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哀れな女  作者: 月愛
4/5

執着

彼と出会った頃、私は普通の女だった。

 笑って、好かれたくて、ちょっと背伸びしただけ。


『可愛いね』

『好きだよ』

『ずっと一緒にいようね』


 あの言葉を信じた私の、どこが悪いの。



 朝、目が覚めた瞬間に一番に浮かぶのは彼。

 だからLINEを送る。

『おはよう』

『今日も大好きだよ』


 本当はもっと言いたい。

 彼の一日の最初を、私の愛で満たしたい。

 それが迷惑だなんて思わなかった。



 仕事が忙しいと言われれば、胸がざわつく。

 仕事より大事なものがあるでしょう?

 私がいるじゃない。


 既読が遅いと、涙が出る。

 他の誰かと笑っているのだろうか。

 私の知らない女と。


『どこにいるの?』

『誰と?』

『捨てないよね?』


 怖い。

 でも、手放したくない。



 だって私は彼の言葉で救われたから。

「君がいい」

「誰より君がいい」

 その日から私は、彼の女になった。


 付き合っていないなんて嘘。

 言葉は嘘をつかない。

 彼の優しさが、証拠だ。



 最近、彼の愛が薄くなった。

 メッセージも素っ気ない。

 返信が遅いときがある。


 嫌だ。

 消えたくなる。

 でも、消えたら彼は悲しむだろうか。


 私がいないと困るはず。

 だから今日も、伝える。


『大好き』

『ずっと一緒にいようね』



 いつになったら彼は、

 ちゃんと私のものになるのだろう。


 私は正しい愛をしている。

 彼のために生きている。

 それを重いなんて言わないで。


 ねえ。

 私は、普通の恋をしているだけなの

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