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第二章

  ともかく、この死体をどうするべきか。通報すべきだというマトモな意見はもう頭に無い。

  僕の目の前には大きめ包丁と猫砂と袋、そして手袋が無造作に投げられている。近くのホームセンターで購入したものだ。どれもどこかの漫画で読んだかのような道具。

 

  これで親友を解体する他ない。

  これはしなければいけないことなのだ。と自分に強く言い聞かせる。深呼吸をし生唾を飲む。


  そう、まずは首だ。最初に首は、ハードルが高かったかもしれない。少し切り始めてから思った。だが、僕は包丁を死体の首に当て慎重に切る。


  人肉が裂ける音、感覚が息を詰まらせる。顔面をタイルに押し付け力一杯に刃を押し込む。バキっという不快な音と共に少し湿ったタイルの上を円を描く様に転がる生首。

  頭を見下ろし少しの罪悪感に苛まれるが、見ないふりをして死体を逆立ちにし首の断面から血を抜いていく。

  大量の血が滝のように流れ出る。サビ臭い匂いが鼻腔の奥を突く。


  さっきまで生きていた人間という事実に吐き気がする中、タイルの上に胴体を寝かせる。そして胴体と手足を切り離す。関節の位置を確認してその位置ピンポイントに刃で押し切る。

  何も考えずに、出来るだけ情を抱かずに。腕を切り終え肘の部分に刃を当てカっ切る。この作業をあともう一度する。ようやくの思いで両腕が切り離された死体を見る。これを見たら人々は僕を叩き笑うのだろうか……


  まぁそんな事は考えないようにしよう、後は足だ。足の根元に刃を当てると、刃に反射した自分と目が合う。ギロリと威嚇され警戒してしまうが、こちらも威嚇し返すように一気に切り落とす。腕と同じように膝も切る。そして、もう片足も……。

 

  やっと分離し終えた。次は腹を切って内蔵を取り出さないと行けない。仰向けにし腹をなぞる様に切っていく。ツーと切れていく腹は少し硬いがすんなりと切れる。内蔵があり、掴んで引っぱり出す。慎重に千切らないように出していきその、内蔵を包丁でミンチ状にして猫砂と一緒に袋詰めにする。やはり包丁では時間がかかり過ぎる。まぁいいか暇だし。


  そうして時間は過ぎていく。

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