズンのダブルローリングサンダーは強かった…」」
「ほらっ!いい加減にしとけよ!親父もっ!」
翔と駆の言葉に春日は改めて、居直るとそう声を荒らげた。




