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最強の格闘技とは触手拳にあらず!  作者: 猪子馬七
最終章 触手決戦
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第50話 闇の力



 センターと副センターがまさかの敗北。


 観客も李羅のパンダ化のお陰で、完全に象形拳48から離れて行った。



 僅か30人程の乱入者に、いい様に杮落としを台無しにされた象形拳48。


 全世界に醜態を晒した事により、象形拳48の存続すら危ぶまれる事に。



 だが実力差は一朝一夕でどうにかなるものでは無い。才能、努力、共に象形拳48には不足している。

 それを補って勝つ事は、もうなり振り構わず闘う事しか残されてはいなかった。





 スタッフ達が急いで象形拳48の元に駆け付ける。

 その手にあるのは象形拳には不必要な筈の、武器の数々。


 演武に使われていた武器を持たせて、戦局を覆そうと言うのだ。



 象形拳48のメンバーは恥も外聞も無く、渡された武器を受け取り身構えた。


 全員が武器を受け取ると、華や李羅達を中心に円を描く様に取り囲む。


しかし、包囲網が完成しても華達は全く動じず、寧ろ呆れるしまつ。


「まさかここまで落ちるとはね。肉体を武器とする象形拳が武器なんか持ってどうするの?あんたらのそのちゃっちい武器よりも、私の鎌の方がよっぽど斬れ味があるって事を…教えてあげるわ!」


 武器を持った象形拳48に臆することの無い華が前に出ようとすると、それを遮る様に前に出たのが猛虎拳が使い手、トランスであった。


「皆、大丈夫よ!ここは私に任せて!」


 そう言うと身構えるトランス。それを見て慌てたのは華達である。


 武器を持った象形拳48を前に臆する事も無い華達であったが、トランスが繰り出す奥義の前には慌てふためくのであった。


 急いでトランスを取り押さえ様とする華達。だが、時すでに遅く…トランスは進化させた奥義を繰り出してしまうのであった。




「奥義!闇☆虎舞流(ラッキードスケベ)!」


 武器破壊を得意とする猛虎拳が奥義。トランスの繰り出す波動により、象形拳48の持つ武器は一瞬にして粉々に砕け散る。そして着ていた衣装までもが、容赦無く弾け飛ぶ。


 しかし、それだけでは無かった。修行により闇の力を手に入れたトランスの奥義は、象形拳48だけでは無く客席にまでその余波を広げるのであった。



 象形拳48ドームの客席、その全てをトランスの奥義の影響により、観客の着ていた衣服が全て弾け飛ぶ。

 ついでに防刃武道着を着ていた華や仲間達の衣服が弾け飛ぶ。



 会場は一瞬にして裸祭りと言う阿鼻叫喚へと変貌を遂げ、先程までの大乱闘とは別の盛り上がりを見せることに。


 全世界に放送している手前、カメラマンは映像を止めようと電源を切るが、何故かカメラは止まらない。


 仕方ないので落ちている台本でレンズを覆う様にするが、何処からともなく吹き荒れる風によって台本は吹き飛ばされ、結局裸祭りを全世界に放送することに。


 恐らくは闇の力によっての影響かと思われるが、奇しくもこれによって視聴者は一気に膨れ上がり、より多くの視聴者が性器の…いや、世紀の対決を目撃することになるのであった。




 阿鼻叫喚となった会場、そこに突如として鳴り響くのは、巨大な何かが激しくぶつかる破壊音。










 ズドォォォォォ……ッン!!


 会場は一瞬にして静まり返り、音のする方へと注目。


 破壊音は舞台の二階部分の壁からであるが、その壁がピシピシと音をたてて崩れ落ちる。


 崩れた壁がガラガラと音をたてて舞台に降り注ぎ、その上から巨大で醜悪なる豚が落ちて来た。


 それを追いかける様にして舞い降りる二つの影。

 ショクシュ子と裴多である。



 ショクシュ子は辺りを見渡し、何故か裸祭りと化している会場に困惑するが、目があったトランスのテヘペロを見て、状況を把握。




 ショクシュ子は現状を気にせず、詡王にこう告げるのであった。


「さあ、舞台は整ったわよ!最強の象形拳とは何かを、決めようじゃないかしら!」



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