高級な魔石を実食。
こんばんは、多くのブックマークや評価ありがとうございます。
読みやすくなるように過去分も徐々に修正しております。
話の進み方がゆっくりで申し訳ない…。
「アイン様は二つのスキルを無意識に使い、魔石を吸収…いえ、食べているのです」
そういわれても理解できるはずもなく、皆がきょとんとした顔をしていた。
「クリス、説明を続けよ」
「はっ。ロイド様は魔物が戦い合う理由をご存知かと思いますが」
「食事と成長のための2つだ。肉を食らい腹を満たし、魔石を食らい成長する」
「そうです。アイン様は魔石の毒素の部分を分解し、吸収を使って食べていたのです。その結果魔物と同様の方法で強くなられました」
そう説明するクリスを見て、オリビアがなぜそう思ったのか?と尋ねた。
「護衛中から考えられる理由はありました。ですが一番の理由はステータスを見てからです」
2つの能力を使って魔石を吸収する。
まるでフグのような毒のある魚を、調理して食べるのと同じように。
「魔物は魔石を吸収する際、持ち主だった魔物に成長値が依存します。たとえば魔力が高い魔物の魔石を吸収すれば、魔力の上昇値が最も高いです」
「ではクリス殿。アイン様の成長値は何かに似ていると?」
話をある程度理解できていたロイドは、その成長値がなにに似ているのか気になった。
「魔力と敏捷性が高く上昇し、防御力が上がりにくいのは我々エルフの特徴です。私は何度か体がだるくなりました。それはアイン様が空腹な時でしたので、持ち主へと栄養を渡すために吸収が発動したのでしょう。吸収の特性ですから」
アインにとって、自分のステータスの上昇は大きな問題だった。
だがそれ以上にクリスが自分はエルフと言ったことに衝撃を覚えてしまう。
「ク、クリスさん…エルフって、本当ですか?だって耳が」
「申し遅れましたが私はエルフです。ハイムと違いイシュタリカに多くの異人種が存在するのはご存知かと思われますが、エルフは外見からは見分けが付きにくいですから」
「耳も尖ってなかったので全く気が付きませんでした」
アインが考えるエルフの特徴は、耳が尖っていることだった。
事実ハイムで教えられていたことも、エルフの特徴は白い肌と長い耳と聞いていた。
「アイン様。エルフ族は住む環境により耳の形が変わるのです。クリス殿はこの王都にて生活をしているので、森や山のエルフのように、小さな音に気を使うことも多くはないのですよ」
ウォーレンの説明を聞いて、アインはなるほどそういう性質が、と納得した。
「エルフはイシュタリカでも数が少ないですから。イシュタリカでも誤解されることは多々ございます」
「…ねぇクリス。貴方が言うことが正しいならば、アインはその・・魔石を使って強くなれるのよね?」
オリビアが嬉しそうにクリスへと尋ねた。
「左様でございます。とはいえ上限はあるように感じました、アイン様このビッグビーの魔石を吸収していただけますか」
そう言ってアインへと魔石を手渡す。
「えっとどうすればいいでしょうか?」
とはいえ今までは無意識に吸収していたらしいアイン。
その方法はわからなかった。
「水を飲むようにイメージしてください、それで飲み込まれていくはずです」
そういわれてアインは言われた通りのイメージをした。
魔石から吸い上げるように考えていると、魔石がどんどんただの水晶のように色が変わっていく。
「っな…なにこれ!?」
「ほう…クリスの言うことがどうやら正しかったようだ」
「ロイド殿。こういった事例は今までには」
「私は聞いた事がありませんな。そもそも人が魔石を吸収なんぞしてしまえば、直ぐに倒れて危ない状況になりますぞ」
皆が反応をしている最中もアインは魔石から魔力を吸い上げた。
少しすると吸い終わったようで、完全にガラス玉のように変貌した。
「…なんか終わったみたいです」
「えぇそうですね。ではアイン様、ステータスカードを見て確認してください。少しでも上昇しているでしょうか」
