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三度目の人生はのびのび暮らしたい。  作者: 鈴木光
第一章 コレット村編
2/3

神との再会

狙いすまして、何度も見てきたかのような王道急展開。

でも、王道ってやっぱり面白いから王道なんだなって、

思いたい。

今まで見たこともないような部屋で目が覚めた。


どこだ....ここは?

体が全く動かない。金縛りか?

あたり一面真っ黒で、周りには何も見えないし聞こえないし、においも全く感じない。

光の少しも見えず、自分の体すら見えなくて体に異常は

って...うん!?


感覚がないぞ!?

どうなってんだこれ!?

触覚もがかんじない...いやまさか、見えないのも聞こえないのも、においがないのも、その感覚そのものがなくなっているからか...?


と、なるとこの状況はなんなんだ?

...誰かに捕まった?いやいや、さすがにそんなことはないはずだ。

いや、いくら疲れていても害意ある人物人間が来たら気付くはず。


と、なるとだ。今の状態は何なんだ?

感覚はなく、どこにいるのかもわからない。

捕まったとも考えられない。

最後の記憶は....

疲れて王城で寝たところか。



ん?疲れて寝た?

じゃあこれは夢か?

いや、こんな意識がしっかりしているしそれはないだろう。

ってことは...死んだ?

いや嘘だろ!?だって原因がない....あれ?


もしかして....

過労死か?

いやだって俺はそんなに疲れて....

いや、疲れてたか?

ああ、結構疲れてたかもしれないな。


いやにしても、異世界で過労死ってマジで笑えないな。


いや待てよ...もし仮に本当に死んでいるとしたら、この感覚のない状況はまさか。

地獄に飛ばされたのか...?

まあ確かに、極力命は奪わないようにしてたけど、人を殺しもした。

大いにあるな。これじゃあ、のびのび暮らすなんてことできないじゃないか。


地獄ってどうなるんだ?今みたいのがずっと続くのか?

感覚がなくて、でも意識はある。

そんなのがずっと続くのか?

まじかよ....



ーーーおぉ、目が覚めたようじゃな。



は?なんだ今のこーーー



その瞬間、俺の周りが一瞬で色付いた。

俺の周りには様々な花が鮮やかに咲き誇り、水の流れる音や鳥にさえずりが聞こえ、花のいい匂いが鼻をくすぐる。そして、顔の部分だけ感覚がある。

いったいどうなっているんだ。

どこなんだここは?

死後の世界ってやつか?



「まあ、真ん中ってところじゃな。」


は!?誰だ今のじいさんみたいな声!

どこだ!どこにいる!くっそ!動けねぇ!


「ほっほっほ、まあ落ち着きなさい。」


くっそ、誰なんだ本当に!

姿すら見えない、念話か?

クッソ!魔力感知が作動しずらくなってる!これは心臓部分がやられたのか?

魔力に集中。集中、集中、集中、集中...

いたぞ!右斜め後ろ!


「そこか!」


俺が魔力弾を飛ばすとそこには、白い髪の毛に白いひげを長く伸ばし、背筋はしっかりと伸びている、70代くらいのおじいさんがたっていた。


「ほっほっほ、成長したのう。ここまでに0.7秒。さすがはそれに視覚による魔力感知、それに練度の高い魔力弾をあの速さで。

35年でここまで成長するとは思わなかったよ、大翔(はると)くん。」


は?なんで俺の名前まで知って、しかも適当だったとはいえあの魔力弾を受けて無傷...?

これは、生き残るには逆らったらいけないな。


「ーーーって、思っているかのう?」


は?なんでわかったんだ?まさか心を読めるのか?

どんな魔法だ?聞いたこともないぞ!


「ほっほっほ、そんなに驚きなさんな、まあ、心を読む魔法もあるんじゃが、一応禁忌魔法じゃしのう。でも、生き残るってのは無理じゃな。」


は?


