とりあえず、お暇
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
眠くない。お菓子食べない。良い一日。
交通機関の遅延で遅刻したのは考えません( '-' )
「君は何時になったら休むのか」
「それ、他の方も仰られてましたけれど、今休んでますよ」
行きたかった喫茶店が満席だった。行きたかった洋食屋が定休日だった。だからこうして全てを置いて、相談しに来た。何でも良いから、話を聞いて戴きたかった。
「そうではなくてだね……。まぁいいか」
梅香紋の持ち主はそう仰って、くるりと視線を一回転させた。何か策を思い付いた様だった。
それからはご存知。兎にも角にも高熱に魘され、一日半掛けて体調を直し、その後ぐーたらな三日間を経て、今に至る。
正直、ちょっと怖かった。長期強制休暇の後故に、ちゃんと起きられるか。けれども体内時計はベルの鳴る一時間半前に目が覚めた。今まで出勤日はギリギリまで眠り続けていたのに、これは中々幸いだった。そうして会社に着いてからも、幸いな事は続いた。
今までずっとどれだけ眠っても、作業中はうたた寝を繰り返していたのに、全然眠くは無い。
「今日はお菓子、食べないんだね」
作業から離れて伸びをしていると、隣からそんな声が聞こえて来た。隣を見ると、同僚が薄い唇を上げて、此方を眺めていた。瞬きを返事代わりにすると、ますます目を細めて揶揄う様に言う。
「眠そうな時、何時も酸っぱいお菓子、口に入れていたから。無くなると、何時も追加で買いに行ってたから」
そう言えば、と思う。目を覚ます為にグミを噛む事も、チョコを放り込む事もない。そもそも何か甘味を食べたい。という気持ちが湧かなくなった。これは最近の私にとってはかなり珍しい事だった。
「疲れが出たんじゃない? 君、つい最近まで高熱出して休んでたし」
そんな事はない……と思う。家で蹲っているよりも、何処か出かけた方が元気になる。体の毒を吐き出した気持ちになる。けれども……強制休暇の時、ずっとだらだらゴロゴロして、それはそれで満足だった。やたらに早起きして、ゲームのデイリーをする事もなかったから、朝までずっと眠っていた。
「君、こうでもしないと休まないんだもの」
「えっ?」
前に座る同僚の笑顔が、口調が、一瞬、梅の紋を関するあの方と酷似した。目を見張る様に彼を見ると、そんなものはまやかしだ。と言うように幻覚が溶けていく。
「さて、仕事仕事」
休日は何時も何処かの神社にいます。
居ないならば何処かの喫茶店か、博物館にいます。
なので今までが滅茶苦茶、新鮮でした。
ゴリゴリにここまで休むと、朝起きれるし、居眠りしないし、お菓子たべないんです。
逆に今まではそれなりに疲れていたのだと気付かされました。
まぁ、次にゴロゴロる時には、そんなことを忘れてまた倒れそうですが。
いつだって私の手綱は誰かが握って下さってると思います。
何時も頭が下がるばかりです。