「ええと…別に違いはありません」
吸い終わった後、アインがステータスカードを確認すると、数字に変わりはなかった。
そしてついでにペロリ、そのガラス玉のようになってしまった魔石を舐めた。
「うんやっぱりキャラメルみたいな甘さだ、おやつにいいですねこれ」
アインが魔石を舐める姿を見てオリビアを除く皆が驚いた。
オリビアと言えば魔石を舐めてるアインをみて、微笑んでいるだけだった。
「まさか本当に魔石を舐めるとは…」
「アイン様、アイン様は魔石から匂いと味を感じるようですが…我々は感じることができないのですよ」
「えっ?てっきりみんな同じだと思っていたのですが、俺だけなんですか?」
ウォーレンは指摘した。
普通の人間は魔石から匂いも味も感じることは無いのだ。
「アプルモドキの魔石の件からも、魔石から匂いを感じているのはわかりましたが…とはいえ、これでわかりましたね。自分より低いステータスの魔物の魔石は、成長には使えないのでしょう。おそらく一つの種族の魔石から得られる成長も限度があると思いますが」
「ということはクリス、もうこんな弱い魔物の魔石はアインにとっておやつ…ってことかしら?」
「え、えぇ確かにおやつと言ってしまっても間違いはありませんねこれでは」
「く…くく、はっはっはっは!アイン様はまさに傑物だ。魔石をおやつと言う人間はおそらく初めてだろう!」
ロイドが大きな声で笑う。
よく見るとシルヴァード達も驚いてはいたが、ロイドの笑い声を聞いて微笑むように笑い出した。
「ロイド殿の仰る通りですな、まったく姫はとんでもない子を産んだようで」
「違いない。余の娘は昔から話題に事欠かなかったな。それが良いことかは別問題だが」
「っていうかクリスさん!クリスさんは言ってましたよね、俺はエルフの特徴で成長したと。それってエルフが魔石を持っているということになりますけど…」
「えぇもちろん私は魔石を体内に宿していますよ。異人種が魔石を持っているのは当然ですから」
衝撃の事実すぎてアインは開いた口が塞がらない。
異人種についてある程度の知識はあったが、魔石を体内に持っていることはわからなかった。
「え、えぇ…でも魔石を吸ったら死んじゃうとかは」
「異人種や魔物は純粋な人族と違った性質を持っています。それはですね」
異人種も魔物も2つの重要な器官を体に持っている。
一つは魔石。
そこには魔力と、魔石自身の生命力が存在している。
純度が高く、通常外に出ることは無い魔力が詰まっている。
その純度が高い魔力を、少しずつ体内に行き渡らせる。
もう一つは核と呼ばれる人にとっての心臓だ。
血液や栄養素といったものを全身に巡らせる。
心臓がない代わりに核がその代わりとなる。
この二つは配置こそ皆が同じ位置にあるわけではないが、共通することが一つある。
それは魔石が破壊されると核も死ぬが、核が破壊されても魔石は単体でも年単位生き続ける。
そのため露店でも多くの魔石が販売されているのだ。
「つまり、魔石自身の生命力を吸いつくさない限り死ぬことはありません。アイン様の場合、魔石の生命力を吸うのに条件があるのでしょう。今理解できているのは、生きている魔物や異人からは魔石の生命力は吸えないということです」
「それでは魔石を体から取り出してしまえば、アインはそれを吸い取れると?」
そうシルヴァードが口にした。
「先ほどのビッグビーの魔石がその条件を満たしました」
「なるほどな。確かにそれで成長はできよう、とはいえクリス殿の魔石から純度の高い魔力を分解吸収したとしてもそれだけでは足りぬのではないか?なにせ魔石は生命力が一番の栄養だろう」
ロイドが言うのは吸収したときの成長値のこと。
魔物がほかの魔物の魔石を吸収するとき、最も成長に貢献するのは魔石の魔力ではなく、魔石の生命力なのだ。
