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第十一話 うっかり!?から始まるナイトドライブ(?)中編

ユリはシビックの鍵を解錠し、


「助手席乗っていいよ。 あ、荷物は後ろの席に放っておいていいから。」


と言った。


というわけで、お言葉に甘えさせて頂いて荷物を後席に置かせて頂いてる間、ユリはハイヒールからドライビングシューズに履き替えていた。


シビックの助手席に乗り込む。 シートは赤と黒のコントラストが眩しい如何にもスポーツカー的な感じで、サイドサポートがしっかりしていて、一度座ると体がスポッとハマってしまうようなものだった。 流石サーキットを攻めることを最初から考慮したタイプRらしく、「やる気満々」な感じがシート一つから伝わってくる。


暫くすると、ユリがそれじゃあ行こうか!と言ってエンジンをかけた。ユリがエンジンスタートスイッチを押すとフォーン、フォーンという警告音と共にシビックの心臓エンジンは鼓動を打ち始めた。 セルモーターの音自体は静かだが、マフラーを変えているのもあって程よくその気にさせるような音が聞こえてきた。

その後ユリは車を発進させ、駐車場を出て、道路に繰り出した。


こうして横に乗せてもらっていてびっくりしたのが、見た目は想像できないほど乗り心地がいいことだ。 ホンダのタイプRシリーズは歴代どれも身構えるレベルでガチガチの乗り心地だと聞いていたので拍子抜けしてしまっていた。


ユリに、思ったより乗り心地いいんだね。と話を振ってみると


「でしょ!この車ね、アダプティブダンパーっていう機構が付いてて硬さを3モードから選べるんだ~。 ちなみに今はコンフォートで走ってるよ!!」


と言った。 なるほどそんな贅沢な装備が付いてるのか・・・と少し驚いた。 


その後信号待ちで止まるとアイドリングストップが作動したり、停車時に負担を減らしてくれるブレーキオートホールドが作動したりと、やはり最新鋭の車は凄いなーと驚くばかりであった。


暫く行くと、首都高の入り口が見えてきた。 ユリのことだから、こっちの方が速く着くし、乗るよ!!と言うと思ったら案の定


「さて、首都高乗っていくよ!!」


やはりだった。


ランプウェイを登りながら、何やらニヤニヤしながらユリは手元のスイッチをクリックし始めた。


「さっき言ってたモード切替、さっき3モードあるって言ったでしょ。」


「え、ええ・・・・。」


「さっきのコンフォートの他にも標準モードのスポーツとね、この・・・・・・」



一瞬タメを置いた後、メーターにRの文字が見えた。こいつもしや・・・・


「一番過激なモード、+Rモードよ。」


そう言ったと思うと、ユリは狂気に満ちた笑顔を浮かべながらシフトダウンし思いきりフル加速した・・・!!!


キュキュキュキュキュとタイヤが激しく鳴いたと思うと、吸い寄せられるような勢いで猛然とダッシュし始めた。


おおおおお・・・っと驚いているのも束の間、素早くシフトダウンしてブレーキングをし、スッとスムーズにコーナーリングをして見せた。 


「どう?前に一緒に走った時より上手くなったでしょ! あれから凄く走り込んだんだから!!」


と、言いながらノリノリで首都高を攻めるユリ。 確かに前に比べたら随分と成長した気がする・・・・・・ってか早くゆっくり走ってくれ~~!!自分で運転して攻めてる分には恐くないけど、飛ばしてる人の隣に乗るのは慣れない私なのであった。



そんなペースで走ってるうちにあっという間に職場の近くのランプに着いたので、そこで降りてから事務所の方に着いた。


「あ、じゃあとりあえずアタシはここで待ってるから見ておいで。」


と言ったのでオーケー、と言ってそのまま事務所に入った。 


そして十数分後・・・・。


「どう?あったの??」


「あ、ありませんでし・・・た。どうしよう。」


二人の間に沈黙が流れた。 まさか会社にもなかったとは。


アパートの管理人さんも今日はいないし、この時間だと鍵屋さんもやってないしどうしよう・・・・・・。とりあえずネカフェにでも行くかあ?あーでも、着替えは・・・・なんて考えていた時に、ステアリングに突っ伏してたユリが一言。


「あの・・・・さ。もしよかったらウチくる? どうせその様子じゃ寝泊まりする場所探すのだってキツそうだし。」


「あ、ありがどうごじゃいましゅううう・・・・」


またまたユリにお世話になることになりました・・・・頭が上がらない。


「まあ、とりあえず乗りなよ。」


とユリが言うまま、私はシビックの助手席に戻った。


続く。

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