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真っ白
とっても綺麗な物に触れると
なんだか嫌な物を見たような
申し訳ないような気持ちになる
別に悪いことをしているわけではないが
ついつい自分が悪いことをしているような
そんな感情が生み出されている
昔は真っ白な物が大好きで
そこに色をつけるのはさらに大好きだった
白は
色々な色をつけられる
一色足しただけでも
様々な表現ができる
いつからか
ぼくは白以外に
ほかの色も混ざっているように思った
何にも染まっていないのが
とてつもなく羨ましくて
目を反らしたくなる
でも
もう一回染め直せばいいのだ
ぼくの人生は真っ白で
色が付いて
それがあんまり好きじゃなかったら
また白を重ねれば良い
真っ白にはならないけれど
深みがでて
ますます色を重ねるのが楽しくなる




