いきなりの
どうも、私はちゃんちゃかといいます。
初投稿です。
至らない点が多いかと思いますので、なにとぞご容赦ください。
尚、更新ペースは一定になることはあまりないと思いますので、こちらも
ご容赦ください。
また、投稿をしたら活動報告はできる限り欠かさず書こうと思いますので、ちょくちょく覗いてください。
日曜日。それは、この世のほとんどの人間にとって数少ない休日の日。キリスト教徒であれば教会へお祈りに行くのだが、あいにく俺は日本人で無宗教。
普段は多忙の身だが、こういう日なら存分にゲームができるのだ。そう、ゲームが。一○りこうぜ。そんなわけで今俺は黄金に輝くゴリラと白兵戦を繰り広げている。
「バックステップからの回転、そこに隙があるから、切り込んで・・・っとあぶない。」
ここまで来るともはや流れ作業だが油断は禁物。その豪腕に掠りでもしようものなら瞬く間に南無阿弥陀仏。そんな緊迫の戦いをしているさなか、俺はボッシュートされた。そう、ボッシュートだ。
だって床にいきなり穴があいて落ちたんだもん。
「うわあぁぁっ!?」
次に視界が開けるとド○クエで見たようなお城・・・ただし魔王の城だが・・・のなかに居た。
手にはキャンプ送りにされたゲーム画面をうつす3○s。
「・・・俺はラノベの主人公じゃないからな、これはきっと夢なんだな。てことは明晰夢か。ラッキー、貴重な体験だ。」
「ところがぎっちょん!残念ながら現実よ!」
「・・・だれ?」
目の前に現れたのはいかにも『私がかみさまです』というオーラを放つ女性。
「私はフレイア。美の女神って言われてるけど、本当はこの世界の管理人よ。」
なるほど神様でした。
「・・・おい」
しかし、関係ない。どうしても言いたい事がある。
「あら、どうしたのかしら?」
「てめえのせいで乙ったじゃねえかどうしてくれるんだこのやろう!」
あと一歩だったのに邪魔をされたのだ、その恨みは大きい。
怒りをぶちまけること小一時間、決着をつける時間をもらうことで和解。その間画面はしっかり閉じておいたので問題無く再開し無事クリア。
「・・・で、なんたって俺にラノベの主人公をやらせるんだ。」
「いや、実はね・・・」
彼女の話を聞くところによると、
・今までは魔界とそこの魔王が魔力をうまくやりくりして世界を保っていた。
・しかし魔物の長である魔王と人間は当然のように対立、もう2000年も戦争しているという。
・だが先代の魔王があっさりやられちゃって魔族も皆殺しにされ、魔力の流れがぴんち!
・また同じレベルの魔王つくってもしようがないので異世界から召喚とのこと。
「で、なんで俺なんだ」
「とくに重役についているわけでもなく、そこそこの顔でそこそこの頭、こっちに来た時のステータスに性格、ここまで当てはまったのがあなただけなの。」
「どこにでも居そうなんだがなあ、そういう奴。」
「全部持ってるのはそうは居ないわよ、あとこっちに転生したあとのステータスは向こうの世界とは無縁だから、完全にランダムなのよね・・・。」
「あ、そうですか。どうせ帰れないんだろう?」
「もちろん。」
あっさり言われた。
「そういうのは承諾をとってから連れて行くのが常識じゃねえのかよぉ・・・」
「いやだってどうせ承諾しないだろうし。」
「まあそりゃそうだが」
いきなり魔王になれなんて言われてまに受ける奴がいるかっつーの。
「あと、もう一つ、そんなに現実世界に執着がないのも条件だから、調べてあるから。」
「・・・なるほどな」
確かに毎日毎日同じ仕事を続ける生活に飽きてきてはいた。だが、なにも魔王じゃなくたっていいだろうが・・・
「さて、いろいろ言いたいこととか考えたいことあるでしょうが、チュートリアルいくわよ。」
「俺には質問する権利も反論する権利もないんですかね美貌の女神さんよ。」
「ないわ」
「まじかよ・・・」
