表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

第三章

  親友の身体がたった四袋に収まった。たった僕一人でやるには体力的に限界だ。

  しかし虚無を浮かべている暇などない。今直ぐにでも捨てるか埋めるかしなければならないのだろう。

 

  まずは腐りやすい内臓から埋めることにしようか。このアパートから比較的近い山に埋めるとしよう。

 

  暗闇の中ライトを付けずに自転車で走る。やっと山の腹まで来ることが出来た。

  5mくらいの深さの穴を掘る。勢い良く内臓の入ったゴミ袋を投げ捨て急いで穴を塞ぐと、人影が見えた。四人組の男女二人ずつだ。厳ついヤンキーと猫なで声のギャル、バレたら通報されるかもしれない。もしかしたら、弱みを握られ金づるにさせる。ストレスの吐き口にされるかしか、使い道のない僕。


  木の影に隠れ通り過ぎるのを待つ。通って行ったのを確認し落ち着いて千鳥足で山を降り、自転車に勢いよく跨り駆け出す。一刻も早くこの場から逃げ出したかった。


  息が上がり、足が重く、喉が詰まる。凄い嗚咽がする。

  必死の思いでアパートに着いた。階段を駆け上がり自分の部屋に入る。

  そして一息つく。

 


  外が少しだけ明るんでいる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