そのため、クリスと言う実力者の魔石から純度の高い魔力を吸ったとはいえ、それだけでは納得が出来なかった。
「…ビッグビーの魔石では成長が認められませんでした。それは今までにビッグビーの魔石を大量に吸収したことがあるからでしょう。ラウンドハート邸でかもしれません。あるいは今日の水列車でも近くに炉がありますので、そこからなら吸い放題です」
水列車の炉には大量の魔石が詰め込まれていたため、まさに吸い放題食べ放題だった。
「陛下、ますますこの話は信憑性を増したと…いえ、もはや確定ではないかと」
「余もそう考えておった。魔石を吸って成長するのを実際に見てみたいものだが」
「ところでクリスさん。さっき言っていた吸収は種族スキルと聞きましたが…なんで俺にそんなのが?両親は純粋な人間のはずなのですが」
アインが持っている吸収は人間のスキルではなく、種族スキルとクリスは説明していた。
だがアインがなぜそれを持っているのか、そして吸収がなんという種族の物かは説明していなかった。
「あぁ確かに説明しておりませんでした、姫はドライア…」
「ねぇアイン、高級な魔石食べに行きましょうか?お父様も貴方が強くなるところを見たいって、ね?」
クリスが説明しようとするが、オリビアが魔石を食べに行きましょうと提案した。
シルヴァードとしてはまた娘が…という表情をするが、興味に負けたようでその提案に乗ることになった。
*
「陛下。姫様とアイン様をどう思われますか」
「アインはオリビアに似て頭がよい、悪戯好きな部分が見え隠れするがな」
「はっはっは。確かに。この私も少しいじられましたからな」
オリビアが魔石食べに行きましょうと言い放った後、10分程度休憩とすることになった。
アインはオリビアに連れられて謁見の間を見学に行った。
「毒素分解の利点を思い浮かばないのが不思議でありませんか?たしかに普通の毒素分解ではたかが知れる部分はありますが、EXなのですから」
「アイン様はまだ小さな子であるぞウォーレン殿」
「ええたしかに小さい子供だ…ですが私はいくつかの理由を考えております」
「ほう。続けよウォーレン」
ウォーレンが自らの考察を述べる。
「姫様のためではないかと、正妻であった自分の母の立場を守るため。頭がお花畑なラウンドハート家はアイン様の凄さを理解できなかった。第二子が聖騎士を持って生まれ、父の目も第二子へと向かった」
「アインはオリビアを愛している優しい子だ…可能性は否定できぬ」
「はい。おそらく無意識のうちに、能力の使い道を考えることを後回しにしていたのでしょう。弟に負けぬように、努力でそれを補い認めてもらえるように」
「ふむ…結果だけ見ると、それは愚策で失敗だったということですかな?ウォーレン殿」
「使い方を考えるのを諦めた、後回しにしたのは失敗でしたな。使い道を考え、見つけていれば何も問題なく次期当主として指名されたでしょう…いや、ラウンドハート家ですのでもしかしたらそれでも弟の聖騎士をとるかもしれませんが」
彼らにとって、すでにラウンドハート家は頭がお花畑で考えが弱い子という印象となっている。
「なるほどのう」
「していくつか理由があるとのことだがウォーレン殿。もう一つはなんなのだ」
「姫様の策です。能力に気が向かないよう…立派な騎士になれると応援すると同時に、誘導していた可能性を考えます」
「…オリビアの事だ、それも否定はできぬ。そしてその心はなんだと思う?」
「するとそれが策だった場合…姫にとってイシュタリカへとお戻りになることまですべて計画通りだったと?」
シルヴァードとロイドが考えを巡らすが、やはりそれを否定することはできなかった。
オリビアがエウロとの取引を持ってきたのもそうだが、昔から策を巡らすのも人を誘導するのも得意だったからだ。
「姫にとっての優先順位は、アイン様が産まれてからはアイン様、イシュタリカ、ラウンドハート、ハイムであったと思われます。姫としては不本意な部分はあったと思います。ですが姫が言っていたようにアイン様が幸せになれる環境に連れて来たかったということでは」
