表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

花子さん

 僕の学校には七不思議があります。

 花子さんはとっても良い子です。毎日先生たちの教卓に色々な花を飾っています。この前みんなで朝早くに学校に行ってみましたが、その時はもう置いてありました。花子さんの花は少し枯れかけているので分かりやすいです。

 実は他の先生だったり別の人だったりするんじゃないか、とよく言われます。それは誰も花子さんを見たことがないからです。名前も知りません。花を置くから花子さんです。男はこういうことしないし、たぶん女の子です。花子さんを見たという子はたまにいますが、ちょっと信じられません。なぜなら僕も花子さんを見るために、学校の近くの白木さん家に泊まってデジカメで一晩中動画を撮ったりしましたが、花は突然現れたからです。

 花子さんは花を変えますが水は替えてくれません。なので、朝最初に花子さんの花に気付いた生徒は休み時間に水を替えます。掃除当番や日直がやってもいいと思うのですが、なぜか最初に気が付いた生徒がやります。僕も何度も替えたことがあります。

 花子さんはたまに綺麗な花を置くこともあります。それは生徒の机です。その時はいつも同じ花です。赤くておしべとめしべが長く飛び出していて、花びらがほとんどない花で、彼岸花と言います。それが4つ、花瓶に挿されて机の上に置いてあります。校務員さんに聞いたらこの花は彼岸花と言うそうです。

 花の置かれた日は全校集会が開かれます。それかお葬式があります。それか、両方です。

 花子さんはとっても良い子だと思います。でも、みんなは怖がっています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