第五話:テンションがおかしい…
はい、皆様(といえるほど人が見ていないことは知ってますが)あけましておめでとうございます!
みかんとかおせちとか色々食べる物があって正月太りが怖い祓戸ですw
Side柳葉夜兎
どうしてこうなった?
割とよく見る表現をしながら目の前で微笑みかけてきながら凄まじい闘気をぶつけてくる藤原くんを見る。
時は少し遡る
「模擬戦?」
「ああ、今日の戦闘訓練は模擬戦だ いきなりで悪いが勇者様たちは少なくとも一ヶ月後にはダンジョンに入ってもらう。だから少しでも実践に近い空気に慣れてほしくてこの模擬戦をする」
確かにダンジョンに入るなら実践の空気は必要だろう。模擬戦なら死ぬような危険はないし、ダンジョン前の肩慣らしには丁度いいだろう。でも…
「だからといっていきなり模擬戦なんて…無理があるんじゃないですか?」
そう、どうせ敵は待ってくれないぞ!的なことを言われるんだと思うが、それは別問題だと思う。
「確かにいきなりで酷だと思う。しかし敵は待ってくれないし、何よりダンジョンだと頭を使うからだ」
「頭、ですか?」
「そうだ。ダンジョンの外で自然発生している魔物は本能的で獣に近いが、ダンジョンの魔物は違う。
ダンジョンの魔物は理性があり、徒党を組んだり罠を張ったりする。色々憶測がされているが詳しくは分かっていない。
一番有力な憶測はダンジョンを支配している魔物、もしくは種族がいてそいつらの指示を受け取っているってやつだ。だからダンジョンに初めて入るやつには
必ず模擬戦やそれに近いことをさせている。それに勇者様たちが戦う魔族はもっと高度な戦術を使うからその予行でもある」
へえ…なんか結構意外だったな ダンジョンの魔物が頭を使うなんて。てっきり外の魔物と一緒かと思ってた。
でも…ちゃんとした理由があっても…模擬戦はやだなあ… まともに運動できない僕への当てつけなのかな?はあ…
僕は本当にびっくりするくらい運動神経が悪い。もちろん訓練は真剣に取り組んでいるから結構運動音痴はマシになった。けどまだ僕は本気で殴ったり走ったりしたことがない。ステータスと自分のイメージが全然合わないからだ。
何とか矯正してマシになったとはいえそれもステータス上で見ると五割くらい。
まあ僕は剣士みたいな前衛じゃなくて魔法使いの後衛なのだ。今まではそれでも良かった。けど模擬戦ではそうはいかないだろう。
同じ後衛に当たったらいいが、前衛の方が多いのだ。あまり期待しない方がいいだろう。はあ…気が乗らない。せめて神様に後衛の人になるように祈ろう。そういえばこの世界って神様っているのだろうか?こちらでは見たことがないが、ステータスとか貰えたしやっぱりいるのか?
あ、次僕がくじを引く番だ。
お願い!神様!本当にいるなら!一生に一度の!お願い!どうか!対戦相手を!後衛の人!にしてください!!!
えーと僕はー…Cの3か。てことはCの4の人とで、Cの4の人は…まだわからない。お願い後衛の人にして!一生に一度のお願いだから!!あ、決まった。
えーと相手はー…は?藤原くん?いやいや見間違いでしょ…なんでクラスで一番強い人と対戦しなきゃいけないんだよ。目を擦ってもう一度よく見る。見えてくる文字は藤原光史の四文字。
何でーーーー!!!心の中叫ぶ。ライフはすでに風前の灯火だ。すると藤原くんが気づいたのかこっちにやって来て
「よろしくね柳葉くん。柳葉くんはステータス結構高いから思いっきりいくね!」
トドメを刺していった。どうしてこうなった…
Side管理者
「やってきました!レイーーーー!」
お祭り男っぽいセリフを言いながらはしゃいでいるのはアイア。敬語が若干崩れているくらいに嬉しいようだ。
「もーアイ姉うるさいよー」「びっくりした…」
「あらすみません。テンションが上がってしまいまして…」
「そのテンションで街に行かないでねー。いや逆に面白いかもクスクス」
「本当にやめてよー?人前でしたらは人のふりするからねー?」
「そうだね。浮かれるのはいいけど一応この休暇もレイにいる部下の労いも兼ねてるんだから、ちゃんとしてよ?アイア」
「はい、すみません。浮かれすぎていました…」
「気をつけてくださいまし。というか部下の労いいりますの?
あの子たちグータラ寝るかふんぞり返っているだけじゃありませんの?」
「ネフィは魂管理してるからあんまり分からないみたいだけど、レイにいる部下は生態系の調節や天候の調節とか色々してるんだよ」
「というかこの話300年前にもしませんでしたか?」
「してたよねリア?」「うん、やってたよノア兄…」
「えーネフィもうボケてるのー?ちょっと早くない?」
「うるさいですわよルシア!しかし部下の労いとなると魔族領にも行かないといけませんわね」
「そういえば魔族領って冒険者ギルドあるのか?」
「いやないんじゃない?何でわざわざ使役できる魔物を討伐しなきゃいけないのさクスクス」
「魔族って魔物を使役できるのでしたっけ?」
「うーん…できるって言っても一部の人だけだからね。それに魔物の使役なら別の種族が得意だし」
「そうだったな。であるのか?冒険者ギルド」
「ハッキリ言いましょう。ありません」
「ええーそれじゃ行く意味ないじゃんー」
「しかし、それに近いものがあるようですね。えーと…ハンター?
レヴィ、ハンターって何ですか?」
「何で毎回僕に振るかな…えーと…ハンターは犯罪者や賞金首を生死問わず確保する者たちのことだね」
「あんまり面白くなさそうだねリア」「思いっきり暴れられない…」
「じゃあ、あれだね。早く部下たちに挨拶して冒険者ギルドに行くべきだねクスクス」
「僕もそう思うよルイ。みんなは異論ある?」
「私はないよー」
「私もありませんわ」
「ノアも」「リアも…」
「異論ありません」
「俺もだ」
「よし!じゃあまずは魔族領に出発だ!
Side???
ここはステータスが高くレベルも高い魔物たちが集まる場所ーー天山脈
その頂上
「今日もレイは変わらんのう」
綺麗な女性の声が響く。しかしそこに人間はいない。代わりにいるのは少し小さい白銀の龍。
「そういえば今年は魔族と人族の大規模戦争の年じゃな」
白銀の龍は少し体を起こし下を見る
「今回の人族はちと面倒なのを呼んだのう…まさか異世界から人族を呼び出すとは」
そして白銀の龍はこう考えた。
主様たち今頃大変だろうな、と
ここで柳葉くんと勇者の戦闘シーン書こうと思ってたけどやっぱりやめたw
一応この物語のメイン主人公は管理者たちなので管理者入れました。
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