✒ 新たな依頼 5
???
「 チッ!
何で分かったんだぁ? 」
???
「 こら、ヒイラク──。
喧嘩腰は駄目だよ 」
ヒイラク
「 るせぇ! 」
???
「 相手は──、どうやら退魔師みたいだね。
探す手間が省けたねぇ 」
ヒイラク
「 退魔師って奴は直ぐに攻撃して来やがるな 」
???
「 そうだよねぇ。
上手く人間に化けていると思っていたんだけど…… 」
マオ:厳蒔磨絽
「 何を話してるんだろう?
あれって人語じゃないよね? 」
厳蒔弓弦
「 そうだ。
あれは人間の姿に化けた怪異だ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 彼奴等が退魔師達を殺害して回ってる犯人…… 」
オレは魔具刀の柄を握り、鞘から抜いて構える。
弓弦さんは矢に妖力を込めている。
ブラック弓弦さん再びか!?
ヒイラク
「 チビの方は刀を抜きやがったぜ。
どうやら俺等と殺る気らしい 」
???
「 丁度良いね。
彼等の首も持ち帰ろう 」
2人組の男達は隠し持っていた武器を取り出すと構える。
大柄の男は巨大な斧を構え、細身の男は鋭いトゲトゲが付いた鉄棒を構える。
マオ:厳蒔磨絽
「 向こうも戦う気なんだ…… 」
厳蒔弓弦
「 マオ、討伐するぞ 」
マオ:厳蒔磨絽
「 うん! 」
オレは元素魔法を魔具刀に纏わせる。
1000万ボルトは無理だけど、ビリビリッと感電させてやろう!
先手は唯一遠距離攻撃の出来る弓弦さんだ。
妖力を込めた矢を空へ向かって射る。
上空に陰陽陣が出現すると大量の火矢が降って来た!!
火の色は青色をしている。
容赦無く2人組へ目掛けて降り注ぐ。
2人組は無数に降り注ぐ火矢を防ぐ事が出来ないまま直撃を免れない。
そんなに派手じゃない弓技だけどダメージは大きいみたいだ。
ヒイラク
「 うぐっあ──!!
何だ、この攻撃は!?
馬鹿なっ……広範囲攻撃だと!? 」
???
「 あぁぁぁぁぁぁ…………この火矢、妖力を奪っていくよ!!
今迄の退魔師達と違う!! 」
ヒイラク
「 カテラエ!
くそっ…………話が違うじねぇか!
この姿じゃ駄目だ。
転身するぞ!! 」
カテエラ
「 ヒイラク…………。
人間如きに転身する事になるなんて──。
なんて屈辱……っ 」
2人組は人間の姿から本来の姿に変わる。
その姿は “ 鬼 ” と呼んでも違和感の無い姿だった。
2体の鬼は、二手に分かれる。
巨大な斧を担ぐ大型の鬼は、火矢が降り注ぐ中、弓使いへ目掛けて走ると、担いでいた巨大な斧を振り下ろす!!
転身しても細身の鬼も火矢が降り注ぐ中、短身の少年へ向かって走り出し、鋭いトゲトゲの付いた鉄棒を振り下ろす!!
重さ等諸ともせずに軽々と武器を振り回し接近戦に持ち込んだ。
火矢は未だ降り注いでいる。
そんな中、2人組の姿が変わった!
まさか、転身!?
彼奴等、人間じゃなかった!
頭には角を生やしている。
大型の鬼と細身の鬼──。
転身を終えた2体の鬼が、二手に分かれて襲って来た!!
大型の鬼は、デカい斧を軽々と振り回しながら向かって走って行く。
細身の鬼も鋭いトゲトゲの付いた鉄棒を振り回しながら、オレに向かって走って来る。
細身の鬼が鋭いトゲトゲの付いた鉄棒をオレヘ目掛けて振り下ろして来た!!
強い殺気を感じる。
だけど、かわせない速さじゃない。
だってオレの剣術の師匠は鬼畜なスパルタ訓練が大好きなセロだから──。
セロが訓練で繰り出して来る地獄の千本突き10連続に比べたら遅過ぎる。
あれを一撃でもカスったら、バランスを整える前にオレの身体は串刺し祭りだ。
余裕で鉄棒の攻撃を避ける。
どうやら相手は鉄棒使いのエキスパートではないらしい。
隙だらけで有り難い!
オレは雷を纏わせている魔具刀を隙だらけの脇腹に叩き込んでやった!!
雷のビリビリが効いたのか鬼は悲鳴を上げる。
細身の鬼は地面に片膝を付くと両肩で息をしている。
どうやら身体が一時的に痺れて動けなくなったみたいだ。
チャンスだぞ!!
オレは魔具刀に水を纏わせる。
雷と水を纏わせた魔具刀を振り下ろし、鉄棒を持っている腕を斬り落とした。
細身の鬼は片腕を失い悲鳴を上げる。
斬った腕はミニマムキーノがゲットする。
鉄棒を回収したミニマムキーノは大口を開けて片腕を喰らい始めた。
バリボリと骨が砕ける音とクチャクチャと肉を咀嚼する音が辺りに響く。
細身の鬼は片腕から錆色の血を流しながら、ギョッとした顔でミニマムキーノを見詰めていた。
オレは細身の鬼の首を斬る為に、魔具刀を振り上げる。
首を目掛けて魔具刀を振り下ろす時、細身の鬼と一瞬だけ目が合った。
振り下ろした魔具刀は流れに逸って細身の鬼の首を斬った。
首が斬れると傷口から錆色の血液が大量に噴き出す。
それはまるで噴水から水が激しく噴き出す光景に似ていた。
地面に落ちて転がった首にミニマムキーノが駆け寄る。
涎をダラダラと垂らしながら首を見詰めている。
ミニマムキーノの瞳が、「 首を喰べたいエリ♥️ 」とオレヘ訴え掛けている様に見えた。
オレはミニマムキーノに対して頷くしかなかった。
鬼の首は腕と同様にミニマムキーノの口の中へ入った。
それを目撃してしまったのか、弓弦さんを攻撃していた鬼が悲鳴を上げる。
地面に倒れた細身の鬼の身体から流れ出る血液が地面を汚す。
首を喰べ終えたミニマムキーノは、通常サイズに戻ると地面に倒れている鬼の身体を笠の中へ入れて回収を終えた。
摘まみ食いをしつつ、一仕事を終えたミニマムキーノは満足気だ。
サイズを戻すとオレの頭の上に戻って来た。




