巨大国家からの挑戦状~その第6話~
敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみください…。
怨念…。宿命のライバルの政治生命を絶つだけでなく、その子分の政治生命まで…。凄まじいの一言に尽きますね…。肝心要の国民をないがしろにして…。」
「ないがしろにはならん。この日本では…。実務は霞が関を頂点とした役人が回すシステムがある以上。」
内田と上杉は鎌田の話を聞いて暗澹たる想いにかられた。
「日本の政界ではこの後は、中田がキングメーカーとしての地位に君臨する。全ての内閣はその影響下にあると言っても過言ではない時代が続くよ。」「この事件の裁判はとのみち最高裁まで争われる。決着するまでに10年程度かかるかも知れない…。その頃には僕は墓の中だが、君達は見届けられる。中田一郎も10年後には75歳…。総理の再登板はないだろうが…。キングメーカーとして君臨は可能だが…。彼が健康を害すれば別の話になる。中田派が分裂いや解体して、後継者が独立して新しい派閥を結成して、総理総裁の椅子を狙う事になるだろう…。人間は寿命と病気には何人も勝てないのが宿命だ。」「中田派を継承する人物も何れは退く時がくる。その時点までは、民自党の最大派閥を維持して行くはずた。北野派系を煮豆し続け冷飯を食わせる訳だが…。」「その体制がそれ以降継続するかどうかは、国民の世論や政治状況次第だと思う。世界情勢や政治改革の声の高まり、不安定要素もあるだろうし、この国の選挙制度に根ざした政治腐敗も、政治改革を後押しする要素になりうると思う…。」「傲る平家は久しからずの言葉がある。最大派閥中田派の後継派閥が分裂すれば、一時的には、民自党の単独政権は瓦解するかも知れないが…。必ず政権に復帰すると思う。」「政権の旨味を知る連中には野党で冷飯は食えないからな。」「数が足りないなら連立政権の樹立で…。中選挙区制度から小選挙区制度になれば二大政党制度が実現可能だろうが…。我が国では55年体制で小政党も存在する現実を考えれば、単純小選挙区ではなく、一定程度比例区も作る配慮がないと選挙区制度は変わらない。」「変わったとしても民自党の天下に落ち着き、野党は共産党を除いた形で離合集散を繰り返すだけだろう…。」
「社主…。畏れ入りました。まだまだ現役の政治記者以上の識見。」「内田君褒めても何も出ないぞ。だが若い連中には絶えずしっかりと日本と世界を見ておけと言う事を伝えたかったので、君たち政治部の幹部を呼んだまでだ。」「我々新聞社は、政治部&社会部&経済部がドル箱だからだ。」
内田と上杉は社主室を辞した。
敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみください…。