第36話 セーラープーン
女騎士がオークの凌辱を受け入れる時、必ず解き放つ言葉がある。その言葉無くして、凌辱などあり得ない。それが世界の理。
下品で醜悪なるオークであろうとも、世界の理には準じる。その言葉を否定する事は、自身がオークである事すら否定する事になるのだから。
女騎士が放つ「くっ…殺せ!」発言。それはオークに対して凌辱ウエルカムを示す言葉。
凌辱を我慢出来なくなり、思わずこぼれる女騎士の「くっ…殺せ!」。そしてそれに応えるオーク。
誰にも穢すことの出来ない、女騎士とオークとを繋ぐ海よりも深い絆、それが「くっ…殺せ!」。
そんな「くっ…殺せ!」を思わず吐き出してしまったショクシュ子。
自身が取り返しのつかない言葉を吐いてしまった事に後悔するが、既に手遅れである。
ショクシュ子の全身の筋肉は弛緩を始め、全く力が入らない。
オークの凌辱を受け入れる為に、身体が受け入れ態勢を整え始めたのだ。
力の入らない下半身も、ジョロジョロと体液が流れ始めるのを抑えることが出来ず、大量の体液が道場の床に広がり始めるのだった。
女騎士の「くっ…殺せ!」発言と道場に充満する体液の臭い。
待ちに待った凌辱タイムの始まりである。
オーク化した詡王はヨダレを撒き散らしながら、女騎士であるショクシュ子に襲いかかる。
そう、この4ヶ月の間に溜めに溜めまくった欲求を吐き出さんとする為に…。
待ちに待った凌辱タイム。勢い余ってショクシュ子を壊しかねない程の、オークの右手が迫り来る。
その右手がショクシュ子に触れる直前…道場の入り口から、白い影が飛び込んで来た。
「奥義!双頭鶴化の怒り!」
道場の入り口から飛び込んできた白い影…双頭の鶴が無数の嘴となり、凌辱目前のオークに襲いかかる。
ショクシュ子に夢中で身構える間も無く、奥義の直撃を喰らうオーク。勢い良く吹き飛ばされ、そのまま壁に衝突。
だがタフネスさが売りのオーク拳。奥義の直撃でも、壁への衝突でもダメージは無い。
すぐさま起き上がるオークであったが、白い影はショクシュ子を担ぎ上げると、そのまま道場の外へと逃亡。
表に停めてあった子供用の自転車「セーラープーン号」。その小さな前籠にショクシュ子のケツを無理矢理押し込み、そのまま自転車を爆走。
追いかけて来たオークが道場の外に出ると、そこには補助輪の跡も含む三本の焦げ付いたタイヤの跡が。
白鶴拳が使い手、鶴 裴多によるショクシュ子の奪還は、見事成功。
オークは凌辱を目前にしながら、その素晴らしき獲物を双頭の鶴によって、まんまと横取りされてしまうのであった。