一つの考えとしてですがね。とはいえ子が親の応援や期待を受けて、それを達成しようと頑張るのは当然なことです……そう言ってウォーレンは話を閉じた。
毒素分解EXという別の可能性があろうとも、母のオリビアが立派な騎士になってと言えば、それを目指して頑張る。
そんな実直で優しい子だと、ウォーレンは言った。
*
「ひ、姫様お持ちいたしましたっ…ふぅ重かった」
俺たちは再度会議室へと移動してきた。
お母様が俺に魔石をご馳走してくださるそうなので。
会議室はなんか使い勝手がいい。
「オリビアこれは…お主の部屋にあった」
「姫っ!?マーサ殿に何を命じたかと思えば…デュラハンの魔石なんて用意して、まさかこれをアイン様に!?」
「もううるさいわねクリス。静かにしてなさいね。はいアイン、お母様からはこれをご馳走しますね」
なんだよデュラハンって、すごそうなの持って来られてなにも言えない。
コーヒーみたいな匂いがして苦そうです。
デュラハンの魔石は黒くて、魔石の中では蒼いオーラのようなものが蠢いてます。
サイズとしては直径30cmほどのちょっと大きめのサイズ。
「絶滅したデュラハンの魔石だぞオリビア!そのような貴重な国宝を」
「まさかデュラハンの魔石を持ってくるとは…姫様」
「くくく…姫が帰ってから楽しいことばかりですなあ陛下」
「はい聞こえません。アイン、お母様はデュラハンが大好きだったの。だってカッコいいと思わない?あんなに強くてカッコイイ黒い甲冑なのよ。さぁこっちにいらっしゃい」
「はい行きます!」
陛下たちが何か言ってるけど知らん。
なんかすごそうで興味が勝った。
あとお母様がデュラハンのファンなのは初めて知った。
無理して自分の部屋に置かせていたんだろうね。
「これね、お母様の大切な宝物だったの。はいどうぞ。吸っていいわよ」
お母様が楽しそうにどうぞと言う。
ではご馳走になります。
お母様の宝物、大事に頂くとしようか。
そうして俺は魔石へと手を伸ばす。
「お、おぉ…吸われておる。国宝の魔石が…吸われておる…っ」
「苦い…?」
想像通り苦かった。
コーヒーがイシュタリカにあるかは知らないけど、形容するならまさにコーヒーだった。
ミルクや砂糖は混ざっていない、エスプレッソのように濃い苦味。
酸味は強くなく丁度良い、口から飲んでいるわけではないのに感じる舌触りは、濃厚であり重厚。
決してスパイシーではないが、独特のアロマを感じる。
この苦味にはチーズケーキを合わせて頂きたい。
「うむうむ。吸われておりますなあウォーレン殿」
「いい吸いっぷりです。将来が楽しみです」
おっさんたちがなんかしみじみとしているが、俺は吸い続ける。
だんだんと大きなガラス玉に変貌していく。
「も、もうよい…こうなってしまっては残すことなく吸うのだぞアイン!勿体ないことはしてはならん!」
陛下が驚きすぎてもう変な事を口にする。
大丈夫ですよ残しませんから。
貴方にはあげませんからね。
「アイン吸い終わったの?どんな味だったのかしら、随分と美味しそうにしてたわね」
「終わったようですね姫。まさかマーサ殿に命じて何をするかと思えば…まったく」
クリスさんがまた少し呆れているけど、もう完全に遅い。
「終わりましたぞ陛下」
「落ち着いてくだされ陛下。もう楽しみましょう!ワクワクしてくるじゃありませぬか」
ロイドさんは最初からわくわくしっぱなしで、陛下とは正反対だった。
「ねぇアインアイン、何かかわったことはあるかしら?」
「デュラハンのように首を手に取れそうなんてことはありませんね。強いて言うなら体が満ちているような…」
「そうなのね!素敵だわアイン…さぁお母様に貴方の全てを見せて頂戴」
なんかちょっと卑猥に聞こえるけど、ステータスカードだ。
でもありがとうございます。
