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プロローグ

 ぶらぶら歩いている男が2人がいる

「あぁ、暇だなあ。本当に」

「だな」

そこで会話は止まった。沈黙が間を流れる。

そして、ふと一人の男が口を開く。

「そういえばさぁ。これ聞いたことなかったよな。どっちもラノベ好きやってるのになあ」

「ちょっと何言ってるかわかんねぇんだけど」

「確かにこの時点じゃあ分かる奴いないよな」

「そりゃそうだろ。わかるわけねぇしさぁ」

「ごめん」簡潔明瞭な謝罪を口にする

「で、質問は?」

「えっとねぇ。異世界に転生するとしたらどんな感じで生まれたい?」

「すまん。どんな感じがよくわかんないんだが」

「ごめんごめん。どんな家に生まれたい?っていう感じのニュアンスだったんだけど伝わらなかったかー」

「伝わらねぇよ!! うーん。それ言うならなぁ。あれかなぁやっぱり。」

「おいおい早く教えてくれよ!」

肘で小突く

「へいへい。分かった。わぁーったってば!」

「じゃあよろしく~」

「えっとねぇ。それはぁ。やっぱり貴族の家に生まれたいよなぁ」

「だよなだよな。けどやっぱり普通の家でも面白そうだよな」

「それもそうだ。でもそれを言うなら国内で権力がある家に生まれて、ゆるゆるのんびり異世界ライフを満喫できるような家に生まれたいよな」

「そうなんだよ。でもそういう時長男に生まれると、あれじゃないか。後継ぎとして勝手に決められてめんどくさいじゃぁないかぁ」

「そらそうだろ。そういう家には次男として生まれるのが鉄則だしな」

「そうだけどさぁ。毎回あれじゃないか。ご都合主義だよなやっぱりラノベの中の世界ってぇ。そして異世界物のお決まりだしなぁ。」 

「けど少し興味ない?ご都合主義じゃない世界は。」

「そうかな?(じゃあ送ってみるかぁ)」

「ん?なんか言ったか?」(なんか怪しいな)

「いぃや。何にも♪」(気づいたような様子もないしなぁ。これはいいカモだなぁ。ちょっと友人をどこかに飛ばすのは惜しいがぁ、本人が望んでるならいいでしょぅ)

「そうか、ならいいんだが」

「おっとぉ、もう家だぁ。じゃあねぇ、またいつかぁ。」

「ああ。またいつかな。」

そして、一人の男があるマンションに向かって歩いて行く。天邪鬼を顔に張り付けながら。

(やっぱりぃ、興味がある人には興味に答えるようにしないとねぇ♪)


(やっぱりなんか怪しいよな。あいつ。いいやつではあるんだけど、何考えてるのかわからないのがより怪しいんだよな。やっぱり)

 親友を怪しむようなことを思ってしまったことに罪悪感を覚え、そこで思考を打ち切った。

そこで【十秒前】というアナウンスが頭をよぎった。

そしてそれに驚いている間にも

【九秒前】、【八秒前】と無慈悲にもカウントは進んでいく。

 【七秒前】になったところで思考がようやく開始された。

(なんだこれなんだこれなんだこれ どうなってるんだ。何が起きるかもわからないし何をしていいのかも分からない。何がどうなってるんだ。)

 【六秒前】無情にもアナウンスが響いていく

 (もう何がどうなってるんだ。何が起きるかわからない 何をすればいいのかわからない。

焦れば焦るほどに回転させている思考はクラッチを踏み切っているような状態に陥っていく。

 【五秒前】

 【四秒前】

カウントは無機質に進んでいく

 (ああもうどうしようもないな。あと数秒でできることなんてたかが知れている。諦めるほうが合理的だ。)思考は半クラッチ。

 【三秒前】

 【二秒前】

カウントの終わりが近づくとともに脈が速く速く加速していく

 【一秒前】

(もうどうにもできないし、もうどうにでもなれ)

ここで完全に思考を手放し、ブレーキが掛かる。

 『ゼロー♪』

無機質な声から一転し、心底愉快そうな声で、カウントが終了した。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」

何故か、何故か何も、何も起こらない

 ここで思考のクラッチが完全に繋がれた。そして思考が急速に回転していく

(なぜ、何も起こらないんだろう。これは何かが起こる予報のようなものではなかったのか?)

 そして数秒が経過したところで、視界が一瞬にしてホワイトアウトした。

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

そして、ある景観が一瞬にして眼に飛び込んできた

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