終結
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
「えっ?え〜と、ただの異世界人?」
「そ、そんなことがあるか!お前のいた世界は、全員が神だとでも言うのか!」
そのケビアスの質問の答えは決まっていた。
「僕達の世界はね、魔素が存在しないんだ。人間はヒト属しかいなくて、魔臓は持っているみたいだけど、魔素がないから魔法が使えないんだよ。だから、普通の人しかいないよ。」
「ま、魔素がない… 」
彼女の常識には全く当て嵌まらない世界だったんだと思う。
「だから、もしもこっちの世界の人や神様が、僕らの世界へ来たら、魔臓や魔力貯める臓器の魔力が無くなったら、ただの人になると思うな。多分だけど。」
その言葉にショックを受けてしまい、言葉も出なくなった彼女に変わって、ドラゴンが質問をしてきた。
「お主の国には、神や魔物や龍もいないということか?」
「少なくとも、僕は見たことないけど、伝承はたくさんあるんだよ。僕達の国には八百万の神様の話があるし、世界にも地域ごとにたくさんの神の話がある。神だけでなく、神の子や、龍や神狼、吸血鬼や狼男、巨人などなど、神にまつわる話も、神獣や魔物の話も山のようにたくさんある。だから、そんな存在が実在することは誰もの心に刻まれていると思うんだよ。全くの思いつきだけど、もしかしたら、僕達の世界は、問題を起こした、起こしてしまった力ある存在を追放する世界だったのかもね。魔素がなくなれば、魔法も使えないし歳も取るから、いつかは死んじゃうだろうしね。」
その瑠夏の言葉に、龍もケビアスも絶句してしまった。思い当たることが有りすぎて、瑠夏の言っていることが真実であるようにしか思えず、何かあったらケビアスに加勢しようとしていた龍も含めて、二人はすっかり毒気を抜かれ、戦闘意欲を消失してしまった。
「なぁ、お前の世界は暮らしやすい世界なのか?」
すっかり穏やかな顔になったケビアスが、興味本位で尋ねてきた。
「生活の便利さは、この世界とは比べ物にならないよ。移動の為の乗り物は無数にあって、この星くらいなら、一般人であっても一日で世界を一周できるんじゃないのかな?」
「な、なんだと!儂より速い乗り物があるというのか!そんなこと信じられんぞ!」
ドラゴンが無茶苦茶興奮しながら話して来たので、瑠夏は思わず耳を塞いた。
「そうだね、話だけだと夢物語の世界だよね。」
暫く顎に右手の曲げた人差し指を当てながら残った左手を胸の前で組んで、思いに耽っていた瑠夏が、ポンと左手のひらを右手の握りこぶしで叩いた。
「準備するから、これでも食べながら少し待っててね。」
収納箱から某有名菓子パン屋のアンパン詰め合わせと、コーヒー牛乳を取り出して、簡易テーブルの上にセットし、フルーツの盛り合わせのパッケージもその横に並べて、フォークや箸、お手拭きも一つの籠に入れて提供した。
「お、お前は、アイテムボックスさえも自由に使えるのか?」
瑠夏は黙って頷き、更に温かいお茶や紅茶、コーヒーもミルクと砂糖も添えて並べた。
「湯気が立ってる。温かいままということか?まさかの時間停止機能付きか!」
「そんなことはどうでも良いから、ドラゴンさんも食べるなら人型になってね。着る物なければ出すけど。」
「どうでも良いことなどあるか!お前には、それがどれだけ貴重なものなのかが理解できていない。」
「仕方ないじゃん。一生懸命練習してたらできてしまったんだから。」
「よろしく頼む。」
瑠夏とケビアスの話をスルーするかのようにドラゴンが答えた。
瑠夏は収納庫から、間違えて注文してしまった、特大サイズのジャージと下着を取り出して、ドラゴンの前に置いた。
「サイズ合わなかったら、ごめんなさい。」
「構わん!どうせ一時のことだ。」
そんな二人が、喧々諤々、和気藹々と、楽しそうにお茶している横で、瑠夏は自分が暮らしていた台場の街を、土魔法もどきでジオラマ風に再現していた。
自分で作っておきながら、目の前に浮かび上がってくる街はとても懐かしく、作りながら目元に涙が浮かんだ。
おまけに少し贈り物になるような彫像を作ってから、夢中になって話をしている二人に声をかけた。
「できたよ。」
最後までお読み頂き誠にありがとう御座います。
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よろしくお願い致します。




