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Reboot  作者: モモ
29/36

Q20.魔法を使う条件は?

「……はぁ。結局、あの子だれだろ。」


そんなことを考えながら街の外を歩いていると、突然目の前にモンスターが現れた。

え。ランダムエンカウントじゃないよね?

シンボルエンカウントだよね?

……何故気が付かなかった、僕。

考え込んだら回りが見えなくなる癖、なかなか直らないなー……。

ってか、どうするの?これ。

僕、装備とか無いんだけど。いや、あったとしても戦えないだろうけど。


「あー……。何か炎とか出ないの?魔法的なやつ。」


僕は迫ってくるモンスターを見ながら、軽く現実逃避的な感じで呟いた。

そうすると、目にチカッと電気が走った気がした。


「……え。」


目がチカッとしたと思ったのも束の間、目の前のモンスターは赤く燃え上がっていた。

……あ、何か魔法使えたっぽい。

え、マジか。呪文的なの要らないの?頭で連想するだけ?

それとも、カナがくれたチート設計?

……まぁ、損してるわけじゃないし、いっか。


「うん。魔法もまだどれくらいの間使えるか分からないし、今日は帰ろ。ガス欠になったら困るしね。」


僕は焼け炭になったモンスターを見下ろして、呟いた。

どのくらい魔法使えるんだろ……。

やっぱり、試すしか無いのかなー。

カナが教えてくれたりしないかな?

まぁ、さっさと街に帰ろ。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「あ、ソラル。」


街に戻って少しフラついていたら、ブラン君に声をかけられた。

ちょうど戻ってきたみたい。


「ん?あ、ブラン君。お疲れ様。」


「ありがとー!!!……今日良いことあった?何かいつもよりご機嫌じゃない?」


そう言ってブラン君は首を傾げた。

良いことかー……。

魔法が楽に使えることは、分かったけど。

あの変な子にも会ったからなー。

プラマイゼロかな。うん。


「んー……。まぁまぁかな。」


「そっか。あ、今日は何食べる?あっちのお店、美味しいんだよ!!!」


そう言ってブラン君は、僕の腕を掴んで歩き出した。

……何か、腕を引っ張られるのも慣れてきたなー。

僕はなされるがまま、引っ張られて街の人混みの中に消えた。









Q.魔法を使う条件は?


A.何か頭で連想するだけっぽい。チート乙。



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