白熱!デスビーチバレー!
水着回でさらっと流していたビーチバレーのお話です。
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さて、海に遊びに来た。メンツは俺、ニンベルグ、リース、アリス、ルーツ、ニア、テラ。
みんなの水着で眼福した俺は波打ち際で遊ぶガールズを眺めてほんわかしていた。
最初はみんなきゃっきゃうふふしてて和やかだったのだ。だが。
なんか俺とのデートをかけて争いが始まったよ・・・!?
「というわけで、海らしい戦いで決めようと思います。」
とみんなのまとめ役、ニンベルグ。
「お姉さま、海らしい戦いとは・・・?」
「それは・・・、・・・魔王様、何かありますでしょうか。」
おい!なんで俺にふるんだよ!
「えー、そうだな・・・ビーチバレーとスイカ割り、あとは・・・遠泳?」
というわけでビーチバレーが始まるのだった。
チーム分けはニンベルグ、テラ、アリスとリース、ルーツ、ニアに別れた。
「それじゃあ、ルールを守って楽しくバレー!」
とはいったものの、魔法あり、スキルありの超次元バレーだがな。ちなみに賞品は勝ったチームでもっとも点を取った者が受け取る。
つまり、チームを勝たせるようぶつかり合いは避け、それでいて自分は点を稼ぐ。これが大事なのだ。
というわけで試合開始。サーブはニンベルグ。
「じゃあ、いくわ・・・よ!」
ドゴン。おおよそバレーの時にはしない音だ。
ボールは俺が本気でぶっ叩いても壊れない特性品なのでご安心を。
「おかえし、です!」
バコン!今度はルーツがそれを返す。
ボールは大きく変形しながら高速回転しつつ飛んでいく。
「ん、任せる。」
そう言ったテラは巨大な氷の腕をつくり、ボールを真上に跳ね上げる。
「てやぁっ!」
上がったボールを帯電したアリスが思い切り叩き込む。
・・・電圧で水着の紐切れたりしねえかなあ。
「任せなさい!」
と、自分に補助をバリバリにかけまくったリースが難なく空中で打ち返す。
「くっ、速い!」
飛び上がったばかりのアリスは対応が間に合わない。地面まであと数センチの所でニンベルグが四股踏みで衝撃波を放ちボールを跳ね上げる。
「とお。」
気の抜けた声とは裏腹に、テラによってボールは高速回転しながら戦闘機もかくやという速度で突撃を仕掛ける。
「んー、よいしょ!」
そこに躍り出たのはニア。衝撃を華麗に流し、上空へと打ち上げる。その先にはルーツが拳を構えている。
「うりゃぁっ!」
その拳から放たれたバレーボールはきりもみ回転をしながら残像を残しつつ飛んでいった。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
ドカンバコンと轟音の響くボールの応酬は1時間近く繰り広げられた。
あたりの砂浜はクレーターだらけになり、立っているのもルーツとニンベルグのみ。ほかはみな倒れている。
「いくらニンベルグさんが相手でも今回ばかりはぁぁぁ!」
「たとえルーツちゃんが相手でもぉぉぉぉぉっ!」
ちなみに得点は今だ0である。
四股踏みで打ち上げたり、風魔法で打ち上げたりするんだもん。シカタナイネ。
あとはどちらが相手の防御を破るかの戦いなのだ。うちの女性陣おそるべし。特にこの二人。
「オラオラオラオラオラオラ!」
「無駄無駄無駄無駄無駄!」
おいおい、もう女の子のやる戦いじゃねえぞ・・・!ちなみにオラオラがニンベルグ、無駄無駄がルーツである。
「オラァッ!」
「無駄ァッ!」
結果は、ニンベルグの勝ちであった。さすがは伝説の超メイドだな・・・。
「やりました・・・魔王様、勝ちまし・・・た。」
だが、彼女も力の使いすぎでまた、倒れたのだった。
「・・・とりあえず、環境修繕・・・。」
ほんとにグロウアース様様だぜ。
「うーむ、しかし、みんな揃って全滅か。さて、ボールも始末しないとな。」
ボールくんの種明かしは、ボールに超再生を付与していたのだ。
そこへ、打撃無効、対魔結界も付与することで、不死身の体を作ったのだ。
無論、斬撃は通る。あと薬品でも処分可能。
「しかし、よくこのネットも耐えたな。」
と思ったのも束の間、そよ風とともに塵となり消えていった。
「・・・(敬礼)」
尊く強きネットよ、お前のことは忘れない。
「んー、しかしこれではニンベルグが不憫・・・。じゃあこれをこうして・・・。」
紙幣サイズの紙に『魔王様を一日好き勝手できる券』と書き、手に握らせる。
「ま、みんな起きるまで待つか。その間にいろいろ実験を・・・。」
多分そのうちしばらくはこうして遊べなくなるだろう。人魔の戦争。その日は近いのだ。
なお、みんなが案外すぐ起きたので特に何も出来なかったのだが・・・。
真っ先に起きたニンベルグに茂みに連れ込まれ、刺激的なコトをしたのは言うまでもない。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
同時刻、某国某所。
「では、今回も全国家・・・いや、今回はディアケント以外の全国家による連合軍で攻め込むということでよろしいですかな?」
「異存ありません。」
「問題ない」
物静かな、一目で年長とわかる老人の提案にその場にいる全員が肯定を示す。
それは、全人類国家のトップが集う会議であり、人類の命運を左右するものであった。
「では、打ち合わせなどの準備を含め、2月後。魔王領へと侵略を開始いたしますぞ。」
戦いの火種はついに撒かれたのだ。
そして、それを見つめる赤い瞳。
「・・・。」
その影は静かにその場を後にした。
更新遅くなって申し訳ありません。
リアルのほうがかなり多忙で、更新は不定期になるかと思います。
重ね重ね申し訳ございません。




