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脇役
凛と咲いた子がいて
周りの視線を集める
いつだって主役で
見られることをわかっている
あんなに見られていて
怖くなったりしないのかな
あんなに言葉をかけられて
疲れないのかな
そんな余計なことを思ったり
言葉をかけることもなくて
後ろでそっと隠れている
甘酸っぱい季節にも
私は脇役のままで
ポツンと一人考える
太陽に向かって笑顔を向けているあの子は
いつだって元気だ
私はそんな表情はできなくて
眩しいなとつぶやいたんだ
それは誰に向けた言葉なのかな
太陽は
あの子にも
私にも降り注ぐ