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血をまとった兄の物語  作者: 爆走無能
2/2

第一話;逃げないと決めた日

求め続けていた

 この最悪なシナリオ……





両親の首吊り自殺…俺は願っていたんだ。




《安楽という場所》を…







その日を願ったのは……

20**年12月24日のクリスマスの時だった。



弟は…まだ存在していなく、母親も父親も俺のコトを見る。




「月哉〜♪」





優しく俺の名を呼ぶ、母……

瑠美。




俺を心から愛してくれた、優しい人だった…




「月哉、クリスマスパーティーをしよう!!!今日は、お前の9歳の誕生日だからなぁ!」






満面な笑みで笑う俺の父、隼斗はやと


まるで、長男で生まれてきてありがとうと言うような優しさがあった。






「うん、ママ、パパ…ありがとう!」



「んまぁ〜可愛い!!!」




ギュ〜!!!っと、俺を優しく抱きしめてくれる瑠美…






「メリークリスマス!!!」




突然、サンタさんのカッコをして、現れる隼斗……






「お前だけが居れば…俺たちには、何も要らないんだ……月哉、お前は俺たちの自慢の一人息子だ。」




隼斗は…テーブルに食事を用意し、俺に愛を込めた言葉を言った……


いつもなら言わない言葉……







でも、

とても幸せだった。



隼斗と瑠美に包まれた温もりは……









こんな幸せがいつまでも続けばいいと、瑠美も隼斗も…この俺も願っていた。



この10歳の誕生日。

そんな幸せは……

決して、長くはなかった。




「……」




突然、奪われる幸せ…

 俺の幸せが逃げていく。



逃げないで、

 一人にしないで―


お願いだから……








11歳のクリスマス…

俺の他に瑠美から新しい命が誕生した。



二人は大喜びして、誕生日パーティーのことも忘れていた。









11歳の9月……

 弟が誕生した。



弟の名は…真希。

希望と真の心を持つ…名。



瑠美も隼斗も…真希を可愛がった……




許せなかった…



まるで、本当の子を愛するような感じだった。








許せない両親……

だから、逃げたんだ。

この場から……





泣くほど悔しかった。

医者が隼斗と瑠美に話を聴いてしまった俺。







医者『やっと、生まれましたね♪アナタたちの子供が…』




最初は疑った。


アナタたちって、俺はお前たちのなんだったんだ?






医者『養子の子よりも、実の子を愛する方が実感しますからね…』



瑠美『はい…もう嬉しくて、真希♪私の大切な子、真希。』




嘘だろ…って、俺は自分の耳を疑う。






でも……これが現実だった。






許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない……






許せないんだ。



病院の中…病室の102号室の中で喜ぶ夫婦とドクター……


その102号室の外、一人の男は…憎悪に包まれてしまった。



その後…

俺は、夜に隼斗の部屋に入り、家族構成の目録を見た。






確かに俺は、

養子でしかなかった。

......








俺が中学一年生の時、

まだ12歳だった…



真希は2歳を迎える9月……






「月哉、中学生になったんだ……少しは自覚を持ったらどうだ?中学生としての…」



朝食で交わした会話……




まるで、

 昔と今は違うようなー


この父、隼斗。









俺を邪魔者みたいに……


 誰か…

   俺を見てくれー



愛を確かめたいと思い、

 求め続ける日々…




その思いを胸の中に抱き、学校へと登校する俺。






〜中学校〜



「どうした?月哉…」



俺のむしゃむしゃとした心をいつも支えてくれるのは……“友”しか居なかった。


彼の名は…夏樹なつき




「恋の悩みか???」


「んな訳無いだろ…」





呆れる……




言わなきゃ解らないかのか?

コイツは……









夏樹「ハァ〜……」




月哉「俺がため息を着きたいよ…」



夏樹「嫌、お前は俺に甘えていないか?確かに、俺はお前の親友でもある。


だが…まるでこの世界の苦痛をしょい込んでいるような感じて見えるのは…俺だけか?」






夏樹の言う通りかも知れない。





俺は求めるばかりで……

何も相手に答えていなかったんだぁ。






逃げる日々の現状、俺はそんな日々から脱出しようとしたので…



あった。




【つづく…】





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