✒ 幻夢との再会 1
──*──*──*── 厳蒔屋敷
──*──*──*── 玄関
《 厳蒔屋敷 》へ帰宅すると[ 玄関 ]でキーノと一緒に幻夢さんが出迎えてくれた。
獅聖幻夢
「 お帰りなさい、マオ殿,弓弦 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ただいま、幻夢さん,キーノ 」
あれ?
幻夢さんって弓弦さんにも “ 殿 ” って付けて呼んでた筈だよな?
何で呼び捨て??
厳蒔弓弦
「 幻夢、来てくれたのだな 」
獅聖幻夢
「 マオ殿が憂いているならば、何処に居ても駆け付けます 」
マオ:厳蒔磨絽
「 幻夢さん(////)」
獅聖幻夢
「 それで?
マオ殿の憂いとは何でしょうか?
私の呪靈の出番ですか? 」
幻夢さん……めっちゃワクワクしてるぅ~~!!
呪靈の実験がしたいんだな……。
グイグイ来るぅ~~。
厳蒔弓弦
「 話は食事をしながらで良いだろう 」
分身体:キーノ
「 夕食の準備は出来てますエリ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 もう食べれるのか?
お腹、ペコペコだったんだよぉ~~ 」
見兼ねた弓弦さんが助け船を出してくれたぁ(////)
獅聖幻夢
「 それもそうですね。
疲れているのに立ち話は良くないですね。
マオ殿、今夜は御馳走ですよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 御馳走?? 」
キーノに案内されて、幻夢さん,弓弦さんと[ 食間 ]へ移動した。
──*──*──*── 食間
豪勢な和食料理が並んでいる。
確かに御馳走だぁ!!
どの料理もキラキラと輝いて見えて美味しそうだ♥️
幻夢さんが色んな食材を持って来てくれた事をキーノが教えてくれた。
今夜の料理は1人用ずつ配膳されている。
用意されている座布団の上に腰を下ろして座る。
分身体:キーノ
「 おかわり有りますエリ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 やったぁ!
張り切って食べちゃうぞ♥️ 」
厳蒔弓弦
「 私も “ おかわり ” するとしよう 」
獅聖幻夢
「 差し入れをした甲斐が有ります♪ 」
3人で「 いただきます 」をしてから、料理を食べる。
途中まで食べ進めたオレは、キギナが居ない事に気付いた。
何で「 いただきます 」する前に気付けなかったんだよ、オレぇ!!
マオ:厳蒔磨絽
「 そう言えば──キギナが居ないよね。
幻夢さん、キギナに会わなかった? 」
獅聖幻夢
「 キギナですか。
勿論、会いましたよ。
キギナは《 貴族院 》に有る私の《 実家 》に行きました。
何でも平安貴族の暮らしを体験したいとか── 」
マオ:厳蒔磨絽
「 1人で行ったの? 」
獅聖幻夢
「 キーノ殿が “ お目付け役 ” として共に行かれましたよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうなんだ。
キーノが居てくれたら、キギナも無茶しないよな? 」
お目付け役──監視役だよな。
キギナは1人にすると何を仕出かすか分からない子だもんなぁ。
“ 魂は刈らない ” って約束してくれたけど──、キギナもシュンシュン並みに「 約束は破る為に有るのよ★ 」なんて笑顔で言っちゃう子だから信用は出来ないし……。
マオ:厳蒔磨絽
「 便利な≪ 日本国 ≫の暮らしに慣れてるキギナが、平安貴族の暮らしに堪えれるとは思えないんだけど……。
オレですら音を上げて丸投げしちゃったし(////)」
厳蒔弓弦
「 平民の私にも無理だな 」
獅聖幻夢
「 貴族の暮らし方は、大人になってから慣れようとしても難しいでしょうね。
楽しみを見付けられば続けられると思いますよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 楽しみかぁ~~。
身体を動かす遊びって蹴鞠ぐらいしか無いからなぁ~~ 」
獅聖幻夢
「 舞踊の稽古も出来ますよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 舞いだけは勘弁してください 」
厳蒔弓弦
「 マオは舞踊が苦手なのだな。
自国の舞踊は出来るのだろう?
貴族の嗜む舞踊は出来ないのか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 宮廷舞踏とは全然違うよ。
芸者さんの舞踊ですら出来ないんだよ、オレ── 」
獅聖幻夢
「 マオ殿は舞うより見る方が好きなのですね 」
マオ:厳蒔磨絽
「 ははは……(////)」
厳蒔弓弦
「 キギナには舞踊の稽古もさせるのか? 」
獅聖幻夢
「 勿論です。
みっちり平安貴族の暮らしを体験してもらいます♪ 」
あぁ~~…………途中退場が許されないヤツだ。
キギナ…………御愁傷様だな……。
でも…BLの話を描く為には必要な取材だろうし、逃げて来たりはしないだろう。
なんて事を1人で考えながら黙々と食べていると、何時の間にか弓弦さんは幻夢さんに鬼人族の話をしていた。
幻夢さんは鬼人族に興味を持ったみたいだ。
弓弦さんの話し方が上手いんだ!!
まるでセールスマンみないな巧みなトーク術で幻夢さんの興味を引き出しているっ!!
退魔師って直に情報を聞き出さないといけないから、自然と口達者になっちゃうんだろうな。
普段は寡黙で物静かな弓弦さんの意外な一面だ。
厳蒔弓弦
「 ──確か、≪ キノコン王国 ≫に廃人と化した鬼人族がいる筈だ。
そいつを── 」
≪ キノコン王国 ≫に居る廃人の鬼人って、シュンシュンが命名した美丈鬼人──弓弦さんの祖父じゃんか!
