Q14.新しい服は?
「早速着替えてくるね。」
僕はブラン君から貰った服を手に持って、更衣室に向かった。
買った装備は装備しないと、意味無いって言うしねー♪
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「どうかな?」
僕は買って貰った服を着て、くるりとその場を回った。
服は僕が好きな紫色。
たぶん僕が着てたのが、紫色のセーターだったから同じ色の服を選んでくれたんだろう。
「似合うよ!!!……あれ?カナタ様は??」
ブラン君は辺りを見回した。
そういえば戻ってこないなー。……帰った、かな?
元々そんなに現に姿を現すわけではなさそうだし、お金を届けに来てくれただけだったのかな?
まぁ、僕は夢の中でまたすぐ会えるかな。
「んー……。たぶん帰っちゃったかな?」
そう言うと、ブラン君は残念そうな顔をした。
「えー、マジかー。俺もっと話したかったな。」
カナと話したい、ね。
カナって、神様だしレアキャラでしょ?
なかなか会うのは難しそうだよねー。
普通に生活してたら、エンカウントすらしないキャラだろうしね。
あ。でも、ブラン君も勇者だしレアキャラかー……。
それに僕と一緒にいれば、嫌でもエンカウント率は上がるか。
「……また、案外すぐ会えるよ。」
そう言うと、ブラン君は明るく笑って頷いた。
「だな!!!」
明るく笑うブラン君に、僕も笑顔を張り付けた。
……あ。でも、たぶんカナが次こっちに来る頃には、僕はブラン君のもとにはいないだろうから会えないかも。
僕は無邪気にいつ会えるかと笑っているブラン君を横目で見て、今さら「もう会えないかもね。」とは言えなかった。
別にブラン君を気遣ってとかじゃ無くて、ただ反応が面倒くさくなるのがめに見えてるから。
あはは。僕が他人に気を使うわけ無いじゃん。
僕が本心から気を使うのは、どの世界に行っても一人だけ。
「……今ごろ、黒は何をしてるのかな。」
そんな僕の小さな呟きは、賑やかな街の活気溢れる声に掻き消された。
Q.新しい服は?
A.僕の好きな紫色の服。




