表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/385

1月29日(水):昭和基地開設記念日

リビングに集まる山本家。今日は1月29日、「昭和基地開設記念日」だと勝が言い出したことで、家族の話題が南極に向かっていく。


「今日は何の日だか知ってるか?」

勝が新聞をたたみながら、孫たちに問いかけた。


「えーと、昭和基地開設記念日だっけ?」

愛がスマホを見ながら答える。曖


「その通り!」勝がにっこりと頷いた。「1957年、日本の観測隊が南極に上陸して昭和基地を作ったんだ。タロとジロもそこにいたんだぞ。」


「おじいちゃん、南極ってどれくらい寒いの?」

愛が興味津々に身を乗り出す。


「夏でも氷点下だ。冬なんて、マイナス60度以下になることもあるらしい。」


「うわ、信じられない!そんなところで生活するなんて無理!」

愛が大げさに肩をすくめると、海斗が得意げに言った。


「僕なら平気かも!タロとジロみたいに強くなりたいから!」


「いやいや、南極はそんなに甘くないぞ、海斗。」

翔太が仕事帰りのスーツ姿のまま話に加わる。「南極観測隊の人たちがどれだけ準備して挑んだか、想像してみろ。装備も食糧もギリギリだったんだ。」


「お父さん、そんなこと知ってるの?」

愛がからかうように笑うと、翔太が苦笑いで応じた。


「さっきスマホで調べただけだけどな。でも、こういう話は面白いだろ?」


「確かに、南極の話って冒険小説みたい。」

愛は自分の手帳に何かを書き込んでいる。きっと次のデザインのヒントにするのだろう。


「冒険といえば、今日は特別な話をしてやろう。」

勝が目を細め、少し誇らしげに言った。


「またおじいちゃんの即興冒険譚?」

海斗が声を弾ませる。


「そうとも。南極の昭和基地を舞台にした物語だ。」


夜、リビングの照明が少し暗くなり、みんながソファに集まる。勝の語りが始まった。


「昔々、南極の昭和基地には、とある探検家と犬のリーダーがいた。その犬の名前はコウタ。そしてコウタには特別な使命があった…」


物語は、雪と氷に覆われた大地で起こる冒険譚。コウタという犬が、迷子になった仲間を救い出すため、嵐の中を駆け回る話だ。


「そしてコウタは、最後に見つけた仲間を引き連れて基地に戻るんだ。探検家たちは彼を英雄として迎えた。」

勝が語り終えると、海斗が目を輝かせた。


「僕もコウタみたいな犬を飼いたいな!」


「おじいちゃん、また南極の話してね。」


その夜、愛は机に向かいスケッチを描いた。南極の白い大地と、その上を駆ける犬の絵。


海斗は、勝が読み聞かせてくれた南極の本を手に取り、夢中でページをめくっている。


「昭和基地って、すごいなぁ…」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