何を考えてるんだよ、弓弦さんは!
祖父を幻夢さんに差し出すなんて!!
マオ:厳蒔磨絽
「 弓弦さん!
美丈鬼人は弓弦さんの祖父さんだよね。
幻夢さんに渡しちゃうの? 」
厳蒔弓弦
「 問題有るのか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 え………… 」
厳蒔弓弦
「 美丈鬼人は、妻にした天女を喰らい──、呪覘導孳になる事を拒んだ父と母を喰らった鬼人だ。
私を呪覘導孳にしようともしたのだろう。
どうなろうと、私の知った事ではないな 」
獅聖幻夢
「 天女を喰らった鬼人ですか。
それはとても稀少ですね。
サンプルに使っても良いのですか? 」
厳蒔弓弦
「 私は構わない。
思う存分に活用してくれ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 弓弦さん……。
でもさ、美丈鬼人は≪ キノコン王国 ≫に居るんだよね?
キノコン達が大人しく渡してくれるかな? 」
厳蒔弓弦
「 マオが頼めば、キノコンも快く渡してくれるのではないか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうかな?
キーノ、≪ キノコン王国 ≫に居る美丈鬼人の事だけど…… 」
分身体:キーノ
「 父と母に確認しますエリ。
お許しが出るかは分かりませんエリ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん…… 」
≪ キノコン王国 ≫を任せられている国王と王妃はセロにキノコンへ姿を変えられてしまった人間だ。
1年中雪に覆われている≪ ラチルミダ王国 ≫の近くに隣接している≪ ケイラームの街 ≫の山奥にログハウス風のブックカフェを建てて、其処で生活していた事がある。
≪ ロミナズナ王国 ≫に1番近い≪ 街 ≫だったよな~~。
王国騎士団員のヒストリス・サイクラーグさんは貴族の令息で、サイクラーグ侯爵家の8男坊だった。
ヒストリスさんには婚約者が居て、セロが亡くなる前に見付け出して、キノコンにしちゃったんだよな。
キノコンになったヒストリスさんと婚約者は夫婦になって、子供──キノコンを大量に産んだんだ。
国王と王妃は言葉は話せないけど、子供を産める唯一のキノコンだ。
≪ キノコン王国 ≫で暮らしているキノコン達は家族であり、兄弟なんだ。
セロに改良されて人語を喋れる様になったけど、キノコン同士では「 エリエリ語 」を使って会話をするらしい。
獅聖幻夢
「 廃人化した鬼人が無理ならば、死体でも良いですよ 」
厳蒔弓弦
「 鬼人族のアジトへ行けば、生きている鬼人が手に入るが── 」
獅聖幻夢
「 生きている鬼人ですか?
それでも構いませんけど、殺すのが手間になりますね 」
マオ:厳蒔磨絽
「 幻夢さん、元気な鬼人は駄目なの? 」
獅聖幻夢
「 呪靈,キョンシーに使うのは死体ですから 」
マオ:厳蒔磨絽
「 生きてたら駄目なんだね…… 」
獅聖幻夢
「 新鮮な死体は大歓迎ですよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 生きてるのは駄目なのに新鮮な死体は良いの??
呪靈やキョンシーの材料集めも大変だね。
幻夢さんも鬼人族のアジトへ行くの? 」
獅聖幻夢
「 そうですね。
品定めはしたいと思います 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そっか……。
折角会えたのにな…… 」
獅聖幻夢
「 陰陽師と退魔師が襲われる事件はキノコン殿達に一任されるのでしたね。
私も賢明だと思いますよ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 そうかな? 」
獅聖幻夢
「 得体の知れない鬼人族の相手をするのは危険ですから。
私も永く生きていますけど、鬼人族は初めてなのです 」
マオ:厳蒔磨絽
「 え?
初めて見るの? 」
獅聖幻夢
「 異母弟が亡くなってからは、私も長く≪ 和國 ≫を離れていましたので──。
美丈鬼人の孫で有るなら、弓弦も鬼人族なのでしょう? 」
厳蒔弓弦
「 そうなるな…… 」
獅聖幻夢
「 眷属仲間の弓弦を解剖して調べる訳にはいきませんからね。
弓弦の祖父を調べられるなら嬉しいです。
そうですね──、大量に繁殖させた鬼人族を使い、呪靈の精鋭部隊,キョンシー部隊を作るのも良いかも知れません。
脅威的な戦力になるのではないでしょうか? 」
マオ:厳蒔磨絽
「 繁殖っ!? 」
獅聖幻夢
「 そうなると、活きの良い雌の鬼人が必要になりますね。
美丈鬼人を種馬に使うと、産まれる鬼人は弓弦の伯父となってしまいますね。
種馬は別の鬼人を使うとして── 」
幻夢さん…………やっぱりセロ並みにヤバい思考してるぅ~~!!
捕まえた鬼人に子作りさせて、産まれた子供を使って呪靈やキョンシーを作ろうだなんて──。
死体じゃないと呪靈やキョンシーに使えないから、態々殺して使う訳だよな?
その内に鬼人牧場でも作っちゃうんじゃないの!?
実現しそうで何か嫌だなぁ~~。
弓弦さんの祖父を種馬に使わない良心が有るだけ、セロよりはマシだよな……。




