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賑やかな食事と静かな夜

第一話見て下さった方ありがとうございます!

文章上変な部分があると思いますがよろしくお願いします!

「親父!ちょっ…俺何もきいてねーよ!」


俺は状況が飲み込めず親父にそう言う。


「あー…朝言おうとしたのだけどな…昨日の今日でスッカリ忘れていたんだ。スマン…」


親父は申し訳なさそうにそう言う。


「はぁー…昔から親父は肝心なところが抜けてんだから…」


俺はため息をつきながらそう言う。


「まぁー良いじゃないか!さぁ、優香里さんが作った料理が冷めてしまう」


親父はそう言いながら笑った。


「はぁ…」


俺は深くため息をつきながらリビングのソファーに着替えを置いてイスに座る。


「ほーら。優菜と結香も早く座りなさい。」


優香里さんがキッチンからそう言いながら出てくる。


「はーい!」


二人はそう言うとトコトコと空いているイスに座る。


「じゃあ頂くとしようか」


親父はそう言うと手を合わせる。それに合わせて皆も手を合わせる。


「いただきます。」


そう言って夕食が始まった。


「お母さん!再婚するとは聞いたけどお兄ちゃんまで出来るとは聞いてないよ…」


優菜が優香里さんを見ながらそう言い俺の方を見る。


すると俺と優菜の目が(バチッ)と合う。


優菜は顔を赤らめながら俺から目をそらした。


(ん?)


俺はそう思いながら首を傾げた。


「それより、さっき結香が変態って言っていたがあれはどう言う意味だ?」


親父は飯を食いながら話を逸らすように俺を見る。


「あっ…」


俺はその言葉を聞き、忘れていた風呂場での出来事を思い出す。


「いや…そのー、風呂場に人がいるとは思わなくて開けちゃってな。その…鉢合わせしてしまったんだ!二人と…」


俺は正直に親父にそう告げた。


「はっはははは!お前は昔からタイミングが悪いなぁ」


親父は笑いながらそう言う。


「うるせー!」


俺は顔を赤くしながらそう言う。


「だから、変態か…」


親父は笑いをおさめながらそう言った。


「もう良いから飯食うぞ!」


俺はそう言いながら優香里さんが作った料理を食べる。


「旨い!もしかして、この唐揚げ…マヨネーズ入ってますか?」


俺はそう言いながら優香里さんに聞く。


「類君、よく分かったね?そうよ!マヨネーズを入れてるのよ」


優香里さんはパァーッと笑顔になりそう言った。


「おっ!お前が年上の女性にそんな表情見せるとはな…久しぶりにお前の生き生きした表情を見たような気がするぞ!」


親父はそう言いながら俺を見る。


「あっ…すみません。俺、興奮しちゃって…」


俺はハッとなり我に返る。


「いいのよ、類君。それにしても総一さんから聞いていたけど、本当に家事は類君がしてたのね!」


優香里さんはそう言いながら微笑んだ。


「えっと…まぁ、親父は家に居ないことが多かったので、一人でご飯食べる事が多くてですね。テレビとか見ながら作ってたんです。」


俺は下を向きながらそう言う。


「そう…でも、もう一人じゃないわよ!」


俺はその言葉を聞き優香里さんを見た。


優香里さんは優しい笑顔で俺を見て微笑んでいた。


「あぁ…はい」


俺はそう言ってご飯を食べる。


「?」


優菜と結香は首を傾げて俺と優香里さんの会話を聞く。


そうこうしながら夕飯が終わる。


俺はソファーに置いていた着替えを風呂場に持っていき、食器洗いをするためにまたリビングに戻る。


優菜と結香はいつの間にかソファーに移動しており二人でテレビを見ていた。


「いきなりで、ビックリしたでしょう。」


食器を洗いながら優香里さんが言う。


「えぇ…はは…まぁ、びっくりしますよ!」


俺はそう言いながら優香里さんからお皿を受け取り吹き上げ食器を重ねる。


「ふふふっ…それにしても類君…」


「何ですか?」


「類君って几帳面よね?それにいきなり私たちが来たのに怒らないのね。」


優香里さんは手を拭きながらそう言った。


「食器はきちんと元通りに片付けて置かないと気が済まない性格なんですよ!それと、俺が優香里さんたちを怒る理由が全くないのに怒れないです。それに…あんなに生き生きした親父の表情久しぶりに見たんです…。優香里さん…」


