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prologue
その病棟のナースコールは、時々真夜中に鳴る。
場所はいつも、入院患者がいない病室だ。看護師が一応見に行くが、結局皆、首をかしげて戻ってくる。誰もいないのだ。空き部屋なのだから当たり前である。
一度見に行けば、その後鳴ることはない。
時間は決まっている。午前三時きっかりだ。しかし、曜日は様々で、規則性はなかった。
気まぐれのような呼び出しに、看護師たちの間ではまことしかやな噂が立つようになる。
どうやら。
この病院、「出る」らしい、と。
その病棟のナースコールは、時々真夜中に鳴る。
場所はいつも、入院患者がいない病室だ。看護師が一応見に行くが、結局皆、首をかしげて戻ってくる。誰もいないのだ。空き部屋なのだから当たり前である。
一度見に行けば、その後鳴ることはない。
時間は決まっている。午前三時きっかりだ。しかし、曜日は様々で、規則性はなかった。
気まぐれのような呼び出しに、看護師たちの間ではまことしかやな噂が立つようになる。
どうやら。
この病院、「出る」らしい、と。
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