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最強の格闘技とは触手拳にあらず!  作者: 猪子馬七
最終章 触手決戦
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第54話 ぷるんぷるん♪



 己の力を過信する事によって生じた不始末。それを目の当たりにする華達であった。


 元のオークから二まわり以上は大きくなった、オークの中のオークとも言うべきオークの王。それがオークキング。


 ショクシュ子の制止を無視して攻撃した結果がこれである。今更、後悔しても後の祭りだが、後悔をしている暇すらオークキングは与えてはくれなかった。


 オークキングの元にショクシュ子が辿り着くまでの数秒の間、オークキングが大人しく待っている訳が無い。


 この激痛と言う名の快感を与えてくれた華達に、御礼をするだけの猶予があるのだから…。


 メインディッシュである女騎士への凌辱。その前菜とも言うべき、華達への凌辱。

 オークキングは膂力に頼った豪腕を、華達へと解き放つ。


 オークの膂力ですら人知を超える力であるのだ。それがオークの王であるオークキングともなれば、その力は計り知れないものと言えよう。


 そんなオークキングの攻撃を、恐れること無く前に出て受け止めたのは亀甲拳が使い手、(カメ) 伊展(イテン)であった。




「奥義!亀甲止鍼(キッコウシバリ)!」


 既存の象形拳にて最強の防御力を誇る亀甲拳が、オークキングの攻撃を見事に受け止めた…様に見えた。


 跪く伊展。身体の芯にまで響く攻撃に、一撃で戦闘不能へと陥った。


 そこにすかさず助けに入ったのが猴模拳が使い手、(サル) 摩根(マネ)


 奥義猿仲達(サルシバイ)によってオークキングの前に、同じオークキングとして立ち塞がる。


 しかし、ドM属性の持たない摩根によるオークキング化など、上辺だけのモノマネにすぎなかった。


 伊展同様、摩根もまたオークキングの一撃にて戦闘不能に。



 その場に倒れこんだ伊展と摩根。それをオークキングが鷲掴みにすると、振り向き様にショクシュ子に向かって投擲。


 猛スピードで迫り来る伊展と摩根。

迎撃も回避も、選択肢として選べるわけが無い。


 気を失っている二人を何とか受け止めたショクシュ子であったが、勢いは殺せずに二人を抱えながら後方へと勢い良く転倒。


 再びオークキングとショクシュ子との距離が開くのであった。




 これによってショクシュ子が辿り着くのに、更なる時間を要する事になった。


 即ち、華達だけでオークキングへの対応策が見出せなければ、残された道は凌辱を受け入れるしかないという事に。


 下手に攻撃をすれば激痛をドM属性によって快感へと変換。攻撃する程に不利になる。


 防御に徹しても亀甲拳ですら歯が立たないのであれば、他の誰にも防御は不可能。


 必死で回避を行おうにも、巨体からは想像もつかない程の素早さを、オークキング化によって手に入れている。

 つまりは八方塞がりなのだ。


 攻め手に倦ねる華達に襲い掛かるオークキング。絶体絶命と思われる、この戦局。

 それを打破する天才が、一人飛び出す様にして、オークキングに立ち向かうのであった。




「奥義!双頭鶴化(ソウトウカッカ)巨乳☆乱舞(オッパイぷるんぷるん)!」


 飛び出した白い影が繰り出す奥義、それは前蹴りと連動して巨乳を揺さ振り、相手の視線を蹴りから胸へと移行させる事によって命中力を高める、鶴々拳が奥義であった。


 しかし、その奥義を繰り出した裴多は、ツルペタであり貧乳。揺れるべき胸すら無いのが現状だ。


 巨乳☆乱舞(オッパイぷるんぷるん)と言いながらも、オッパイは全くと言ってイイ程に微動だにしない。辺りは凍りつく。

え?どこが巨乳☆乱舞(オッパイぷるんぷるん)なの?と。


 そう、その一瞬の凍りつく時間こそ、裴多の狙いであった。


 修行中、一度たりとも成功しなかった未完成の奥義双頭鶴化(ソウトウカッカ)巨乳☆乱舞(オッパイぷるんぷるん)


 その未完成である奥義を、この局面においてあえて時間稼ぎとして利用したのだ。


 攻撃でも無ければ防御でも無い、時間稼ぎとして繰り出した奥義。

 それが功を奏して、オークキングの元に女騎士が駆け付けた。



「どこを向いてるのよ!あなたの相手はこの私でしょ!」


 オークキングに女騎士の聖剣ショクシュカリバーが一閃。クリティカルヒットではあったが、ショクシュ子の顔は優れない。



 完全にヒットした攻撃であるにも拘らず、触手渇望症を発症させた手応えが、全くと言ってイイ程に感じられなかったのだ。




 唯一、オーク拳への攻略として発揮した聖剣ショクシュカリバーによる攻撃。その攻撃がオークキングには通じないとなれば、攻め手を一切失うということになる。


 (かんば)しくない戦局に冷や汗を垂らすショクシュ子と、ニタリといやらしい笑みを浮かべて対峙するオークキング。




 戦局は互角では無く、オークキングが圧倒的優位として、再開するのであった。



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