「デュラハンを吸収するなど、魔物ですら前代未聞の出来事…全く姫ときたら」
「いやあ、わくわくしますなあ陛下!…陛下?」
「あぁそうであるな…余ももう楽しみにすることにした、諦めたよ」
クリスと陛下は呆れ半分だが、それでも楽しみのようだ。
ロイドさんとかいうおじさんは最初から変わらないですね。
「ではお見せいただきましょうかアイン様」
ウォーレンさんの声で、俺はステータスカードを再度みんなの前に出す。
アイン
[ジョブ] 家無き子
[レベル] 30
[体 力] 1255 => 1020UP
[魔 力] 2541 => 2100UP
[攻撃力] 218 => 144UP
[防御力] 540 => 500UP
[敏捷性] 95 => 0UP
[スキル]暗黒騎士,毒素分解EX,吸収,HP自動回復,訓練の賜物
すっげえ強くなった、へへ。
これで俺も有名人だね。
どのぐらい強いか後で教えてもらお。
クリスさんたちとも比較したい。
「この上昇値は…まさに凄まじいとしか言えぬな」
「陛下。これは大発見ですぞ!研究をしている部署が喜びます」
「ウォーレン殿の仰る通りですな。ステータスの上昇も凄まじいの一言に尽きます。だがそれと共に、絶滅したデュラハン種の成長値が見つかった。これは相当の発見でしょうな」
「デュラハンはその堅い防御と大剣を振り回す強さが有名でした。ですが上がったステータスを系統から見るに魔力特化…?いくら防御の振れ幅も大きいとは言えこれは…。つまり騎士としての系統は魔法に特化していたのでしょうか」
国宝とかいうだけあって、吸収した効果はすごいものだった。
吸収した魔石からは続けて芳醇な香がしてくる。
どうやら吸収し終えても味は残っているのだろう。
どうせもう使い道ないんでしょうし。
このガラス玉貰ってもいいですか?
あとで普通に口から食べたいです。
「あ、あのう…暗黒騎士とは一体なんでしょうか?」
マーサさんが暗黒騎士とか口に出す。
なにそれ怖い、急にどうしたんですか?
そう考えてステータスを確認してると、あっ…それ俺じゃないですか。
「デュラハンしかなれない系統の職業であり、スキルですよマーサ殿。それが一体?」
「っ…スキルを見よ。これほどまでの成果がでるとは余も思わなんだ」
「陛下?…っロイド殿!」
陛下が暗黒騎士を見つけて驚いた。
奇遇ですね俺もなんすよ。
「暗黒騎士が人の体に宿っただと?人型の魔物の中でも最強格であったと言われるデュラハン。そのスキルを得てしまったのですかアイン様!これは想像できませんでしたぞ!」
うんうん。
暗黒騎士って聞くとちょっとかっこいいよね?
弟のグリントと正反対に暗黒騎士なんて手に入れるのは、なにか皮肉染みたものを感じるけど。
「うーんもうアインったらいい子ですね、お母様が憧れていたデュラハン。その暗黒騎士まで取得しちゃうなんて!ここまでいろいろ考えてきて本当によかったわ」
そう言ってお母様が豊かな胸元に俺を抱き寄せる。
すみません今日はもういいですか?俺ここで寝ることにしたので。
「…姫?いろいろ考えてきて、とはどういうことでしょうか?」
とか考えてたらクリスが何やらお母様の言葉が気になったようだ。
「え?なんのこと?何を言ってるのかしらクリスは」
「確かに私も聞きましたぞ姫様。もしや貴方は」
「余も聞いてしまった、オリビアお主はよもや」
あれ?皆さんどうしてそんなにこっちを、お母様を見るんですか?
「ロイド」
「はっ。姫様…もしや貴方様は、アイン様が誕生なさったときアイン様が虐げられると分かった時から、この計画を?魔石を吸うという可能性を信じ……デュラハンの魔石を与えようと?」
ロイドさんが何やらお母様を問い詰め始めた。
計画?何のことだろう…あとお母様からの種族スキルについて、もう少し教えてください
ようやくグルメ要素を1つ出せました。
これからはタイトル詐欺にならないように…ように…。