「お、おい!俺をどうするつもりだ!」


「ああ、まあ落ち着きなさい。生き残るというか、大翔君はもう死んでいるんじゃよ。」



「は?」




「ーーーと、いうことじゃよ。」



...マジか....




どうやら、俺は一回死んだときにここにきていて、すでにこの爺さんとあっていたらしい。

いや、爺さんというよりは、創造神様といったところか。

神様の中ではトップ2になるらしい。


それはさておき、俺は創造神様に、魔王を倒してくるように頼まれていて、倒せたら好きな願い一つと、神様になるらしい。

俺は力量的に上級神の下っ端になるらしい。


ちなみに記憶がなかったのは、そのことを知っていると、神の使徒とか言って暴れるやつがいるんだとか。

あの悲壮感からして、おそらく実話なんだろうなと思った。


ちなみに、転生の時はそれなりの潜在能力はあっても、チートとかはもらえなかったらしい。

まあ、それだけ俺の努力がすごかったといわれたときは、うれしかったが。


実質前世の記憶がある時点でチートみたいなものだから、わがままは言えないんだけれどな。


それで魔王を倒してから、強く願えばかなえてくれたらしいんだけど、結局全然願わず、

さっきののびのび暮らしたいでやっと願われて、約束違いになる!と、焦っていたらしい。


さっきから明るめに話しているが、


俺は死んだらしい。



死因は過労死、まさか本当に異世界で過労死するとは思わなかったが、正直思い残すところはなかった。

一個あるとすれば部下たちだが、俺が死ぬ過密スケジュールでも死ななかったくらいだし、元気にやってくれるだろう。




「それで、俺はこれからどうなるんですか?首から上の感覚がない上程ではどう考えてものびのび暮らすとは程遠いと思うんですが」


「ああ、そうじゃな、もうすぐ肉体の生成が終わるころじゃから、そうなったら地上に戻してやるぞい」


へ?肉体の創造?


「まあ、あんなボロボロになった体じゃのびのびも暮らせないじゃろうからな。将来の部下への一つ目の贈り物じゃな。今新しい肉体を作っているところじゃ」


将来の部下?新しい肉体?一体どういうことだ?


「のびのび暮らしたいんじゃろう?じゃから新しい体でのびのびと暮らす。どうじゃ?いいじゃろう?まあ休暇ってところじゃな。それが終わったら、大翔君は晴れてわしの部下になるんじゃよ。」


「ちょっと言っている意味が分からないんですが、しかも肉体の生成?そんなことが可能なんですか?」


「わしは創造神じゃぞ、肉体の生成くらい造作もないわい。それに、神様世界は縦社会じゃからのう。

絶対神のゼウス様に、わしら最高神、その下に上級神、中級神、下級神、ついでに亜神という感じじゃな。

下級神より上の神で世界を管理しておるのじゃよ。それで上級神になる大翔君はわしの下で働くことになるのじゃよ。

でも、神は直接下界で力を使うことができないから、休暇が終わったら上級神になるのじゃよ。力は上級神並みなのに、亜神とは、詐欺もいいところじゃな。ほっほっほ」


ええ~、全く理解できないんだけど。


しかもさっきからどんどん体の感覚が増えてきているんだけど!何これ!気持ち悪い!


「ほっほっほ、そろそろ生成が終わるころじゃの、見た目に関してはわしの勝手に決めさせてもらったぞい。それに、能力とかは何も変えてないから心配せずともよいぞ」


え?勝手に決めた?めっちゃ心配なんだけど!ちょ、ちょっとまって!またなんか意識が遠のいていくんだけど!


「お、もう終わるころじゃの、まあ、またすぐに会えるから心配せずともよいぞ。大翔くんが死んでから大体50年経っているから気を付けるんじゃぞ~!」


え?ちょ!うわっ!!




そして俺は、二度目の人生を終え、不安を抱えながらも、三度目の人生を始めた。

読んでくれてありがとうございます。


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