表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転移勇者の苦労譚  作者: 下の力
1章 ギルドの看板娘
9/13

第9話 勘違い

今回、私にしては普通のタイトルです

そして、気づいたら前回タイトルでネタバレしてました

それはさておき、活動報告を初めてしたら、アクセス数が伸びました!

ありがとうございます!


〜リュー視点〜



俺がカマキリ野郎を倒した時に見たアイテム、それはーーー


カマキリ野郎のマスク!!


いやー、見ていて良かったぁー

そして本物の顔じゃなくて良かったぁー

本物だったら中身が、その、ねぇ、グロ過ぎてR18になるかもだから、そこは神にでも感謝しよう


一応中身チェック

大丈夫、何もない

感触もゴムみたいに柔らかだ


……これがあるんだったら、普通の仮面やマスクもあるんじゃないか?

探してみよう

何かないかなー?


………おっと

何かを落としてしまった


ああー、そのまま転がっていってしまった

急いで追いかけないと


………あっ

誰かが拾ってくれた

20近くの防具を着ている好青年だ


あのー、すいません。それ落としてしまって


そう言おうとしたが、好青年は俺が落とした物体を見ると気絶してしまった


ええ!?

何が……


俺は好青年の元まで駆け寄り、その物体を見やる


カマキリ野郎の頭←本物


怖っ!!

これは気絶するわ

グロいグロい!!

切り口は見れたものではない


……そっとアイテムを袋に入れる


好青年には悪いことしたなぁ

まぁその内誰かに見つけてもらえるだろう

夜とはいえ大通りなのだから


それはさておきギルドへ向かう

ティンクいわくもうすぐ着くとの事だったので、ティンクは背中に隠れてもらっている

見つかると面倒なので


それから5分もしない内にギルドへ着いた


マスクを着用する


いよいよ中へ



「いらっしゃ、いーーーまーーー」


チャリリン、という音と共に俺が入ると、ピンク髪の少女がいらっしゃいませ、と言おうと待っていた

なぜか言えてなかったが


おいおい、接客業だろ。ちゃんとしてくれ、と思った


コンビニだったら後で店長か先輩に注意するであろう

一体どうしたのか

周らを見ると全員が俺に注目していた


うぉっ、と声が漏れそうになるのを我慢する

変な言動は極力避けた方がいいだろう


「え、え?いらっーーーいらっしゃいま、せ?」


その子は頑張って接客をしていた

なにやら怯えている?らしい

一体何に……


考えても分からなかったので、早速換金の話しへ


「……換金シタイ、アイテムガアルノデスガ」


完璧だ


声も低くしてあるし、カタコトで言った

これで俺と分かる要素は無いはずだ


それはいいのだが、少女は何故か俺に体を向けたまま、後ろ足で換金所へ案内した

そのまま換金所へ着くと、急いでカウンターの方へまわる


そんなに俺が怖いのだろうか

ショックだ


「ええっと、それではアイテムを……」


少女が言う

俺のガラスの心が傷付きつつも、空間袋に手を入れて適当に取ったアイテムをカウンターへ並べる


全部カマキリ野郎から取れたアイテムだ

爪やら宝玉があったけどいいだろう

多分使わないし

でも剣を出すのはすこし躊躇った


俺が並び終え前を向くと、少女が驚いた様子だった

畏怖しているような……、好奇心がわいているような……

結局好奇心が勝ったのか、アイテムをいっぺんに持って行こうとし、重過ぎて1つずつにしたようだ


……なんか、見ていて愛くるしい子だな

親が孫娘を見ているような、そんな気がする


………。

……………。

………ーーーあっ!

俺はどうすればいいんだろうか

後ろの椅子に座ってもいいんだろうか

でも、もしも何かがあって非常識と思われるのは嫌だしな

待つことにしよう


〜5分後くらい〜


…………来ない

そろそろ足が痛い

さっきまでずっと歩いてたんだから、いい加減座らせてくれよ


それとドアの奥から「ええ!?」やら「どうしよう……」って聞こえるのが凄く気になるんだけど

あと視線が痛い

皆なぜ俺を見ているのだろう

顔は分からないはずだが……


ーーーガチャ


おっ、出てきた、遅いよ

皆これ位は普通に待つのかな?


それはもういいとして、どれぐらいの金額だろう……

……あっ!

この世界のお金の価値を聞いてなかった………

………まぁ後でティンクにでも聞くか


とりあえず少女がアイテムを全部運んだから、さっさとお金貰って帰るか………


「すいません……。うちでは扱えない物でして……」


………!?


扱えない……?

つまり、買い取れないのか…

それほど弱いアイテムなのか……

買い取れないほど、弱い……


…………。


ーーーはっ!

なに落ち込んでるんだ!

これより良いアイテムならあったはず!

それを出せばーーー


ゴトン←紅い大宝玉


おお!凄いのキタ!!

なぜあのカマキリ野郎から取れるのか知らんがまぁいいだろう

これは買い取れない訳ーーー


「す、すいませんが、恐らくこちらも……」


なにぃ!?

これもダメだと!?

しかも鑑定してない!?

見ただけでわかるほどダメなのか……

………泣けてくるぜ


ーーーこうなりゃヤケだ!

アイテムをとにかく大漁に出せば1つくらい換金できるだろ!


……神秘的な水晶や虹色の鉱石とか黒っぽい青っぽい鱗とかが出てきた

カマキリ野郎のから絶対出ないだろとツッコミたかったが、今はそれどころではない


とにかく出す

どんどん出す

ばんばん出す

出す……出す……

…………。

一体いくつあるんだこれ……?


俺が量に任せて適当に出していくと……


「ええと、こちらの剣ですが、多分換金できると思います」


おお!やっと換金できる物が!

一体どんな代物なんだ!?

……あれ?

あの子が持ってるのゴミ処理場で拾った剣だよな

見間違いか?

まぁ見間違いだよなあははそんな訳ないじゃないかあの剣よりも絶対他のアイテムの方が良いはず……


ごしごし


目をこするが変わらない


ごしごし!


変わらない


ごしごしごしごしごしごし!!


変わらなーーー

ーーー何で!?


「!?」


う、嘘だろ……あの剣が……

俺は、相当凄い剣を拾っていたのか……


「少々お待ちください」


俺が予想外の展開に驚愕していると、少女はその間に剣を持っていってしまった


……いや、これは少女のミスだ

何を間違えたかあの剣の質が高く見えたのだろう

どこをどう見たらあの剣は質が高く見えるのだ

どうせすぐに「すいません、うちでは扱えない物でした」といってくるに違いない

そうだ絶対そうだ、そうでないとおかしい


ーーーガチャ


おっと、帰ってきたか

まぁ返却するだろうがな

それより俺は、質の良いアイテムを探さないとーーー


「お待たせしました。先ほどの品物に鑑定費用と税を引きまして、合計で8000ミルとなります」


そう言い終わると、少女はカウンター下にあるお金から、お札を8枚取り出して渡してくる


……もう考えないようにしよう


何も考えずお札を受け取る

そして後ろを向き帰る


ギルドから出る前、誰かに覗かれている気がしたが、特に気にしなかった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