どうやらこっちにはもうどうすることもできないようだ。
「さてと。まずは魔物の召喚ね。魔物がいないことには魔王軍は成り立たないわ。まあ、慣れないうちは下級の魔物から行きましょう。スライム呼んでみましょうか。」
「まさかとは思うが・・・『いでよ、スライム』!」
すると近くに魔方陣が形成され、中からスライムが出てきた。
「こんな安直な方法で召喚するのか・・・。」
「あら、なかなかやるじゃない・・・。さて、ステータスは・・・」
スライム ♂ 0歳
レベル1
HP300
MP350
ATK230
DEF300
INT230
POW230
DEX200
スキル
対刃対衝・強(斬撃と打撃を無効化する)
ステータス吸収Lv3(まとわりついている相手のステータスを三分の一にし、差し引き分を自分に上乗せする。)
吸着Lv2(まとわりついているとき、引き剥がすには自分のATKの二倍のATKが必要)
流体(体が液体ないし気体で出来ている。)
対魔装甲(魔法ダメージを半減する)
「・・・」
「なあ、強いのか?」
「なにこの化け物・・・いやスライムって普通はこんなもんよ?」
一般的なスライム ♂
レベル1
HP 34
MP 0
ATK 15
DEF 8
INT 2
POW 3
DEX 5
スキル
吸着レベル1(まとわりついているとき、引き剥がすには自分のATKと同じATKが必要)
流体(体が液体ないし気体で出来ている。)
対刃対衝・弱(斬撃と打撃を三分の一軽減する)
「うわ・・・うちのスライムこええな」
「やっぱ異世界人って文字通り規格外ね。まあ、こんな感じで呼び出すのだけど、
数揃えるの面倒でしょう?」
「面倒だな」
「てわけでもう一匹は”メスの”スライムって念じてご覧なさいな」
「ふむ・・・」
スライムガール・・・
魔方陣が現れ、中から少女の形をしたスライムが現れる。
「・・・あれ?」
「知らないだろうけど、この世界のスライム、メスは擬態できるのよ。」
「へえ・・・」
よかった正常だ。
スライム ♀ 0歳
レベル1
HP300
MP350
ATK230
DEF300
INT230
POW230
DEX200
スキル
対刃対衝・強(斬撃と打撃を無効化する)
ステータス吸収Lv3(まとわりついている相手のステータスを三分の一にし、差し引き分を自分に上乗せする。)
吸着Lv2(まとわりついているとき、引き剥がすには自分のATKの二倍のATKが必要)
流体(体が液体ないし気体で出来ている。)
対魔装甲(魔法ダメージを半減する)
擬態(他の物に姿を似せる)
「メスのほうが強いんだな・・・」
「そっちもそうだったかもしれないけど、案外そういう魔物が多いわよ?」
「んで、雌雄揃ったってことはあとは殖えてもらうってことか」
「それいがいに何があるの?」
「んじゃ、席を外しますかね」
「そうね、そうするといいわ」
「で、次はなんだ?」
こうしてまるごと3日ほど、チュートリアルは続いた。
覚えたこと
・魔物の召喚
・魔物への名づけ(ネームドモンスターの誕生)
・戦闘を伴わない魔物の育成(要は魔力食わせるだけ)
・魔法の扱い(最高位の魔法まで習得完了)
・拠点、つまりダンジョンの管理
魔力に関しては一晩寝れば全快とのこと。気づけばかってに不老にさせられていた。
「さて、じゃあとは任せたから、適当に頑張ってね~」
「丸投げかよ!」
そういった時にはもう彼女の姿はなかった。
「・・・さて、まずはどうしようか。」
初めから城にいるのも面倒だな、広いし、まだダンジョンの勝手がわからない。・・・一人でいろいろやるのはやだなぁ・・・
「そうだ」
本棚にはいろんなカタログがある。そのひとつが「魔物カタログ」。呼べる魔物一覧ってやつだ。
「・・・これとか良さそう・・・『いでよ スピリット』」
そう唱えると何か宿らせる概念の指定を求められた。
