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巨大国家からの挑戦状~その第16話~

敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみに…。

翌朝の朝刊各紙は、国土交通相と与党総務会長の辞任を大々的に報じていた。木村内閣退陣か?野党内閣不信任案の提出検討へ。などの記事が踊っていた。各紙は内閣支持率や政党支持率の下落も伝えていたが、不思議に、解散総選挙を木村総理決断へ。この記事はなかった。新聞各紙も、木村総理には解散は無理との判断が拡がっていたのである。


日報新聞社の昨日の夜の政治部の状況については触れなかったが、2つの辞任劇に触れ、中田一郎の秘書の金沢の会見、更には内閣支持率や与党の政党支持率の急落を取り上げ、今日のアメリカ下院の東アジア特別小委員会の公聴会の話題に紙面を割いた。部長の内田と主任キャップ上杉は政治部に泊まり込みで対応した。


「すべては今日のアメリカ下院での東アジア特別小委員会の証言待ちですね?」上杉の問いに内田は頷き、「さて何が飛び出すか?victory社の関係者が何処まで証言するかだ。司法取引でペラペラと喋ってしまえば、日本政府や与党にとってはかなりの痛手になる。」「逆に来年の大頭領選挙のネガティブキャンペーンや下院議員の自らの政治宣伝なら、単なる政治ショーに終る可能性も大…。日本叩きの憂さ晴らしの要素も…。中田一郎の裁判に対する影響は、微妙なところでしょうか?」「何をどうアメリカ下院で証言しても、裁判の証拠にはならないのが原則。その意味では、影響は少ないとは思うが、贈賄側がvictory社で逮捕もされていない異例ずくめ…。先制がない話…。あるなしは早計に過ぎるかも知れない。」


その時、テレビ画面にニュース速報が流れた。与党の総務会長のホストに、次世代のリーダーの一人と目されていた出水代議士を木村が任命したと言う速報であった。


「出水代議士が総務会長のホストに…。ずいぶん若手を抜擢しましたね?木村総理は…。」「出水代議士は木村派の後継者。引き受けてくれる人間がいなかったのかも知れない。自分の派閥の出水以外に…。誰も泥船には乗りたくない。木村総理と沈没したくないからな。」「なるほど。でも党三役の総務会長は重要ポスト、木村派の継承で木村は政界を引退する腹でしょうか?」「木村は今年77歳。総理になる事自体が異例中の異例さ。」内田溜め息をついた。「部長。わからない世界ですね。棚ぼた総理なら、やりたい事をやりますよ。僕ならば。宝くじに当たったのと同じ。ド派手に、77歳なら余計に破目を外しますよ(笑)やけのやんぱちで。」「やけのやんぱちが中田逮捕なんだったんだろうが…。裏目に出て自滅した形になった。」


官房長官会見の、画像が今度は流れた。「信田謙代議士を国土交通相に木村総理は任命されました。皇居での認証式は…。」「信田謙代議士は建設族の有力議員。中田派の重鎮ですね。意外な人選だと思います。」「木村にすれば、中田派の連中に一定の配慮と考えた決定だと思う。建設予算は膨大、かつ国土交通省は最大の公務員を抱える巨大官庁だ。閣僚数を増やす事で木村派の事態の静観を狙ったのかもしれない。」「中田派はそんな事をしなくても、表面には出られない形。中田逮捕で暫くは謹慎のふりはするはずですから…。」「政治センスのない木村ならではの感覚だな。」



そろそろアメリカ下院の東アジア特別小委員会の中継時間ですね。山崎佳代の言葉に政治部にいた全員がテレビモニターに注目した。

敢えて記載せず。次回投稿をお楽しみに…。

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