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おかしな収束  作者: 三毛猫ジョーラ


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蚊取線香要らず


 気がつけばその夏は蚊に一度も刺されなかった。


 夏の暑さが酷過ぎてきっと蚊が減ったんだろうと思った。


 それは次の年の夏も同じだった。夜道を歩いても蚊に刺されず、キャンプに行っても全然平気だった。周りの皆はパチンパチンと手や足を叩き、痒い痒いと眉間にしわを寄せている。


 蚊に刺されない特異体質にでもなったのだろうか? 知り合いの医者に聞いてみたが首をひねるばかりだった。


 まぁなんにせよ蚊取線香要らずでいい事だ。



 それから数年後、世界中で疫病が流行り始めた。蚊を媒体とする病気で、ワクチンや治療薬も見つからない。唯一の対抗策は蚊に刺されない事。


 そこで注目されたのがおれの特異体質だった。以前相談した医者がおれの事を覚えており、世界各国から集められた研究者達により徹底的に調べられた。



 そして遂におれの血液からしか作れない、蚊に刺されない特効薬が開発された。



 その特効薬を世界各地へ届けるため、昼夜を問わずおれの血は抜かれていく。もちろん死ないよう万全を期しながら。それでも血が抜かれる度におれはふと思う。



 これなら蚊に血を吸われていた方がマシだったな。





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