何も考えたなかったぞお・・・魔王にピッタリなの・・・あれだな。
「我は汝に与える。汝は体に数多の血を受けし拷問の棺桶、ニンベルグ。その姿を表せ。」
そう唱えるとさっきと同じように魔方陣からメイド服に身を包んだ茶髪のストレートロングの女性がいた。
「召喚により主様の召使となりました、ニンベルグ・ダンケルハイルトです。なんなりとお申し付けを。」
おうおう、なんかすげえ名前だな。
「あー、主様ってむずがゆいからさ・・・魔王様くらいで頼む。」
「はい、かしこまりました、魔王様。」
「うむ、くるしうない」
一度言ってみたかったこれ。
「さて、呼び出していきなりだが一度この城を離れる。地方のダンジョンで経験と力を蓄えたい。」
「かしこまりました。城の警備はスライムたちに任せるのですか?」
「スライムだけじゃ微妙だな・・・よし、ここは魔王らしくデーモン系で固めるか。」
そしてデーモン系の最高位、グレーターデーモンを呼び出す。雌雄4ペアで計8体。
グレーターデーモン ♂・♀
レベル1
HP4000
MP3500
ATK1200
DEF1000
INT1100
POW1200
DEX800
スキル
魔法Lv3(上級魔法までの魔法の扱い)
筋肉結界(自分のDEFの4倍未満のATKによる攻撃を無効化)
自動回復Lv4(HPの40%を毎秒回復する。)
拳闘士Lv1(武器を持たずに攻撃するとダメージ二倍)
デーモン呼び(1分に一体のレッサーデーモンを任意で呼び出す。ステータスは自分の主人次第)
雄叫び(効果範囲内の自分よりPOWの低い敵を行動不能にする。自分よりPOWの低い味方は戦意が高揚する)
「うわえげつない」
さすがは最高位のグレーター。
ついでに、スライムも8ペアに増やしたが、最初の二匹が増やしまくってて魔王城のいたるところに染み込んでいる。ちなみに、生まれたばかりのステータスは親になったモンスターの召喚時と同じらしい。父のものか母のものかは雌雄で決まる。
「さて、これで警備はガチガチだな。じゃあ、どこがいいかね。」
「それでしたらディアケント王国の辺境にある遺跡が階層数3で扱いやすいかと。」
「・・・どこで知ったの?」
「我々スピリットは魔族のかたにお仕えする種族。召喚と同時に必要な知識はスキルで補完されます。」
「そうだ、ステータス・・・」
ニンベルグ・ダンケルハイルト ♀ 0歳
レベル90
HP 23000
MP 40000
ATK 8600
DEF 6700
INT 7700
POW 6800
DEX 8000
スキル
対魔結界(魔法ダメージを無効化)
属性吸収(属性を伴う攻撃を吸収しMPに変換)
忠義Lv9(主の命を守る限りステータス9倍)
忠誠(どのような命令でも受け入れる)
知識補完(忠義に必要な知識を自動で入手する。)
名前持ち(すべてのスキルの効能が二倍に、ステータスが1.5倍に)
魔法Lv5(賢者レベルの魔法を扱える)
拷問の鉄杭(ロックオン、ホーミングができ、伸縮自在の鉄の杭を召喚し武器とする。)
武器
銘:「ノワールペイン」
余計な痛みを伴う構造をした片刃のアダマンタイト+オリハルコン合金の片手剣。
そこにさらに痛みを発生させ出血を起こす魔法をエンチャントした。悪魔ですら恐る一品。
「・・・待て待て待て・・・強すぎだろ・・・ステータス27倍じゃねえか・・・」
『あ、言い忘れてた。ステータス上昇のスキルの差分や武器の上昇の差分は表示されないわよ。』
結構大事なことが抜けてやがったよ美貌の女神さんよ!?
「これが27倍になるのかよ・・・」
「これも忠義のためです・・・が、なにより魔王様がとてつもないのでしょう。あっさり名前をくれましたし。」
「まあ、強力な味方ってことで。」
今はまあ、この生活になれるとしよう。
引越しの準備を終え、ディアケント王国の遺跡へ向かう。
俺たちの魔王ライフはこれからだ!