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【第一部完結】アストレア〜Astraea〜神々の見棄てた大地  作者: 紫兎★
オタ活帰りに転けたら異世界転生チケット貰えた
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獣王国女王

投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。

更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。

よろしくお願い致します。

「ギャアアア!」


私達を庇って、獣士隊副隊長のアタカの剣を持つ右手が、オークジェネラルに斬り飛ばされて宙を舞った。


「もはやこれまで!御方様(おんかたさま)!お先に参ります!」


そう叫んだアタカは、最後の力を振り絞ってオークジェネラルの顔にしがみつき、最後に私の顔を見て笑顔を見せながら、奥歯を固く噛み締めた。


それと同時に彼の胸の鎧につけられた魔石は大爆発を起こし、オークジェネラルの顔は吹き飛んだ。


私達を守る護衛隊も残っているのは隊長のサリオスと、獣士隊筆頭のウォルカの二人だけだった。


いくら獣王国最強と称された護衛隊であってもオークキング率いる百頭近いオークの部隊の前では、力の差は歴然だった。


万全の状態であれば、これ程一方的になることはなかったであろうが、これ程戦闘が繰り返されれば兵も、武器さえも満足に揃わず、逃避行を続ける私達では歯が立たないのは明らかだった。


逃亡してきた仲間の意見を参考にして、避難先の集落を襲ったエルフの王女の奴隷狩り部隊の裏をかき、囮部隊を使って、彼女達を反対方向に誘導するまでは良かった。まさかその進路方向にオークキングの統べる集落が作られているとは思いもしなかった。


寡兵であるにも関わらず、我らの部隊は非常によく戦ったが、戦況を覆すことはできず、王子王女を護り切ることもできずに、全滅の危機を迎えている。


「御方様、そろそろご覚悟を!」


サリオスにそう言われた私は、腕の中で必死に泣くのを堪え、私の顔を心配そうに窺うまだ五歳の皇太子ヤスオミと、こんな戦いの中でもスヤスヤと眠る産まれたばかりの双子の姉妹の顔を見た。


サリオスとウォルカは、手足を千切られながらも二人でオークキングの顔を挟み込み、


「獣王国!万歳!御方様、お先に参ります!」


そう叫んで、二人は自爆して先に逝った。オークの部隊を率いるものは全て果てたが、私と皇太子だけで残った五十頭ほどのオークを殲滅できるとは思えず、隙を見て大木の後ろの繁みに少ない魔力で穴を掘り、そこに双子の姉妹を並べて毛布をかけ、その上から多くの枝や葉をかけて偽装した。


もしかしたらという僅かな希望に縋るしかなかった。


私とヤスオミは、互いに見合い、満面の笑みを浮かべると、その場からできるだけオーク達を放すために大声を出しながら全力で駆け出した。


「お母様!死なばもろともです!」


「「ウォぉぉぉぉぉお!」」


繋いだ小さな手を決して離すまいと必死で藪の中を駆け回った私達だったが、目の前を数頭のオークに塞がれ立ち止まった瞬間、巨大な手が私達を張り飛ばした。


驚いてそちらを見て様子を探ると、口をもぐもぐ動かしながら嫌らしい笑みを浮かべる巨大なオークがいた。


私はそれでも何とか起き上がり逃げようとしたが、握りしめた手があまりに軽いのに気付いてそちらに視線を向けると、私が握ったその手の肩より先には何もなく、ただダランと腕だけがぶら下がっていた。


オークがペッと口から吐き出したものがカランと音を立てた方に振り向くと、そこにはヤスオミが腰にぶら下げていた短刀が転がっていた。


「いやァァァァァァァ!」


そのまま私は、そのオークの左脚にしがみつき、何も考えることなく奥歯を強く噛み締めた。


閃光が弾け、頭だけが宙に飛んだ私の目に、西の空に広がる焔の海と、雷鎚を降り注ぐ真っ黒な雷雲が見えた。それが私の見た最後の光景となった。

最後までお読み頂き誠にありがとう御座います。

何分にも素人連合でございますので、御評価頂けますと、今後の励みになります。是非とも最下部に設定されている☆☆☆☆☆でご評価頂けると有り難いです。

よろしくお願い致します。

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