わたしたちの心 ~捨てられた都の姫君が美貌の貴公子と幸せな恋をかなえるまでの物語~
蛍の姫君は、捨てられた都で一人暮らしている。一家が政争に敗れてからの人生は悲劇そのものだった。
蛍の姫君の心を支えるのは、過去の思い出だけである。一度だけ姿を見た、名前も官位も知らない貴公子への片思いに胸に、日々を過ごしていた。
けれども、かなうはずのない恋は、いつしか彼女を苦しめるようなる。蛍の姫君は、じぶんの人生に一つの決着をつけようと、桂川に架かる橋の上で、何度も考えを行ったり来たりするようになった。
夏のある夜、高貴なる女性が、運命の使者として現れた。例の貴公子の指示を受けて、蛍の姫君を迎える使命を帯びていたのだ。
蛍の姫君は、怖れとまどいながらも、危険な交友関係に、自らの意志で進むことになる。
宮廷での野心に燃える藤原氏の台頭と、周囲との軋轢。在原業平を恋いしたう様々な過去を持った女性たちとの交流。彼女らは、なぜ危険な恋に人生を費やそうとするのか。
引っ込み思案でありながら意志のつよい蛍の姫君は、それらの経験を通じて成長し、"わたしたちの心"の機微に触れて行く。
悲劇の中でも、美しい復讐と幸福を求めた人びとの生き方を描く王朝風ロマンス小説。
蛍の姫君の心を支えるのは、過去の思い出だけである。一度だけ姿を見た、名前も官位も知らない貴公子への片思いに胸に、日々を過ごしていた。
けれども、かなうはずのない恋は、いつしか彼女を苦しめるようなる。蛍の姫君は、じぶんの人生に一つの決着をつけようと、桂川に架かる橋の上で、何度も考えを行ったり来たりするようになった。
夏のある夜、高貴なる女性が、運命の使者として現れた。例の貴公子の指示を受けて、蛍の姫君を迎える使命を帯びていたのだ。
蛍の姫君は、怖れとまどいながらも、危険な交友関係に、自らの意志で進むことになる。
宮廷での野心に燃える藤原氏の台頭と、周囲との軋轢。在原業平を恋いしたう様々な過去を持った女性たちとの交流。彼女らは、なぜ危険な恋に人生を費やそうとするのか。
引っ込み思案でありながら意志のつよい蛍の姫君は、それらの経験を通じて成長し、"わたしたちの心"の機微に触れて行く。
悲劇の中でも、美しい復讐と幸福を求めた人びとの生き方を描く王朝風ロマンス小説。
27-2.憂愁の終わりに
2024/11/18 17:47
(改)
27-3.二人の丈比べ
2024/11/21 15:05
28.新たな旅立ち
28-1.旧都は花ざかり
2024/11/23 21:01
後書き〈読者の皆さまへの感謝!〉
2024/11/24 12:04
(改)