Q4.2人の間にあるものは?
「とりあえず、街に行くかっ!!!」
勇者(仮)改めて、ブラン君は
僕の手を引っ張って進み出そうとして、急に足を止めた。
「えっと……どうかしたんですか?」
僕は意味が分からず、首を傾げながらそう聞くと、
ブラン君は僕の方に振り向いた。
「いやー……。名前、まだ聞いて無かったなー。
なんて、思ったり....」
あぁ、そんなことか。
そういえば言ってなかったっけ?
何故か照れくさそうに聞くブラン君に、
作り笑顔を浮かべて答えた。
「あっ!!!そういえば、まだでしたね。
私は、碧水空琉です。」
そう答えると、ブラン君は満足そうに笑って
その後首を傾げた。
....変なこと言ってないよね?
名前が変とか?
うわっ。それはそれで失礼だわ。
そう考えていると、ブラン君は首を傾げたまま聞いてきた。
「んと....アオミが名前で合ってる?」
あ。
ここがゲーム的な世界なら、
ソラル=アオミって名乗るべきなのか。
私は笑って、首を横に振った。
「空琉が名前です。ソラル=アオミです。」
そういえば、今度こそ満足そうに頷いて
今度こそ、僕の手を引っ張って歩き始めた。
「OK♪さぁ、行こうか!!!ソラルっ!!!」
ご機嫌に進むブラン君に、
やっぱり嫌いなタイプだなー。何て思いながら
表面上は笑顔を張り付けて元気良く答えた。
「はいっ!!!」
Q.2人の間にあるものは?
A.交わらない思いの溝だけ。
挿し絵は30分クオリティなので、
細部は見ずに、目を細めて見てくれると嬉しいなー(;・ω・)
空ちゃんは演技中です。
内心は「ブラン君、うざー。」みたいなこと思ってます。←




