✒ 厳蒔屋敷 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
今日から暫く、≪ 和國 ≫での暮らしを投稿する事になります。
セロフィートに頼れない状況で、マオが退魔師として活躍します(予定)。
期待しないで、気楽に読んでください。
──*──*──*── 和國
──*──*──*── 平安京
──*──*──*── 厳蒔屋敷
春舂霄囹
「 久し振りに戻って来たな 」
マオ・ユーグナル
「 セロが許してくれて良かった~~ 」
キギナ・メクド・ナール
「 此処が霄囹の故郷──≪ 平安京 ≫なの? 」
春舂霄囹
「 そうだ。
良いか、キギナ。
此方では人間の魂を狩るなよ!
≪ 和國 ≫には “ 死神 ” なんて異形は居ないんだからな! 」
キギナ・メクド・ナール
「 分かってるわよぉ。
大人しくしてるわ! 」
マオ・ユーグナル
「 懐かしいなぁ~~。
偶に温泉に入りに来るだけだったもんな。
オレ、挧氤さんとミカトさんに挨拶して来るよ 」
春舂霄囹
「 好きにしろ 」
キギナ・メクド・ナール
「 うーいんさん?
みかとさん?
誰よ、それぇ 」
マオ・ユーグナル
「 《 厳蒔屋敷 》で暮らしてる夫婦だよ。
挧氤さんは玄武さんと同じ式妖魔で、弓弦さんと同じ退魔師なんだ。
装備してる剣を自在に操って戦える凄い気功師だよ!
ミカトさんは天女なんだ 」
キギナ・メクド・ナール
「 天女?
天女なんて御伽話に登場する天人の事よね?
この≪ 島国 ≫には天女が居るの? 」
マオ・ユーグナル
「 ≪ 日本国 ≫では御伽話だけど、≪ 和國 ≫には普通に居るよ。
玄武さんと弓弦さんには天女の血が流れてるんだ。
玄武さんが未だ人間だった時代、帝は天女を正妻として迎えていたんだ。
帝の息子だった玄武さんは、次期帝っていう凄い立場の人だったんだ。
後妻が自分の子供を帝にする為に、陰陽師として暮らしていた玄武さんに暗殺者を仕向けて暗殺させてしまった訳だけど──。
現在の帝は、亡くなった玄武さんの代わりに帝に即位した後妻の息子の子孫なんだ。
後妻の息子も帝の血を継いでるから天血が流れている。
だから、天女を正妻に迎え入れる事が出来て──現在に至るって感じかな 」
キギナ・メクド・ナール
「 へぇ?
じゃあ、現帝の体内には天血が流れてるのね。
人血と天血の混ざり者──種混童子って事ね 」
マオ・ユーグナル
「 そゆこと。
天血の恩恵で、帝の子孫は代々陰陽術とは異なる不思議な能力を持ってるらしいよ 」
キギナ・メクド・ナール
「 ふぅん?
天血って凄いのね… 」
邸の中を歩いているとキノコンと遭遇した。
ミカトさんの護衛キノコンをしている “ キーノ ” の分身体だ。
キーノに挧氤さんとミカトさんの事を尋ねる事にした。
マオ・ユーグナル
「 キーノ、挧氤さんとミカトさんを知らないかな?
暫く此処で暮らす事になるから、挨拶したいんだけど── 」
分身体:キーノ
「 マオ様ぁ~~!
お久し振りですエリ。
挧氤様とミカト様は、お留守ですエリ 」
マオ・ユーグナル
「 留守?
夫婦で出掛けてるのか? 」
分身体:キーノ
「 挧氤様は退魔師として、和國全土を旅していますエリ。
ミカト様は挧氤様を追い掛けて行かれましたエリ……。
当分、帰って来られませんエリ 」
マオ・ユーグナル
「 そ…そうなんだ……。
挧氤さん、とうとうミカトさんから逃走したんだ…… 」
何時かこんな日が来るんじゃないかって思っていた。
挧氤さん、頑張ってたもんな……。
勇気、出せたんだぁ……。
オレは挧氤さんの決断に感極まって、染々してしまう。
オレは断然、挧氤さんの味方だ。
挧氤さんの気持ちを尊重したいし、オレに出来る事が有るなら、協力したいと思ってるよ!!
分身体:キーノ
「 彼此で鬼人騒ぎが起きた事が幸いしましたエリ。
挧氤様とミカト様にはキーノが同行してますエリ 」
マオ・ユーグナル
「 それなら安心だな。
キーノは何処に居るんだ? 」
分身体:キーノ
「 故郷の≪ キノコン王国 ≫へ里帰りしてますエリ 」
マオ・ユーグナル
「 じゃあ、今の《 厳蒔屋敷 》にはキーノしか居ないって事か?
周鶯,穗凰,稲穗や他の子供達は? 」
分身体:キーノ
「 元服を済ませ、退魔師,祓魔師として立派に独り立ちされてますエリ。
皆、息災ですエリ 」
マオ・ユーグナル
「 そっか、独り立ちして活躍してるんだな 」
分身体:キーノ
「 周鶯ちゃま,穗凰ちゃま,稲穗ちゃまは、ミカト様が心配で同行してますエリ 」
マオ・ユーグナル
「 ミカトさんは手の掛かる母親だから、三つ子も大変だな…… 」
キギナ・メクド・ナール
「 ねぇ、この屋敷にはキノコンと私達しか居ないって事になるの? 」
マオ・ユーグナル
「 そうみたいだな 」
キギナ・メクド・ナール
「 貸し切りって事ね♪ 」
マオ・ユーグナル
「 嬉しそうだなキギナ。
キーノ、キギナに滞在中に使う部屋を用意してくれないかな。
後、この世界で着る衣類も 」
分身体:キーノ
「 畏まりましたエリ。
用意が出来次第、分身体を寄越しますエリ 」
マオ・ユーグナル
「 頼むな。
キギナ、屋敷の中を案内するよ 」
キギナ・メクド・ナール
「 ありがと、マオ 」
シュンシュンを1人にしてしまう事になるけど、《 厳蒔屋敷 》が初めてのキギナに屋敷の中を案内する。
彼此歩き回っているとキーノ達と遭遇しては会話をする。
“ 鬼人 ” って存在が気になったからだ。




