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プランクトンダンス

作者: タカタク


「おいおいまったくとんでもないくそやろうだよおまえさんってやつは」

みどり色のプランクトンがぷかぷか笑った。

「セルフ式ガソリンスタンドでキュポンと空けたキャップをなめる奴がどこにいるんだい」って聞かれたってここに居るじゃあないかとしか答えようがないのになんだこいつは。

やるせなくなって僕はダンスフロアに座り込む。風呂は3日入ってない。

スタンダードなブログに義父の殺害予告を書きつけたって誰も見ていやしない。僕が子猫を飼ったなら間宮林蔵って名前を付けるだろう。

息苦しさを感じて真っ青な空を見上げれば天井はどこまでも高く果てしなく続いていて今にも押し潰されてしまいそうな圧迫感が日々の暮らしの中で際限なくどこまでもどこまでも増大していくのだがこれは果たして一体僕だけなのでしょうか先生?

エイプリルフールの嘘っていうには冗長すぎる。正気の本音だっていうには意味不明だ。

赤くなったプランクトンがぶわぶわとクレームを付けてくる。赤くなったならお前はただの赤潮だ。不満分子め反政府のアカめ。繰り返される自己批判と総括がバイトの隙間時間を縫った内職のように僕を追い詰めていく。

きみ、ホルムアルデヒドの香りがするプールに浸かったことは?

死体洗いのバイトは都市伝説だって?そうなんだ。知らなかったよ。

何も盛り上がらない会話。逸らされる視線。自己批判、自己批判、自己批判、自己批判。

飛び降り防止用ホームドアは真に人類を救う発明品だ。でなければ僕は闇を貫いてくるあの光を救済だと思ってしまったかもしれない。

プランクトンはもう見えない。あんなものでもいないよりマシだったんだ。いなくなって初めて知る存在の大切さ。たくさん死んだ100ワニたちがカプカプ笑ってる。

さよならさよなら今日という一日よ仙台の町よさよなら僕は自意識のスリープボタンを押す明日のアラームは7:15ですって。


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