表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡  作者: 山本大介
異世界召喚されたら、そこは悪役令嬢のハレムだった。~勇者俺様!皆の者、ひざまずけ!チートな俺のハッピーライフ♡
4/634

№4 私はメロンたんではありませんが、あなたをお慕いしています

メロンじゃないよマロンだよ。

 

「あなたは、メロンたんですか?」


 思わず、康治は聞いてしまった。

 マロンは目をぱちくりさせて、首を振った。


「私はメロンたんじゃありません。ポラン=マロンといいます。あなたは、私の勇者様ですか?」


「・・・メロンじゃなくて、マロンか、惜しい似ているけど・・・へっ、俺が勇者・・・」



 年老いた召喚士が二人の話を遮る。


「おお、伝説の英雄ルーラン様。ようこそポラの村へ。降臨され、早速ですが・・・」


「ねぇ、マロンたん・・・君の事、メロンたんって呼んでいい?」


「私はポランですっ。親から貰った名前ですので、ポランかマロンでお呼びください、勇者様・・・実は、私はあなた様の事をお慕い・・・」


「左様ですか・・・残念です」


 康治は、後半部分は耳に届かず(シャットダウンした)、がくっと肩を落とした。


「えらく距離感ができたような・・・勇者様、なんかごめんなさい」



「あのっ!」


 召喚士か声を荒げて叫んだ瞬間、辺りから雄叫びが聞こえた。


「なっ、あいつら(ゴブリン)め!」


 成り行きを見守っていた村人は、魔物ゴブリンに突然襲われ、パニックに陥る。

 悲鳴や叫び声が周りに響き渡る。


「英雄、ルーラン様、どうか村を、民をお救いください」


「駄目だよ」


 康治は両足をガクブルさせ言った。


「えっ」


「だって、俺、英雄じゃないもん。ルーランじゃないよ康治だよ」


「だから英雄コージィ様では」


「ノンノン、コージィじゃなくて功刀康治ね」


「はぁ、じゃあ・・・あなたは英雄じゃないと・・・」


「ウィ(はい)」


「えらいことじゃあ!これでは村が滅んでしまう」


 召喚士はその場に崩れ落ち、泣き叫んだ。



 康治は急ぎ縛られていたポランの紐を解き、猿轡を外す。


「メロンちゃん、さぁ逃げよう」


 彼は目先の優先とばかりに、ポランの手を引いてこの場から逃げようとする。


「ポランです。勇者様、戦ってください」


 ポランは立ち止まる。


「そんな・・・俺は・・・」


 ポランは両腰に両腕をあて、康治に説教をはじめる。


「あなた様は・・・私の勇者様です。誰が言おうと何があろうと私は信じてます・・・勇者様・・・あなた様も自分を信じてくださいませ・・・あなた様は勇者・・・それっ、がんばれっ」


「はぁ、でも、俺ニートだし」


「はうううう、ニートぉぉぉっ・・・あの伝説の千日戦争において、一度も壊れることのなかった英雄ムーラン様の拳の総称ニートっ」


「こっちでは、たいそうなものだけど、あっちの世界じゃニートってのは・・・」


「つべこべいわず、戦いましょう。みんながピンチです!」


 ポランは、康治の袖を引っ張ると、脇目もふらず魔物の元へ駆けだした。

 


 どうなるコォジィあんどマロン。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この作品が山本さんの今のメインなんですね ( ・∇・) ゆっくり読み進めます。 色々と終わってた主人公が、この新しい世界で何を体感し何を得るのか楽しみにしてます (^^) スサノオとクシナダ…
[良い点] 異世界召喚でも、肉体は他人の物なんですかね? [一言] 元の肉体の方が戦えそうな気がしないでもないですね。そうなると現状は憑依が近いのですか?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