俺は苦笑いをしながら真剣な表情になり優香里さんを見る。


優香里さんは首を傾げて俺を見る。


「親父のこと、よろしくお願いします」


俺はそう言いながら優香里さんに頭を下げた。


「…はい。こちら…こそ…よっ…よろしくね…」


優香里さんは言葉を詰まらせながらそう言う。


俺が顔を上げて優香里さんを見ると優香里さんは涙をこぼしながら嬉しそうに笑っていた。


「えっ?えっえっ?えっと…優香里さん?」


俺はどうしていいのか分からず戸惑う。


「あっ…ごめんね…。不安だったから、類君から受け入れられなかったらどうしようとか、嫌われたらどうしようとか色々と考えちゃって…」


そう言いながら優香里さんは涙を拭いた。

「そんな事無いですよ…あっそうだ!明後日土曜日、学校休みなので買い物ついでにこの街を案内しましょうか?まだ、土地勘ないでしょうから、優菜ちゃんと結香ちゃんも連れて。」


俺は閃いたように優香里さんにそう言った。


「本当に!うれしいわ!」


俺の言葉を聞いたとたん優香里さんは(パーッ)と満面の笑顔になり弾むような声で俺にそう言った。


リビングを見ると双子の優菜と結香はよっぽど疲れたのだろう、ソファーでスヤスヤと眠っていた。


「おーい!風呂上がったぞ!」


「しー!!」


親父が大声でそう言いながら入ってきたものだから俺と優香里さんは同時に人差し指を立てて親父に言う。


「ん?あっ…すまんすまん」


親父はソファーで寝ている二人に気づき小さな声でそう言う。


「まったく。」


俺と優香里さんは声をそろえたようにそう言い、それにビックリして二人で目を合わせて(クスリ)と笑う。


「ん?随分と仲良くなったみたいだな。まぁ、心配はしてなかったけどな!」


親父はそう言いながら笑った。


「じゃあ、俺も風呂に入ってくるよ!」


そう言いながら俺は風呂に入った。


(そう言えば俺、母さんの記憶無いんだよな…もし母さんがいたらこんな感じだったんだろうか…。)


俺は小さい頃に去って行ったという母さんの事を思いながら湯船に浸かった。


「ふぅー…風呂から上がったら朝の続きするか。」


湯船に浸かりながら俺はそう言う。


「お風呂上がりました。」


俺はそう言いながらリビングに入る。


親父は紅茶を飲みながら優香里さんと話していた。


「えーと…俺、明日も早いからもう寝ますね」


俺はそう言ってリビングから出ようとする。


「あっ…待て待て、類。」


「ん?」


俺はいきなり親父から呼び止められて振り返る。

「来週初めまで、優菜と結香をお前の部屋で寝せるが良いか?」


「あぁ…じゃあ俺がソファーで寝れば良いのか?」


親父の一言に俺は冷静にそう返す。


「一緒に寝ても良いんだぞ?お前ら兄妹なんだしな!」


「いや…年頃の男女が一緒に寝るのは駄目だろ…」


親父の予想だにしない言葉に俺は苦笑いしながらそう言う。


「そうか?」


「あぁ…そうじゃねーか?」


俺は親父の返答にそう答える。


「俺、部屋少し片付けるから、そのあと二人を連れて行くよ!」


俺はそう言うと二階に上がる。


(やっべー。早くパソコンのゲームを抜いて金庫に保管して。やばい本は押し入れの上の奥に直して…)


俺はそう言いながら部屋の片付けをする。


「よし!ざっとこんなもんか?」


俺は部屋を一通り見渡してそう言う。


(トントントントントン)


一階に下りていき、俺はソファーに寝ている優菜と結香を一人ずつ起こさないようにそっと部屋のベッドに連れていき寝せて布団をかけた。


「んーん…お父さん…」


二人は寝言のようにそう言った。


(この子らも色々あって、決断したんだろうな…つか、優菜と結香の年っていくつだ?まぁ、明日聞けば良いか。)


俺はスヤスヤ眠る二人を見ながらそう考えていた。


「遅くなって悪ぃけど、これからよろしくな。優菜…結香…ようこそ、小宮家へ。おやすみ!」


天使みたいにスヤスヤと眠る二人の頭を撫で俺は微笑みながら小声で囁いた。


「類お兄ちゃん…」


「バカ類兄…」


(ビクッ)


二人がいきなり俺の名前を呼び撫でてた手を咄嗟に離し二人の顔を伺う。


「どんな夢を見てんだろうな…」


二人の笑って眠る顔を見て俺はクスリと笑い毛布を取って自分の部屋を後にした。


(家族が多くなるって案外良いのかもしれないな!)


俺はシンとなったリビングのソファーに横になりそう思いながら目を閉じた。

最後まで見て下さってありがとうございます。

まだまだ始まったばかりの類&優菜・結香のシスコンLifeよろしくお願いします!

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