Q24.着いた場所は?
「ようこそー、魔王城へー。」
ユノン君は、大きな城の前で腕を広げた。
どうやら、この城が魔王城らしい。
少しだけ疲れたけど、特に魔力量に支障は無さそう。
これって、魔力量多い方なのかな?
基準が分からないからなー……。
まぁ、暇なときに誰かに聞いてみるか。
「うん。結局すぐだったね。ブラン君から遠いって聞いてたから、ちょっと身構えてたけど。」
「えー?まぁ、結構な速さで飛んできたしねー。普通に歩いたら、何日かかかったと思うよー?」
「あ、それもそっか。」
確かに結構な速さだったな.……。
ま、早く着いたから良しとするか。
それに速さとかどうでもいいんだよね。
そんなことより、僕は……。
「……で?」
僕がユノン君に聞くと、ユノン君は僕が何を聞いているか分からないようで、首を傾げた。
「黒はどこにいるの?」
僕がそう言うとユノン君は納得したように頷いて、扉に手をかけた。
「こっちだよー。案内するねー。」
ユノン君がそう言うと、大きな門は簡単に開いた。
……音的には、簡単に開く音じゃないんだけどな。
僕がそう思っていると、ユノン君は扉の奥に進みながら僕の疑問に答えてくれた。
「この扉はね、魔力に反応して開くんだー。魔王様に悪意の無い魔力を自動で判別して開く仕組みになってるってわけー。」
「へー、面白いね。じゃあ、僕でも開けられるんだ。」
そう僕が言うとユノン君は足を止めて振り返って、僕の方を見た。
「何?」
今度は僕が首を傾げた。
ユノン君は、少しだけ笑ってからまた前へ歩き始めた。
「何でもないよー。ただ本当に心配無かったなー、って思ってさー。」
「?」
……何が心配無かったのかな?
「まさか即答でそう答えられるとは、思ってなかったよー。」
「え。あんなの当然じゃん。」
僕はキョトンと顔を傾げた。
それにユノン君は歩きながら、今までの平坦な声音とは違ってどこか優しい声音で答えた。
「……そーだねー。じゃ、早く魔王様のところに行こーね。」
「うん。」
僕はユノン君の言葉に頷くと、僕は魔王城に足を進めた。
Q.着いた場所は?
A.魔王城、黒がいるかもしれない場所。




