Q15.初めの目標は?
「んーっ!!!疲れたー。」
僕は宿屋の部屋のベッドに座って、手を上に伸ばした。
あの後、僕はブラン君に街を案内してもらった。
分かったことは、文字が読めないこと、あの硬貨が本当に大金だったこと、街には"普通"はモンスターは来ないことなど。
文字はこれから、街の図書館に引き込もって覚えれば良いとする。
勉強はそこまで嫌いじゃないし。まぁ、元々記憶力が良いから嫌いにならないんだろうけど。
硬貨についても、資金が多くて困ることは無いから良いとする。
ただ、スリとかには気を付けること。
問題は、街には"普通"はモンスターは来ないこと。
……普通って何?!!異常時があるってこと?!!
気になって街の人とかに聞いたところ、街にモンスターを引き連れてきた馬鹿がいるらしい。
強くて勝てないから逃げ出したら、ずっと追いかけられたらしく街まで引き連れてきた、ということみたい。
その街は、モンスターに滅ぼされて今は当然無いみたいだけど。
まぁ、意図的に連れてこない限りは大丈夫ってことになるけど……。
馬鹿はいつの時代もいるものだし、街が必ず安全って考えるのは良くないみたい。
「……あれ?安全地帯って、この世界に無いの?」
僕はそんな現実に溜め息をつくと、街案内してくれた時に図書館で借りてきた本を広げた。
文字はブラン君に何となく教わったし、絵がある本ならある程度推測して読むことも出来る。
早く一人になるために、文字は早く読めるようにしないと。
ずっと演技してるのは、疲れるしね。
「はぁー……。本なんかより、ゲームしたい。」
文字の読み書きが出来るようになるまで、暫くはゲーム禁止だなー。
何日で出来るようになるかな。
まぁ、ゲーム禁止したら早く覚えられるし。(実体験済み)
でも、テストの時もこんな勉強しないのに……。僕、何やってんだろ。
……でも、文字の読み書きは最低限必要事項だし!!!
さっさと覚えてやる。
次にやることも決まってるのに、こんなとこで躓いてられ無いよね。
「……よし!!!頑張る。」
Q.初めの目標は?
A.文字の読み書きを出来るようにすること。(早くゲームしたい。)




