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【第一部完結】アストレア〜Astraea〜神々の見棄てた大地  作者: 紫兎★
とある家族の異世界転生
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災厄の始まり2

投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。

更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。

よろしくお願い致します。

「なんだ、なんだ、これは!?森に入ったら、ゾンビやグール、スケルトン、黒妖犬(ヘルハウンド)だらけじゃないか!騎士団の連中は何をやっているんだ!」


城を出てまもなくから、街道にはアンデッドの魔物が出現するようになり、御者はその状況で、初日に逃げ出していた為、護衛として雇っていた冒険者のパーティにその代わりを任せていたが、三日目にはそのパーティも馬車ごと逃げ出した為、スミイルは歩いて移動するしか方法がなくなり、今はトボトボと一人で街道を歩いていた。


彼も並程度の魔導師ではあるので、持っていた魔導具と合わせれば、低レベルのアンデッド相手ならば、そこそこの勝負にはなった。


散々苦労して、ボロボロにになりながら国境に辿り着いたのは、彼が城を出てから十日目のことだったが、この頃には、既に国境に十メートルはある土壁で壁が作られており、門はあちら側から閂がされており、一般人の通過を阻止していた。


「どういうことだ!開けろ!開けろ!私は宮廷魔導士ヤジスルの息子だぞ!」


大声で怒鳴りながら、門をドンドンと叩き続けるスミイルに、門の上から声が掛かった。


「魔導士スミイルよ。お前には古王国の秘宝を窃盗した嫌疑がかけられている。城の宝物庫より手に入れた小さな古い小箱を所有しているならば、速やかに提出せよ。命令に従わぬならば、力づくでの奪取も許可されている。返答は如何に?」


その兵士の言葉を聞いたスミイルは、ロープの右ポケットに入っている小箱を指先で確認した。


(宝石や金貨よりも、この小箱を気にしている所を鑑みるに、この小箱の価値は神杖に勝るとも劣らない物であることは間違いない。ならば私のするべきことは、その小箱を死守すること以外にはない)


この時に、スミイルが兵士に従っていたならば、この後の悲劇は回避できたかもしれない。彼の欲望がこの後の悲劇の引き金となった。


スミイルは小箱に糸の魔法を施して自分の右腕と繋げると、門の前までゆっくりと歩いていき、街道横の平たい石の上にその小箱を置いた。


「命令通り、小箱を手放したぞ。私はどうすれば良いのだ?」


「本物かどうかの確認が終わるまで、その小箱から十メートル以上離れて待機して貰う。」


「判った。」


そう返事したスミイルは、国境の門の前へと移動して待機した。あまりに素直なスミイルの態度に騙された兵士達が、門を開けて小箱に向かうのとすれ違うようにスミイルは門をくぐり抜けて国境を抜け、小箱と繋いでいた糸を思いっきり引っ張って、それをキャッチすると、そのまま飛行魔法を使って百メートルほどを飛翔して逃亡した。


背後で沸き起こる大騒ぎを後にして、スミイルは大笑いしながら、飛行魔法を繰り返して兵士達との距離を開け、闇魔法を使って身を隠した。


(はっ!この私を捕まえたいなら大隊クラスの兵を準備するべきだったな)


そんな上機嫌なスミイルの唯一の誤算は、糸を強く引いた時に皮膚に切傷を負ってしまい、その手で小箱に触れた時に、その血が小箱に付着してしまったことだった。


有頂天になっていたスミイルは、その血が小箱に触れたと同時に、その小箱がドクンと拍動したことに全く気づくことがなかった。


スミイルは追手が街道を駆けてくるのを闇の中より確認し、一番最後の馬に軽い麻痺の魔法をかけると、その馬は部隊より徐々に遅れ始め、騎乗していた兵士が確認のために下馬している所を背後より強襲し、風刃で首を切断した。


「悪く思うなよ。俺を素直に入国させなかったお前らの隊長を恨むんだな。」


そう言いながら、馬へと近づいていくと、突然兵士から噴き出していた血液が自分の方へと降り掛かってきて、全身が血塗れになってしまった。


そのことに驚いたスミイルだったが、その血があっという間に右のポケットに吸収されていくのを見て、更に驚愕してポケットに手を入れた。


ドクン


そして、手に触れた強い拍動に驚き、手にしたものを引き抜き、前方へと放り投げると、蓋の開いた小箱の中から拳大の歪な塊が転がりでた。


それは一見ただの肉の塊のように見えたが、波打つように拍動し、兵士の首より流れ出る血液を余すところなく吸収し始めた。


スミイルは尻餅をついた状態でズリズリと後退し、何度も何度も火球を放ったが、その肉塊はそれさえもエネルギーとするかのように成長していった。


「おかしいだろ!箱に入っていたときはミイラみたいにカチカチだった筈だ!」


横たわった兵士の遺体は、その血が一滴も流れ出なくなった時点で、自分の頭を抱えて起き上がり、余った片手でその肉塊を大事そうに捧げ持った。


「デュ、デュラハン… 」


最後までお読み頂き誠にありがとう御座います。

何分にも素人連合でございますので、御評価頂けますと、今後の励みになります。是非とも最下部に設定されている☆☆☆☆☆でご評価頂けると有り難いです。

よろしくお願い致します。

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