第一夜
ごく普通の少女ってよく話の主人公になりやすい。
大抵恋も友情も空回りがあったり上手く行ったりするけれどこの話は異色。多くの人が憧れる「美人」という人種の秘密を暴くことによって快感を得ていく少女の物語です。
普通の学歴
普通の家庭
普通の毎日・・・
そんな普通の私の物語が始まった。
"私立花ノ京女子高等学校"
私、坪山 菫はここの二年生。女子高ってちょっと抵抗あったけど
特に秀でた才能も無いし、頭も良くないし、レベル的にはちょうどいいし、
男子がいないけど近くの男子校との合コンだって月に何度かある。
そんな軽い気持ちで友達とも進路を合わせず、ここに入学した。
「・・・あ」
外してしまった。フリースローなんて何ヶ月もやって無いし・・・。
体育の授業ってホント面倒。なんであるんだろう?
「あーあ。」
「なにや、外してばっかじゃない」
「体育は苦手ですからねぇ」
一見可愛らしくておしとやかなお嬢様って感じのこの子は雨宮 桜。
桜は小学校のときからの親友で、本当はもっとレベルの高い高校にいけるはず
なんだけど、見事入試全滅で滑り止めで受けたここに入学することになった。
私の唯一の知り合いは桜しかいなかった。
「すみれ!見て見て!」
桜が興奮しながら指差した先には校内のマドンナ的存在で、そこらの男子からも
もちろん女子からもモテモテな渋木 霞がフリースローでボールを投げている
姿があった。
「霞さんが投げるわよ!」
校内では通称・霞さまと呼ばれている渋木 霞は容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能で
幅広い教養を身につけているらしい。そんな肩書き(?)もあるのか、みんなはボールを
投げるだけでも彼女に注目してしまうのだ。しかも親衛隊まであるらしい。桜は親衛隊には
入っていないが、渋木 霞のファンだということには変わりはなかった。私は特にファンと
いう訳ではなかったが、彼女の生き方や容姿には憧れていた。
「ナイスシュート!!」
一斉に歓声が沸きあがった。霞さんは長い髪を揺らして周りの仲間たちに微笑んでいた。
「さっすが霞さん!決まってるわぁ〜!」
皆興奮状態で、普通に立っているのは私ぐらいなものだった。
どうにか周りの雰囲気に混ざろうと、私も微笑んで彼女を見た。
「このくらい簡単よ。」
「でも綺麗なフォーム!」
「ふふふ、ありがとう。」
彼女はアイドルのようだった。
ふと彼女の方を見直すと、不意に目が合った。
瞬間、私は凍りつきそうになった。
紅茶のような色をした瞳に薔薇色の唇・・・。
西洋の国の女優のようだった。
文が下手なので読者様にご理解いただけるか心配です;
けれどこれからもたくさん話を書いていきたいので応援宜しくお願い致します。